【2008年2月11日〜2月17日】


■アフガニスタンで「最悪」の攻撃[080217 BBC]

カンダハルで自爆攻撃があり、少なくとも80人が死亡した。2001年以来の攻撃で、最大の犠牲者を出した。

闘犬を見物していた群衆の中で、攻撃があった。「60人の遺体が病院に運ばれ、その後現場から20人の遺体が回収された」と、州知事のアサドゥッラー・ハリッドが述べた。「自爆攻撃は、タリバンの仕業だ」。しかしタリバンは攻撃を認めていない。

『BBC』のジョン・ブレインによると、攻撃にはタリバンの特徴が現われているという。タリバンはこの地域で、自爆攻撃を行なったり道路脇に爆弾を仕掛けている。

アフガン人たちは闘犬を好むが、タリバン政権時代はこれが禁じられていた。

少なくとも300人が、カンダハル郊外で闘犬を見物していた。中には民兵の責任者も参加しており、日曜日の攻撃の標的だったと思われる(後略)。

garr'Deadliest' attack in Afghanistan

■パキスタンの集会で爆発[080216 BBC]

パキスタンの部族地帯で、元首相で暗殺されたベナジール・ブットの党が集会を行なったあとに爆発があり、少なくとも27人が死亡した。月曜日に予定されている総選挙の選挙活動最終日のことである。

治安関係者によると、爆発はクラム部族地帯のパラチナールで起きた(中略)。

治安関係者によると、車に載った自爆犯が、パラチナールのPPP事務所の外で攻撃したという。犠牲者のほとんどがPPPのメンバーだと、クラム地区行政府のムシュタク・フセインが語った(中略)。パラチナールの病院の医師が『AFP』に語ったところによると、負傷者の多数が重傷だという(後略)。

garrDeadly blast at Pakistan meeting

■タリバンに平和的によるように説得できるはず[080216 Guardian]

アフガニスタンにいるタリバンの3分の2は、暴力を放棄するように説得できると、最近アフガニスタンから国外追放となった英国人援助活動家が語った。

アフガン政府に逮捕されたあと国外追放になった国連関係者のマイケル・ヘンプルは、タリバン系抵抗勢力の大半がアフガニスタンの和平計画に吸収できるはずだと語る。

(中略)センプルによると、彼とEUのメルビン・パターソンは、地元の政策の犠牲者だという。「和解できない」人間と話し合ったと、ヘルマンド州の地元リーダーから不当に訴えられたと述べ、自分たちはアルカイダ系のタリバンとは関係していないという。

「慎重に行動することと、秘密裏に行動することは違う」とセンプルは語る。「我々は慎重になることを要求されていたので、慎重にやっていた。タリバンを政府に参加させようという政府の政策内の行動だった」。

タリバン系の人間に抵抗運動を止めさせようとする活動の例として、ヘルマンド州のリーダーの1人、ムッラー・マムークの例を挙げた。地元の敵が欧米関係者に、彼はテロリストだと密告し、指名手配のポスターに顔写真が載った。「当然マムークは守ってほしいために、自分に忠実な者たちを連れてタリバンのところに行く。そしてポスターを見せて、あんたたちの一員だ」と言う。「政府は間違った人間を指名手配にしたために、彼をタリバンに送り込んでしまった。彼は今やヘルマンドでイギリスと戦っているが、個人的な考えでは、マムークのような人間は、再び我々の側に戻すことができる」。センプルは、マムークのような人間をタリバンから引き離すための「救援組織」を作ることをべきだと語る。

「ムッラー・マムークのような人間は多数おり、彼らは簡単に味方を変える。だからこそ、うまくやれば3分の2のタリバンを、こちらの味方につけることができると思うのだ」。逮捕されてグアンタナモ収容所に連れて行かれた人間についても語った。

「ハッジ・ナイーム・コチの例を話そう。9.11以後、彼はグアンタテモ収容所に入れられた」。「帰ってきたときに、彼と会った。英語を覚えたかと尋ねると、『覚えました。でも立てと座れだけです」。しかしグアンタナモに送られたあと、彼は平和委員会のメンバーとなり、アフガン人たちを和解させようとしている」。

センプルは、自分が追放になった理由は、中央政府から与えられた資金を1人占めしようとした強欲な地元の政治リーダーに、容疑を「捏造」されたという。このリーダーは、もし元タリバンが和平計画に参加したら、自分の権力が失墜すると恐れた。

「地元の政策の犠牲者になってしまった。外国人が犠牲になることはよくある。我々はソフト・ターゲットになる。彼がすべてをでっちあげた」。

自分とパターソンがヘルマンドでしようとしていた事と、アメリカがイラクのアンバーでしたことを比較して語った。米軍はアンバーではスンナ派の抵抗勢力と話し合ったために、アルカイダに打撃を与えた。

