【2008年4月28日〜 5月4日】


■タリバン、敗北にもかかわらず勝利を主張[080503 Asia Times]

タリバンは今年になって最初の大きな敗北を経験したが、それでも強気だ。

水曜日にNATO軍を援護する米軍海兵隊が、アフガニスタン南部のヘルマンド州ガルムサールを占拠した。タリバンが支配するガルムサールは、この地域で活動する抵抗勢力の重要な補給ルートだった。

しかしタリバンは、この拠点を失ったとしても、大した問題ではないと主張する。NATO軍がこの地域を確保し続けるこめには、数千人をこの砂漠地帯に配置する必要があるからだ。

タリバンによると、自分たちの目的の1つは、外国軍をできる限り拘束することだという。タリバン責任者たちは、ガルムサールにいる軍には抵抗しないと述べている。

いっぽうタリバンは、両国の国境地帯のパシュトゥーン族の地域を「タリバンの国」にするための運動を強化し、すでにその活動を開始したと述べた。

(中略)アフガニスタンで実施されている最近の自爆攻撃は、アンワル・ウルハク・ムジャーヒッドのトラボラ・グループの犯行である。ナンガハルのコギアニ地区で、2001年にトラボラ山脈にアルカイダの拠点があることを米軍に通告したコギアニの警察長官が、攻撃された。警察長官は難を逃れたが、18人が死亡した。

この攻撃略の首謀者は、国境地域の地域司令官であるウスタッド・ヤシールである。彼が率いるタリバンは最近裏切られ、カイバル地域から追い出された。

NATO軍の補給道路を攻撃していたカイバル行政区を「失った」タリバンは、今度はナンガルハル州で活動を続ける予定だ。

しかし、タリバンは忘れたり許したりはしない。木曜日にカイバル行政区で、自分たちを裏切ったハッジ・ナムダールを狙った自爆攻撃があった。犯人が体に取り付けた4つの爆発物のうち1つだけが爆発したために、ナムダールは無事だったが、30人が負傷した。

この攻撃が起きたとき、ナムダールはアフガニスタンで戦うタリバンのための献金を、会衆に呼びかけていた。しかし、今や彼は裏切り者のレッテルを張られ、親タリバンではない。今回の攻撃で、伝統的にタリバンに不信感を持つナマンダールの支持者の中に、タリバンは入り込むことができるようになり、カイバル行政区に足がかりを再び見いだすことに成功するかもしれない。

またタリバンは、コーストにある米軍の重要なキャンプを占拠したと主張している。しかしまだ確認されていない。ジャラウッディン・ハッカーニがこのキャンプを占拠し、アルカイダに引き渡したという。本当だとしたら、タリバンがアフガニスタン内に侵入する、新たなステップと言える(後略)。

ohTaliban claim victory from a defeat
Syed Saleem Shahzad、KARACHI

■爆発、親タリバン系グループを狙う[080502 BBC]

パキスタン北西部の親タリバン系グループの事務所で爆発があり、1人が死亡、30人が負傷した。爆発は、カイバル地区のPromotion of Virtue and Prevention of Viceと呼ばれる宗教組織を狙ったものと思われる。組織の報道官によると、自爆攻撃者の仕業だという。

オブザーバーによると、この組織は過去に武力活動をしていた歴史があり、爆発は事故だった可能性があるという。

組織の報道官のムンシフ・アリ・ハーンが、組織の責任者のナムダールが、日課になっているクルアーンの教えを説き献金を呼びかけた直後、十代の若者が自爆したという。「少年は18〜9歳だった」。「立ち上がり、寄付したいというピストルを手に持って、ハッジ・ナマンダールに近づいた。ピストルをナマンダールに手渡すときに、自爆した」。

報道官によると、自爆したとき犯人はナマンダールと手を取り合っていたという。若者は死亡したが、ハッジ・ナマンダールは無事だった。「神がナマンダールを救ったのは3度目だ。これまで2回、爆弾で狙われた。しかしいつも無事だった」。

負傷者のうち何人かは、重傷だという。

カイバル行政府関係者によると、Promotion of Virtue and Prevention of Viceという組織は、カイバル行政区で世界食料プリグラネの職員の誘拐や、準軍隊関係者10人以上を拉致した疑いがかけられている。組織はこれを否定し、捕虜の解放に尽力したと主張している。アフガニスタンのナンガルハル州で、自爆攻撃をしていた疑いもかけられている(後略)。

hoonBlast 'targets' pro-Taleban group

■パキスタンタリバン責任者、軍との話し合いを中止[080428 AFP]

政府が部族地帯から軍を引き上げることを拒否したために、パキスタンのタリバン司令官が和平のための話し合いを中止したが、停戦協定はそのまま続行すると、司令官の報道官が月曜日に述べた。

「政府が部族地帯から軍を撤退させることを拒否したために、マフスードは話し合いを中止した」と、パキスタンのタリバン運動の報道官、モーラビ・オマルが述べた。

政府が、イスラーム過激派と和平協定を話し合っていると発表したあと、マフスードは先週、治安部隊との和平協定を結んだと主張した。この取り引きの条件には、部族地帯から政府軍を撤退させることや、両サイドの捕虜を交換することなどが条件に含まれていた。

オマルは、抵抗勢力司令官が長老たちに、「この国に平和を望まない要員がいる」と述べ、話し合いのチームは「落胆」していると付け加えた。

hoonPakistan Taliban chief halts talks over troops issue: spokesman
KHAR

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2008.