【2008年11月24日〜11月30日】


■ハキムッラー・マフスード、初めてメディアに登場[081130 News]

オラクザイの基地で記者会見を行なったハキムッラー・マフスードは、他の司令官同様、命を狙われる危険性があってもメディアに登場したがった。

とうとうこれまで謎に包まれていた司令官が、ボスのバイトゥッラー・マフスードの影から出て来て、自分がタリバンの階級の中で重要な地位に就いていることを、メディアと世界に知らしめた。彼はバイトゥッラーに謀反を翻したり、袂を分けてはいない。彼はバイトゥッラーの腹心である。

これまでハキムッラー・マフスードの評判は、向こう見ずの司令官で行動する人間であった。よく動くパキスタン人タリバン司令官で、部族地帯の各地に出没し、存在を示していた。初めて記者団の前に現れた彼は、カイバル、クラーム、オラクザイの3つの部族地帯の司令官であることが判明した。また自爆犯の訓練やスポンサーとして知られている恐れられている、タリバン司令官、カリ・フセインの従兄弟でもある。

オラクザイに行ったジャーナリストたちによると、ハキムッラー・マフスードは20代後半である。「彼は生き生きとした男だ。2つの贈り物があると述べた。ひとつは戦闘員が最近カイバル行政区でNATO軍に向けて輸送されていた補給車列から奪ったハムヴィー。また、他の部下がカイバル行政区の国連職員から奪ったジープだったと、ペシャワルの『Geo TV』のレポーター、シャフィーク・アフマッドが語っている。

彼は、ハキムッラーからオラクザイに招かれた20人のジャーナリストの1人である。彼らはオラクザイに入ると、武装したタリバン戦闘員にエスコートされて5台の車に乗せられた。長い旅だった。険しい道や枯れ沢など、道なき道を移動した。ジャーナリストたちは一泊して帰る途中、コハート・トンネルまで治安部隊に阻止され、アトックを通ってフシャルガーでインダス河を越え、ペシャワルに戻らなければならなかった。

ハキムッラー戦闘機員のほとんどが、南ワジリスタン出身のマフスード族だった。オラクザイの外の人間であるために、オラクザイの部族民たちは彼らを嫌っているようだったが、はっきり言うことを恐れていた。

ペシャワルの記者たちは、突然上空に現れた飛行機に向かってハキムッラーの戦闘員たちが発砲し始めるのを目撃した。1人の記者は飛行機は無人偵察機だったというが、残りは一般の旅客機だったと言っている。命中しなかったが、タリバン戦闘員たちは銃を撃つ練習だと、笑い飛ばした。

バイトゥッラー・マフスードを引き継ぐ可能性もあるハキムッラーは、ジャーナリストとの初めての会見で、強気の声明を出した。タリバンに対して作戦を実施することを命じたPPPとANPに、復讐を約束した。NATO軍の補修物資を襲撃する組織の計画も、隠さなかった。オバマもブッシュも同じで、パキスタンはムシャラフ元大統領の政策をいまだに踏襲していると述べた(後略)。

hoonHakimullah Mehsud unveils himself to media
Rahimullah Yusufzai PESHAWAR

■ムンバイの攻撃で、300人が死亡か[081130 Sunday Telegraph]

『Sunday Telegraph』が入手した情報によると、唯一逮捕された19歳の容疑者は、パキスタンのムルタンの近くに住み、ラシュカレ・トイバ(LeT)に1年前に入会したという。パキスタン領カシミールの訓練所で、武器の扱い方の訓練を受けた。計画も、そこで立てられたという。その後一行は、今年の初めにボンベイで偵察を行なった。

パキスタンの商船が犯人一行あるいは、一部を乗せ、その後テロリストたちは漁船を拿捕してムンバイに向かった。そのあとゴム・ボートで上陸したと、インド側はいう。

(中略)逮捕した容疑者の供述によると、テロリストたちはパキスタンのテロキャンプで、機関銃や手榴弾などの武器を使用して、いかに犠牲者の数を多くするかを訓練されたという。

容疑者は、キャンプで4人の仲間と一緒になった。そのほとんどが、パンジャーブ語を話したという。全員偽名を使用していた。ラワルピンディに向かうと、さらに仲間が加わった。

ラワルピンディで10人の一団は、ムンバイの高級ホテル、ユダヤ教センター、ビクトリア駅などのデジタル画像を見せられ、説明を受けた。さらにこれらの場所に向かう道路地図などを、覚えさせられた。

