【2008年5月12日〜 5月18日】


■パキスタンで爆発[080518 BBC]

パキスタン北西部のマルダンで自爆攻撃があり、少なくとも13人が死亡、20人以上が負傷した。

この攻撃で兵士4人が死亡したが、今のところ犯行声明は出されていない。

爆発は、パンジャーブ連隊センターのゲートのそばにあるマーケットで発生した。

(中略)軍報道官のアサール・アッバスによると、基地のパン屋の間で兵士に停められた男が、自爆したという(後略)。

garrDeadly blast hits Pakistani town

■拉致されたパキスタン外交官、解放[080517 AFP]

駐アフガニスタンのパキスタン大使が土曜日、タリバンに96日間拘束されたあと、無事に解放された。

カブールに向かっていたタリーク・アジズッディン大使は、2月11日に行方不明になった。アジズウッディンは、ペシャワルから特別機でラワルピンディに向かった。

大使の解放は、パキスタン人タリバンと政府との間の和平に向けての話し合いの最中に実現した。内務省のラーマン・マリックは、取り引きはなかったと述べた。「取り引きはない。彼の解放のために、誰かを釈放したという事実はない」と述べ、タリバン数十人が釈放した結果大使が解放されたという憶測を否定した。

(中略)タリバンの情報源が、政府が、アフガン人タリバンを含む仲間12人を今週の初めに釈放したために、大使を治安関係者に引き渡したと述べた。

(中略)大使は、治安部隊がタリバン司令官のムッラー・マンスール・デドゥッラーをバローチスタン州で逮捕された直後に拉致された。(中略)パキスタン政府は、去年、元タリバン国防大臣のムッラー・オバイドゥッラー・アフンドもバローチスタンで逮捕している。

hoonKidnapped Pakistan diplomat back home after end of captivity
Rana Jawad、ISLAMABAD

■武装勢力、アメリカのミサイル攻撃の報復でパキスタン兵を斬首[080516 AFP]

パキスタン政府は金曜日、アメリカのミサイル攻撃で12人が死亡した部族地帯で、タリバンによって斬首された準軍隊兵士の遺体を発見した。

兵士の遺体には、バジョールのダマドーラ村のミサイルによる虐殺に対する報復として兵士を殺害したというメモが、残されていた。

兵士は夜間に拉致されて、カールにある準軍隊の基地から8キロ離れた道路脇に、放置されていた。「アメリカのミサイル攻撃に対する報復だ」と、過激派組織テヘリーケ・タリバン・パキスタンの名前のメモが残されていた(後略)め。

hoonMilitants behead Pakistani soldier to avenge US missile strike
KHAR

■アフガニスタンの殺人に”無頓着”と国連が非難[080515 AFP]

アフガニスタンでは、国際軍や外国の諜報機関に雇われた秘密民兵が一般市民を殺害していることに対して、「びっくりするほど」無頓着だと、国連の報道官が木曜日に非難した。

国際軍は過去4ヵ月の間に一般市民400人を殺害しており、タリバンなどの武装勢力は300人を殺害したと、国連特別報道官のフィリップ・アルストンが述べた。

外国の諜報機関に雇われた秘密部隊も、対抵抗勢力の作戦で一般市民を殺害し、警察も違法な殺人を行なっていると付け加えた。「アフガニスタンでは武力衝突が頻発している。しかしだからと言って、一般市民の殺害を防ぐことはできないと考えることは過ちだ」。

(中略)アルストンは、外国の諜報組織が「危険な襲撃を行な▼い、無責任に人々を殺害している」ことは「受け入れられない」と述べた。これらの組織はアフガニスタン南部や東部で活動しており、国際軍やアフガン政府の機構外で動いているという。どの国を指しているのか、誰に雇われて動いているかは言及しなかった(後略)。

hoonUN rapporteur slams 'complacency' on Afghan killings
Bronwen Roberts、KABUL

■バジョールのミサイル攻撃で、数十人死亡[080515 News]