「タリバン政権に関わった人間多数が、今はカルザイ政権内にいたり、アフガン社会の柱となっている。批判的であったとしても、平和的に暮らしている。批判することは、彼らの権利だ」。「我々の目標は政府の和解計画を支持することだ。ヘルマンドではそれをしていた。今の抵抗運動を軍事的に解決する方法はない。アフガニスタンで戦えばなんとかなると考える人間は、誰もいない」。

hoonWe can persuade Taliban to be peaceful - expelled UN man

■国境警察隊員、検問所の攻撃で死亡[080216 News]

金曜日の早朝、ペシャワル南西部のマタニ近くの治安部隊の検問所を武装勢力が迫撃砲で攻撃し、国境警察隊員1人が死亡、セポイが負傷した。

「30人以上の武装した男たちがキシャン・ガル・ロードにある国境警察の城塞を迫撃砲で攻撃したあと、検問所を銃撃して、カイバル行政区のバラ出身の兵士を殺害した」いう。国境警察隊はすぐに応戦して、約30分銃撃戦が続いた(中略)。現場は、最近問題が多発しているダラ・アダムヘールに近い。

(中略)武装勢力はいまだにダラ・アダムヘールとその周辺を攻撃し続けている。木曜日には、銃製造工場がある町にロケット弾数発が撃ち込まれた。インダス・ハイウェイは、夕方の6時から朝の7時まで封鎖されている。

hoonFC man killed in attack on check-post
Javed Aziz Khan、PESHAWAR

■バイトゥッラー・マフスード、ザルダイに代表団派遣[080215 News]

南ワジリスタンの武装勢力責任者のバイトゥッラー・マフスードが、7人からなる代表団をPPPのアシーフ・アリ・ザルダリに派遣して、ブット女史の死に哀悼の意を表す予定であることがわかった。

南ワジリスタンの部族民長老と宗教学者からなる代表団は、マフスードからアシーフ・ザルダリ宛の哀悼の手紙を手渡すことになっている。

マフスードはこの代表団を数日前に組織してナウデロに派遣しようとしていたが、部族地帯の情勢悪化のために、メンバーのうちの数人の都合がつかなかった。情勢が落ち着いてきた今、代表団のメンバーは再びイスラマバードかラホールに、ザルダリに会いに行く。

メンバーの1人が語ったところによると、マフスードは、間接的にPPPの責任者とカラチの爆弾事件があった10月の18日以前から、連絡をとっていた。彼は10月18日以前にすでに、自分たちはベナジールを攻撃するつもりはないことを伝えていたという。政府はカラチの事件は自爆事件だったと主張しているが、ベナジール・ブットは時限爆弾であり、自爆ではないと繰り返していた。12月27日に暗殺されると、政府は再びマフスードを事件首謀者だと名指ししたが、アシーフ・ザルダリは、PPPはマフスードと対立していないと述べている。この発言を受けてマフスードは、直接アシーフ・ザルダリに会うことにした。

PPPはいまだに政府の見解を不満として、UNの捜査を求めている。マフスードは2005年2月に一度はムシャラフと和平協定を結んだが、その後2007年には陸軍兵士多数を拉致して、政府に拘束されていた仲間の釈放と引き換えにしている。

hoonBaitullah Mehsud to send delegation to meet Zardari
Hamid Mir、ISLAMABAD

■タリーク救済の作戦開始[080215 Daily Times]

タリーク・アジーズッディン大使を救済するために部族民に対する捜索が開始されたカイバル行政区では、銃を持った男たちがさらに3人以上の人間を拉致した。

大使は月曜日にアフガニスタンに向かっていたが、テレビの報道によると、マンスール・ダドゥッラー司令官と交換するために、地元タリバンが彼を誘拐したという。ある関係者が語ったところによると、行政府はジャムルッドの枝族ジャンダヘール出身の12人を逮捕し、8台の車を押収した。

ランディ・コタールの副行政官のアフマッド・ハーン・オラクザイが語ったところによると、「作戦」は実施されていない。どの地域が問題になっているかと尋ねると、「カイバル行政区全体で捜索が行なわれている」と答えた。

また情報源によると、武器を持った3人の男たちが、部族民警察4人とその他の3人の男をジャムルッドのプラング・ザム地域で拉致した。部族民警察たちは拷問を受けたあと解放され、他の3人と逃げのびたという。

(中略)北西辺境州知事のオワイス・ガニによると、アジーズウッディン大使はカイバル行政区を出ておらず、政府が受け取った「重要な情報」をもとに、すぐに救出されるという(後略)。

hoonOperation launched to recover envoy Tariq
PESHAWAR

■パキスタンの外交官、いまだ行方不

明[080214 BBC]