一行はカラチに電車で向かい、そこからムンバイに向かう船をチャーターした。インドのメディアは、容疑者の名前に関しては3つの異なった名前を報告しているが、警察は名前を発表していない。

(中略)テロリストたちは、全員パキスタンで生まれたようである。組織は今年の初め、偵察させるために8人をムンバイに送ったと、インド政府関係者は主張している。

スコットランド・ヤードは昨日、今回の攻撃に英国人が含まれていたという報告を否定した(後略)。

smellMumbai attacks: 300 feared dead as full horror of the terrorist attacks emerges

■衝突とカブールの自爆攻撃で23人死亡[081130 AFP]

日曜日にカブールで、ドイツの外交官の車列の近くで自爆攻撃があり、アフガン市民3人が死亡した。また、衝突で武装勢力20人が死亡した。

自爆攻撃に対する犯行声明はないが、3日前にもカブールで自爆攻撃があった。

ベルリンのドイツ外務省報道官が、カブールのドイツ大使館の車が狙われたと発表した。「車に乗っていたのは1人だけで、大使館のアフガン人職員が負傷した」という。カルザイ大統領のオフィスは、一般市民3人が死亡し、6人が負傷したと述べた。犯人は徒歩でやってきて、男子高校の正面で自爆したという。犠牲者の1人は、道路を清掃していた男だった(中略)。

さらに日曜日にカンダハルでは、USPI警備会社のアフガン人警備員が、遠隔操作爆弾の爆発で死亡した。

カブールから50キロ離れたサロビにある「テロ組織」に対する作戦で、武装勢力16人が殺害された。サロビでは8月に、仏兵10人が襲撃されて死亡している。作戦は、ヘクマチアルが率いるヒズビ・イスラミの司令官に対するものだったという。誘拐や爆弾攻撃を首謀していた。「同盟軍が目標の建物に近づくと、武装勢力16人が建物から出てきて、軍を攻撃し始めた」。「武装勢力は小火器を用いて攻撃してきた。軍は小兵器や精密兵器で攻撃し、武装勢力を殺害した」(後略)。

hoon23 dead in Afghan clashes, Kabul suicide attack
Sharif Khoram、KABUL

■米偵察機、北ワジリスタンで3人を殺害[081130 News]

土曜日にアメリカの無人偵察機が、北ワジリスタンのミランシャーから2キロ離れたチャシュマ・ケレイの民家を攻撃し、女性を含む2人が死亡した。

情報源によると、引退した教授、タージ・ムハンマドの家を攻撃して3人を殺害、2人を負傷させた。教授は攻撃時に自宅にいなかった。部族民たちが偵察機に発砲したという情報もある。

テヘリーケ・タリバン・パキスタン報道官のアフマッドゥッラー・アママッドが、部族民3人が攻撃で死亡したと語った。無人偵察機4機が、南北ワジリスタン上空を飛行していたという。これまでは2機が飛行していたが、4機同時に飛ぶのは初めてだという。

hoonUS Predator kills three in NWA
MIRAMSHAH

■北ワジリスタンで警察官6人、武装勢力3人死亡[081130 AFP]

パキスタン北西部で銃撃戦があり、警察官6人と武装勢力3人が死亡したと、警察が日曜日に発表した。

日曜日にラッキ・マルワット町で、タリバンが警察のピックアップをロケット弾で攻撃し、警察官3人が死亡、5人が負傷した。

これとは別に、日曜日の夜バヌーでは、警察官3人とタリバン3人、さらに12人が負傷した。抵抗勢力がバヌーの検問所を襲撃したという(後略)。

hoonSix policemen, three militants die in NW Pakistan clashes
MIRANSHAH

■最後の犯人殺害され、作戦終了する[081129 Washington Post]

(前略)インドの諜報関係者が、犯人たちはよく訓練され、準備万端だったと述べた。犯人たちは2つのホテルとユダヤ教センターのレイアウトを熟知し、警察や軍を手こずらせた。

「これは大規模な作戦だが、ラシュカレ・トイバができないことではない」と、ある諜報関係者が述べた。「逮捕した人間は、歩兵だった。パキスタンのパンジャーブ出身だ」という。

「彼はラシュカレのメンバーで、訓練を受けていたと述べている」。「彼らは船でやってきた。クベールという船をハイジャックし、船の責任者を射殺した。攻撃現場の写真や詳細情報を入れたCDを持っていた」。