バジョールのダマドーラ村でアメリカのスパイ偵察機2機がミサイル攻撃を行ない、数十人が死亡、または負傷した。

一説によると、今回の空爆で14人が死亡したというが、犠牲者は増える模様である。地元の部族民によると、2日前から現場上空を旋回していたアメリカのスパイ偵察機2機が、水曜日の夜遅く、ダマドーラのバール・ケレイを攻撃し、家屋と付随するモスク、フジュラ(男性客のための家)を破壊した。家屋とフジュラは、アバイドゥッラー、またはインヤトゥッラーが所有していた。

(中略)また水曜日に南ワジリスタンでは、アフガニスタン側からジェット機が飛来して、パキスタン側を空爆した。

部族民の情報源によると、アフガニスタン側の米軍のジェット戦闘機がパキスタン上空を侵犯し、アンゴール・アッダ近くのスコ・ハウラに入った。戦闘機は爆弾を投下したが、犠牲者がいたかどうかはわからない。同じジェット機が、アフガニスタン側にも爆弾を投下した。

smellDozens dead as missiles hit Bajaur village
PESHAWAR、Mushtaq Yusufzai

■米軍による攻撃で、パキスタンの武装勢力12人死亡[080514 AFP]

パキスタン北西部で家屋2件がミサイルで攻撃され、外国人戦闘員を含む武装勢力12人が死亡したと、治安関係者が述べた。

アメリカの無人偵察機がミサイル2発を発射し、アルカイダ戦闘員が使用していたバジョール地域の家屋と敷地を破壊した。「ミサイル攻撃で、外国人を含む戦闘員12人が殺害されたと報告されている」。

家屋は、モーラビ・タージ・ムハンマドとモーラビ・ハッサンが所有していたという。2人が今回の攻撃で死亡したかどうかは、明らかではない。「2人ともアルカイダ関係者だった」と付け加え、家には爆発物が貯蓄されていたという。

これとは別に、軍報道官のアサール・アッバスは、ミサイル攻撃があったという報告はないと述べた。

smellDozen militants killed in suspected US strike in Pakistan: security official
ISLAMABAD

■パキスタンの村、ミサイル攻撃される[080514 AP]

水曜日の夜遅く、パキスタンの国境の村がミサイル攻撃され、約12人が死亡した。

住民によると、バジョールのダマドーラ村で少なくとも2回爆発があった。爆発音の前に無人偵察機が上空を飛行していたのが目撃されており、タリバン武装勢力が爆発直後に一帯を封鎖した。

パキスタン軍は、ミサイル攻撃に関する情報はないと述べた。

爆発は、パキスタン政府とタリバン武装勢力が和平協定締結の一環として、それぞれ捕虜の交換を行なった直後のことである。

(中略)村に住むイブラヒム・ハーンによると、ダマドーラの爆発で少なくとも15人が死亡した。地元タリバン責任者が、攻撃された家で夕食会を開催していた。2回目の爆発は、家の中に備蓄されていた武器が爆発したのではないかという。

タリバン報道官のモーラビ・オマルが、10人以上が死亡し、中には女性や子供もいたという。

(中略)オマルは、今回の攻撃はパキスタンの新政府とタリバンの和平に向けての話し合いを妨害するものだと非難した。「報復はする。しかし政府との対話は続ける」(後略)。

smellResidents: missile strike hits Pakistan village
HABIBULLAH KHAN、KHAR

■パキスタン、タリバンと捕虜を交換[080514 AP]

パキスタン政府とタリバン武装勢力が、水曜日に捕虜数十人を交換し、和平協定に向けて一歩前進した(中略)。

パキスタン軍報道官のアサール・アッバスによると、水曜日に部族民長老たちが、陸軍関係者2人を含む治安関係者7人が釈放されることを確認したと述べた。

これと引き換えに、ワジリスタンで逮捕された30人が釈放された。アッバスは、釈放される30人は単なる「部族民」と説明したが、パキスタン人諜報関係者は、男たちは武装勢力だと述べた。

(中略)パキスタンの諜報関係者によると、捕虜の交換は、長老と武装勢力責任者バイトゥッラー・マフスードの代理人との話し合いの後、北ワジリスタンのナズマックで実施された。