パキスタンによると、月曜日に拉致されたと思われる駐アフガニスタン大使の行方に関して、いまだに情報がない。

タリーク・アジズウッディン大使が、車でパキスタンからアフガニスタンに向かっていた所、国境にたどりつかなかった。

タリバン報道官が自分たちの犯行だと述べ、治安部隊が逮捕したタリバン司令官と交換するという。しかしパキスタン人関係者によると、大使や彼を拉致した者からの連絡はないという(後略)。

hoonPakistani diplomat still missing

■爆発で兵士3人死亡[080214 AP]

木曜日にパキスタン北西部の部族地帯で軍の車列の近くで爆発があり、治安関係者3人が死亡し、1人が負傷したと軍報道官が述べた。

車列がアフガニスタン国境沿いにある検問所からバジョール部族地帯からカールに向かう途中で爆発したと、軍報道官のアサール・アッバスが述べた。準軍隊兵士3人が死亡し、1人が負傷した。

(中略)火曜日に武装勢力がバジョールの軍事基地に、「さまざまな方角から」ロケット弾10発を撃ち込んだ。被害の報告はない。軍は応戦したという。

hoonBomb kills 3 troops
ISLAMABAD

■攻撃でイタリア兵とアフガン兵3人死亡[080213 AFP]

水曜日、カブール近郊で援助物資を配布して帰途についたイタリア兵がタリバンに攻撃され死亡し、また南部では爆発でアフガン兵3人が死亡した。

NATO主導軍が敵により「小火器で攻撃され、応戦した」という。兵士たちは地元民に、援助物資を配布していた。

タリバン報道官のザビブッラー・ムジャーヒッドが『AFP』に、戦闘員たちがサロビ地区で兵士を襲撃したと述べた。知事のカリ・サレイマンによると、兵士たちは援助活動をしていたところ、攻撃されたという。

(中略)ヘルマンド州では、ムサ・カーラの近くのアフガン軍車列が爆破された(中略)。「兵士3人が死亡し、3人が負傷した。車は全壊した」と、元タリバン司令官で現在は地区責任者となったサラームが述べた。

サラームによると、銃を持ったタリバンが火曜日、自分の家を攻撃したという。当時彼は家にいなかったが、銃撃戦が約30分間続き、アフガン軍の補強部隊が到着したために抵抗勢力は逃走した。負傷者はいない(後略)。

hoonAttacks kill Italian soldier, three Afghan troops
KABUL

■パキスタンの選挙活動の車列に爆弾、2人死亡[080313 Reuters]

水曜日にスワートで、選挙活動の車列が道路脇に仕掛けられた爆弾で攻撃され、2人が死亡、3人が負傷した(中略)。

選挙に立候補しているムフティ・フセイン・アフマッドが、スワートで起きた爆発で負傷した。「アフマッドが、8〜10台から成る車列で移動していたところ、爆発が起きた。2人が死亡した」と、スワート警察のワキーフ・ハーンが述べた。

(中略)火曜日にはバローチスタン州で、別の候補者の選挙事務所の外で爆発があり、ジャーナリスト4人を含む9人が負傷した。

先週だけでもパキスタンの北西部で選挙活動を狙った自爆攻撃2件があり、全部で22人が死亡、30人以上が負傷している。

政府はパキスタンタリバン責任者のバイトゥッラー・マフスードを、ブット元首相を初め国内各地における攻撃の首謀者としている。しかし水曜日にマフスードの報道官のモーラビ・オマルが『ロイター』に、パキスタン人タリバンは来週の総選挙を攻撃しないことを決めたと語り、選挙前や選挙当日には、攻撃を行なわないと述べた。

hoonPakistan election campaign convoy bombed, 2 dead
ISLAMABAD

■「行方不明」の大使、以前居所がわからず[080213 Dawn]

治安部隊が国境地帯沿いに、行方不明になったカブールのパキスタン大使、タリーク・アジズッディンの行方を捜索している。

「ティラ谷で捜索を開始したが、アジーズッディン氏がタリバンに拉致されたのかどうかはわからない」と、内務省報道官のジャヴィッド・イクバル・チーマが火曜日に述べた。

もしタリバンが、彼らの司令官のマンスール・ダドゥッラー師の釈放を望んで来たらどうするかと尋ねたところ、「憶測に答えることはできない」と答えた。このような状況に陥ったときには、外務省が対処するという。

政府によると、犯人の情報は何もない。しかし治安部隊が、ティラ谷を捜索している(中略)。地元の人間によると、大使の車はティラ谷に隣接するジャムルッドから50キロ離れたマステックで目撃されたという(後略)。

hoon'Missing' envoy untraced
Syed Irfan Raza and Ibrahim Shinwari、ISLAMABAD / LANDI KOTAL

■「ISIから軍を引き上げる予定はない」[080213 News]

パキスタン軍が火曜日、文民部門に対する新政策とは別に、ISIから軍関係者を引き上げる計画はないと述べた。

「ISIから引き上げたら、誰がそこで仕事をするとのか