『Times of India』も、逮捕した犯人の取り調べから明らかになったこととして、犯人のうち数人は、学生として数ヵ月前にムンバイに住み、オベロイとタージを偵察していたという。

『Post』が入手した、2006年12月にムンバイ諜報局がまとめた極秘書類によると、ラシュカレ・トイバの工作員数百人が航海訓練を受けている。組織は「大きな船の操縦法、沿岸部に地雷を設置し、ダムや橋、船に爆発物を仕掛ける訓練を受けていた」。

内務省大臣のスリパカシュ・ジャイスワルが金曜日に、インド州政府は2年前に海岸線の警備を強化するよう警告していたと、報道陣たちに語った(後略)。

garrLast Gunmen Killed in India, Ending Siege
Emily Wax and Rama Lakshmindian

■兵士、アフガニスタンで抵抗勢力44人殺害[081129 AFP]

アフガニスタンで部隊が武装勢力44人を殺害したと関係者が土曜日に述べたが、警察と兵士12人が行方不明になっているという。

金曜日にヘルマンド州で武装勢力33人が殺害された。

アフガン軍と米軍主導同盟軍兵士が、カンダハルより150キロ離れた場所をパトロールしていたところ、攻撃されたという。「アフガン軍と同盟軍が応戦し、空からの援護を要請した。武装勢力33人を殺害した」という。

これとは別に、金曜日にファラ州では、アフガン軍が「敵」7人を殺害したと、国防省が発表した。

さらにガズニ州では、ブルカを被って女装したタリバン司令官を含む4人が、同盟軍に殺害された(中略)。

アフガン軍によると、木曜日にバドギス州で70台の車列が、約200人のタリバンに襲撃された。警察官とアフガン兵12人が死亡し、兵士14人が行方不明になっている。「タリバンに拘束されている」と、ファザル・アフマッド・サイアール将軍が述べた。

hoonTroops kill 44 rebels in Afghanistan: military
KABUL

■逮捕者の中にイギリス人と政府関係者[081129 Times]

インド政府幹部関係者が昨日、ボンベイの攻撃に関与したとして逮捕された武装勢力の中に、イギリス国籍者がいたと述べた。

マハラシュトラ州大臣のヴィラシラオ・デシュムフが、インドのテレビ番組に出演して述べた。

保守党の元議員のパトリック・メルヘルが『The Times』に、テロリスト2人が西ヨークシャー州デューズベリーで発行されたと思われるクレジットカードや身分証明書を持っていたという情報を受けたと語った。別の報道によると、テロリストの中に、リーズとブラッドフォード出身の男がいたという。

メルヘルによると、テロリストたちは捕虜から携帯電話を奪い、互いに連絡を取り合ったり世界の反応を見ていたという。英政府は、「現段階」において、イギリス人が犯行に関与していた証拠はないと述べ、新たな情報が次々に明らかになってきているという。

MI5や対テロ警察はインドと連携して、パキスタンでテロ訓練を受けたパキスタン系イギリス人を監視している(後略)。

smellBritons were among the militants arrested for the Bombay attacks, a senior Indian official said yesterday.

■パキスタン、諜報責任者のインド派遣を取り消す[081129 AP]

パキスタンは土曜日に、ムンバイのテロ攻撃捜索に協力するために諜報組織責任者を送る計画を取り消した。

インド政府関係者は、パキスタンの「要員」が今回の攻撃と関係していると指摘していた(中略)。

ギラニ首相は金曜日、自分たちの国は、190人の犠牲者を出したムンバイの虐殺には関与していないと主張した。パキスタンは犯人逮捕のために最大限の協力を約束すると述べ、インドのマンモハン・シン首相の要求に答えて、ISI長官を派遣すると語っていた。

しかしギラニ報道官のザハード・バシールは土曜日、長官の代わりに別の下士官が派遣されると述べた。変更の理由は明らかにせず、誰が代わりにいくかも、語らなかった(後略)。

hoonPakistan U-turns on sending spy chief to India
MUNIR AHMAD、ISLAMABAD

■タリバン司令官、アフガニスタンで殺害[081129 AFP]