南北ワジリスタン出身の武装勢力30人が釈放された。マフスードは政府軍の兵士12人の解放を命じたといわれる。

武装勢力はデーラ・イスマイル・ハーンから飛行機で運ばれ、それと引き換えに兵士たちもデーラ・イスマイル・ハーンに向かった。

マフスードとの合意事項には、国境地帯におけるテロ攻撃を中止し、外国人戦闘員を追放することが含まれているという。

マラカンド地域でも既に、親タリバン系宗教指導者と和平協定を結び、火曜日にはイスラーム法の施行を許すことを発表した(後略)。

hoonPakistan swaps prisoners with Taliban militants
MUNIR AHMAD、ISLAMABAD

■軍、南ワジリスタンからの撤退開始[080514 Daily Times]

政府がついに南ワジリスタンのマフスード居住区から軍を撤退させ、捕虜の交換を行なうことを火曜日に同意した。また数日中には武装勢力と政府とは、別の和平協定に調印することになると述べた。

両者との間の話し合いは、テヘリーケ・タリバン・パキスタン(TTP)責任者のバイトゥッラー・マフスードが、2007年3月にクエッタで逮捕された元タリバン国防大臣のオバイドゥッラー・アフンドの釈放要求を取り下げたことで、とうとう和平への道が開かれた。

しかし軍報道官のアサール・アッバスは、南ワジリスタンからの軍の撤退は、マフスード族の長老たちとの話し合いの結果で決議されると述べた。軍の作戦のためにマフスード族の居住地から避難していた住民数千人が家に戻れるように、道路封鎖を解除するという。

情報源によると、両陣営が捕虜の交換に合意した。政府との話し合いの結果で作られた和平協定の草案に基づき、政府は火曜日にマフスード族の居住地の高地からの軍の撤退を開始させ、ジャンドーラ近くのスピンカイ・ラガザイ地区に移動する。さらに5月16日に、スピンカイ・ラガザイからも撤退し、19日までには、すべてのマフスード族の居住地を去るという。この後ダラ・アダム・ヘール、さらにスワートからも撤退する。

これとは別に、政府は第1段階として、スワート、バジョール、モーマンド、ダラ・アダム・ヘール、南ワジリスタンで逮捕された武装勢力55人を釈放し、これと引き換えに武装勢力は、治安部隊関係者を含む政府関係者10人を解放する。

第2段階として、政府は武装勢力20人を釈放し、バイトゥッラーは、政府関係者100人を引き渡す。政府はすでに武装勢力を軍のヘリコプターに載せて、南ワジリスタンに送った。

TTP報道官のモーラビ・オマルは、南ワジリスタン、ダラ・アダム・ヘール、モーマンド、バジョール、スワートで逮捕された245人のリストを、政府に送ったと述べた。政府は85人の名前が警察されたリストを送ってよこしたが、自分たちは政府関係者100人を拘束しているという。モーマンド行政区で拉致された者もいるからだという。

ジルガの要求に答えて、バイトゥッラーを始め指揮官たちは戦闘員に、軍の撤退の際、兵士や政府関係の建物を襲撃しないよう言い渡したという。

hoonArmy starts pulling out of South Waziristan
Mushtaq Yusufzai、PESHAWAR

■パキスタン北西辺境州でイスラーム法の役割に関して取り引き[080513 AP]

パキスタン政府が、パキスタン北西辺境州の部族地帯の一部で、裁判官がイスラーム法学者からアドバイスを受けることを認める法案を受け入れた。

この決議は、国境地帯のイスラーム武装勢力との対立に終止符を打つための、和平のための話し合いの一環として注目される。

州関係者がモーラナ・ファズルッラーの代表と話し合い、法のシステムに関して話し合った。両者はマラカンドとスワート地域で、イスラーム法を一部採用する法案を導入することに合意した。

イスラーム法が法廷の中でどの程度採用されるかは明らかにされなかったが、イスラーム法学者が裁判官に助言を与えることを許可することになる。

「新たな法律を導入するのではない」と、Awami National Partyのアフラシアーブ・ハタックが述べた。この決議は来月から採用される。

火曜日に、武装勢力が部族地帯の軍のチェックボストをし襲撃し、兵士1人を殺害した。いっぽう軍は道路封鎖を解除すると発表した。

hoonDeal on role for Islamic law in NW Pakistan area
RIAZ KHAN、PESHAWAR

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2008.