米軍主導同盟軍が、アフガニスタン南部で女装したタリバン司令官を殺害したと、関係者が土曜日に述べた。

兵士たちが金曜日の作戦で、タリバン戦闘員4人を殺害した。その中に女装して逃走しようとしていたハッジ・ヤクーブというタリバン司令官が含まれていた。ヤクーブは、ガズニ州の政府や同盟軍に対する自爆攻撃や簡易爆弾を使った攻撃を指揮していたという。

いっぽうヘルマンド州では、パトロール中のアフガン軍と同盟軍が襲撃されたために応戦し、武装勢力33人を殺害した(後略)。

hoonUS: Taliban commander killed in Afghanistan
KABUL

■タリバン元報道官、射殺される[081129 BBC]

タリバンの元報道官がアフガニスタン東部で射殺されたと、関係者が述べた。

ムハンマド・ハニーフが、ナンガルハル州にある自宅で、親戚と思われる3人の人間とともに殺害された。攻撃した人間は、アフガン軍の制服を着ていたという情報もある。

政府関係者のサイード・ムハンマドが語ったところによると、攻撃者たちはチャワルハールにあるドクター・ハニーフの家に、はしごをかけて侵入したという。別の関係者によると、ドクター・ハニーフの従兄弟、義理の弟、甥が一緒に殺害され、家族問の問題が原因で殺害されたという。

ドクター・ハニーフは、2005年10月からタリバン報道官を勤めていた。2007年1月にナンガルハル州のトル・ハムで、パキスタンに入国した際に逮捕された。タリバンの活動をeメールで報道関係者に送るなど、勢力的に活動していた。元報道官のラティフッラー・ハキームが2005年10月にクエッタで逮捕されたあと、報道官に任命された。以前アフガニスタンの諜報組織が、ハニーフ氏とオマール師がパキスタンに住んでいるビデオを発表している。パキスタンはこれを否定している。

これとは別に木曜日、タリバン武装勢力200人が南西部にあるバドギス州でアフガン軍の車列を襲撃し、アフガン兵と警察官13人を殺害した。車列は、パラ・ムルガーブ地区に冬の物資を運ぶ最中だった。

3時間に及んだこの戦いで、治安部隊関係者11人が負傷し、タリバン戦闘員7人が死亡したという。

hoonTaleban's ex-spokesman shot dead

■バヌーで自爆、犠牲者9人のうち警察官4人[081129 News]

金曜日にドメル地域のペシャワルとバヌーを結ぶ道路で、爆発物を搭載した車が警察の車に激突し、警察官4人を含む9人が死亡、16人が負傷した(中略)。爆発物を車に搭載した自爆犯が、町をパトロールしていた警察の車に車を激突させたという(後略)。

hoonFour cops among nine killed in Bannu suicide blast
Muhammad Alam、BANNU

■米諜報組織、パキスタンの組織を注目[081128 New York Times]

米諜報組織と対テロ関係者が金曜日、ムンバイのテロ攻撃にカシミールを拠点とするパキスタンの武装組織、ラシュカレ・トイバが関係しているという証拠が出てきたと述べた。

関係者によると、犯行の責任者や計画を立てたのが誰だかはっきりした結論が出たわけではないと、注意を促した。しかしここ2日間に集めた情報から、カシミールを拠点とするラシュカレ・トイバか、これまでもインドを攻撃したことがあるジャイシェ・ムハンマドの犯行の可能性がでてきたという。

(中略)過去において、アメリカとインドの諜報関係者は、カシミールの武装勢力とテロ行為を結びつける情報を傍受してきた(中略)。

木曜日にラシュカレ・トイバは関与を否定した。

米諜報組織によると、この組織は過去において、パキスタンのISIから訓練や兵站学的援助を受けて来たという。パキスタン政府はカシミール地域にあるラシュカレ・トイバのキャンプを、長い間見て見ぬふりをしてきた。

ワシントンの関係者が金曜日、パキスタン政府が今回の攻撃に関与している証拠はないと語った。しかし攻撃がパキスタン内部で計画され、指揮されたという証拠が出れば、両国間の関係が悪化する可能性がある。インド軍の報復や、武装勢力の訓練所に対する攻撃も予測される。

アメリカとインドの関係者は、犯人たちは大きな船に乗って、海からムンバイ沖に入り、そこで小さな船に乗り換えて上陸した可能性を追跡している。アメリカの対テロ関係者によると、ラシュカレ・トイバは「航海能力」があったという強い証拠があり、ムンバイで起きた洗練された作戦を実施できた可能性があるという。

(中略)パキスタン政府は金曜日、インド政府の捜査に協力するために、ISI長官を派遣すると表明した。しかし金曜日の夕方になって、ISIの下級レベルの代表者を派遣することにしたと発表した。

アメリカとインド政府関係者はこれまで、ラシュカレ・トイバがインド各地でテロ行為を実施していることを非難してきた。2001年12月に、ニューデリーのインドの国会議事堂が攻撃された。2007年にはハイデラバードの遊園地が攻撃された。当時インド政府関係者は、国会議事堂の攻撃に、ジャイシェ・ムハンマドも関与していたと述べていた。

その結果ブッシシュ政権はラシュカレ・トイバの銀行口座を凍結し、ムシャラフに組織の取り締まりを要求した。国務省の報告書によると、ラシュカレ・トイバはカシミールの武装勢力の中で最大の組織と述べている。この報告によると、組織は中東在住のパキスタン人から資金を得て、慈善団体であるジャマット・ウッダーワを窓口にしているという。その慈善団体は、2006年のカシミールで起きた地震の援助活動を行なっている。メンバーの数は明らかではないが、数千人はいるといわれる。

最近組織の活動はカシミールからパキスタンのFATAに移動し、アフガニスタンに対する攻撃も行なっている。アメリカの関係者やテロ専門家によると、組織は多数の工作員をアフガニスタンに送り込んでいるが、戦闘経験を積むために、タリバンのグループに数人ずつを送り込んでいるという。

「アフガニスタンは戦闘地だ。最近カシミールの前線は停滞しているために、アフガニスタンの戦闘で訓練を受けることができる」と、ランド研究所のテロ専門家、セス・ジョーンズが語った。

この組織は、アルカイダと緩やかな関係を結んでいると言われる。2002年3月にアルカイダ工作員のアブ・ズバイダが、パキスタンのファイサラバードにあるラシュカレ・トイバの隠れ家で逮捕されている(後略)。

garrU.S. Intelligence Focuses on Pakistani Group
MARK MAZZETTI and SALMAN、MASOOD、WASHINGTON

■カブールの米大使館近くで爆発、4人死亡[081127 AP]

木曜日にカブールの米大使館の外で、車に乗った自爆犯がアメリカの車列を狙って自爆し、アフガン人の通行人4人が死亡した。

この他に少なくとも18人が負傷した。犠牲者の中には、大使館関係者はいないという(後略)。

hoonAfghan police: 4 dead in blast near US Embassy
AMIR SHAH and JASON STRAZIUSO、KABUL

■TNSM会長、改めてシャリア法施行を要求[081127 News]

水曜日にタンジム・ニファーズ・シャリエ・ムハンマド (TNSM) 会長のモーラナ・スーフィー・ムハンマドが、マラカンド地区とコーヒスタンにシャリア法を施行することを要求した。

ティメルガラの「ピース・キャンプ」における演説で、シャリア法が施行されない限り、そして施行されるまで、政府の権限はこの地域に及ぶことはないと述べた。この地域の人々にとって、シャリア法以外、適切なシステムは考えられないという。部族地帯の停戦とシャリア法の施行は、リーダーたちがイスラームのために誠心誠意尽くせば、実現可能のはずだと述べた(後略)。

hoonTNSM chief renews demand for Shariah
TIMERGARA

■パキスタンの衝突で6人死亡[081127 News]

水曜日に武装勢力100人以上が、アデザイ地方議会のナジームの家をロケット弾や爆弾で襲撃し、攻撃者3人と村人2人が死亡した。いっぽうアチニの警察との衝突で、戦闘員1人が銃殺された。

「早朝2時頃に武装勢力150人ほどが私の家を包囲した。ロケット弾や爆弾、迫撃砲で建物を攻撃された」と、ナジーム・アブドゥル・マリークが病院で述べた。ナジームと息子、甥、女性たちが負傷した。

すぐに地元のラシュカルが結成されて、攻撃者たちに対抗したという。警察官や国境警察隊も、応援に駆けつけた。

重火器を用いての攻撃が、朝の6時まで続いた。その結果、地元民が武装勢力3人を射殺した」と、警察官が述べた(中略)。

村人2人も死亡した。そのうちの1人は銃弾を受けて死亡し、1人は拉致されたあとに首を斬られた。

先月アブドゥル・マリークの家から武装勢力が出て来て治安部隊を攻撃したために、マリークが逮捕された。しかし今後は国家に反することには関わらないと約束したために、釈放された。

いっぽうでマタニの外出禁止令がでた直後、武装勢力たちがペシャワル郊外に押し掛けたという情報が入った。「武装勢力たちがカイバル行政区から帰る途中、警察隊が彼らを追跡した。その後武装勢力の車が横転した。情報源によると、武装勢力と警察官との間で銃撃戦が開始されたという。武装勢力1人が射殺され、2人が逮捕された(後略)。

hoonSix killed in Peshawar clashes
Javed Aziz Khan、PESHAWAR

■マンガル・バー、LI責任者から引退[081126 News]

火曜日にダロ・アッダ・アカヘールで開催されたラシュカレ・イスラミ (LI) の会合で、LI責任者のマンガル・バーが引退を発表した。

情報源によると、ダロ・アッダ・アカヘールでLIの会合が開催され、カイバル行政区の主要な長老たちが集った。組織の指導者であるマンガル・バーが引退を表明し、承認された。代わりにカマルヘール枝族のハッジ・ハリーム・シャーが就任する。新しい指導者は、3ヵ月だけ指導者を勤めるという。

ラシュカレ・イスラミは2005年に、ハッジ・アミール・グルが設立したが、10日後にハッジ・グル・シャー・クキヘールに引き継がれた。しかし任務を果たしていないとされ、マンガル・バーがその10日後に就任した。マンガル・バーは3年間指導者として活動し、毎日欠かさず私設FMラジオ局で説教を続けた。

hoonMangal Bagh resigns as LI chief
Nasrullah Afridi、BARA

■パキスタンのスパイ、「政治から撤退」[081125 BBC]

パキスタンの外務大臣のシャー・マフムード・クレイシーが、パキスタンの諜報組織の「政治部門」を解散したと述べた。治安関係者幹部は、ISIは「停止した」と表現した。

政治部門は、国家の安全を守るために内政を操っていると考えられている。そのためにこれまでも選挙で選出された政府が解体することが、何度もあったという(中略)。

「ISIは変わりつつある。政治からは手を引き、諜報収集に専念する」と、ある治安幹部関係者が述べた。

しかし関係者によると、政治部門は停止しただけで、スタッフはそのまま残っているという(後略)。

hoonPakistan's spies 'quit politics'
Haroon Rashid

■イラン、テロ攻撃に関してアルカイダから感謝される[081124 Daily Telegraph]

テロリスト幹部が出した手紙から、オサマ・ビンラディンの息子サード・ビンラディンが、イランにおけるアルカイダの仲介者であることが明らかになった。サードは2001年以来イランに住み、自宅軟禁になっていると思われる。

ザワヒリがサインした手紙は、9月にイエメンで米大使館が、車を用いた同時自爆攻撃を受けた直後に書かれた。

欧米の治安関係者によると、イランの革命警備隊がイエメンにアルカイダの組織を作ることに協力したとして、ザワヒリが感謝の意を表した。

手紙の中で、アルカイダの指導者はイランの寛大さに敬意を表し、「機に合った基盤援助」なくして、アルカイダがテロ攻撃を実施することはできなかった」と述べている。またアルカイダがイラクやサウジから撤退を余儀なくされたあと、イエメンに新たな基地を作ることに協力する「先見の明」があったことを感謝している。

イランがどの程度アルカイダに協力しているかが、これまでも問題になってきた。

(中略)9.11委員会の報告によると、イランは、アフガニスタンとサウジアラビアの間を行き来していたハイジャック犯たちの安全を保証していたとされる。

サード・ビンラディンを含む多数のアルカイダ幹部が、タリバン政権崩壊後にイランに逃げ、それ以来テヘランにいる。これまでもサード・ビンラディンの行動は、欧米の心配の種だった。テヘランは、彼が政府の監視下にあると主張している。

しかしイランは、中東とアジアを行き来するアルカイダの、経由地であった。またイランの革命警備隊は、シーア派のイランのとスンナ派のテロリストという違いにもかわわらず、アルカイダに協力していると見られている。

イランは、ビンラディンの故郷であるイエメンで、活発に活動している。「今やイエメンは、アルカイダの戦略基地であるとともに、協力者たちを集める土地でもある」と、欧米の治安関係者が語る。「イランの革命警備隊がアルカイダと協力して、イエメンを自分たちの作戦基地にしている」という(後略)。

hoonIran receives al Qaeda praise for role in terrorist attacks
Con Coughlin

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2008.