【2009年3月30日〜4月5日】


■パキスタンのモスクで爆発「20人死亡」[090405 BBC]

パキスタンの北東部のシーア派モスクの入り口で自爆犯による攻撃があり、少なくとも20人が死亡した。

パンジャーブ州のチャックワール地域のモスクで、約1000人が宗教儀礼に参加していた。

(中略)治安関係者のナディーム・ハッサン・アシーフによると、犯人は「モスクの入り口で制止されたが、強引に中に入り自爆した」という(後略)。

garrPakistan mosque blast 'kills 20'

■米国連職員、解放[090405 AFP]

2ヵ月前に拉致された米国連職員が、日曜日に無事解放された。

国連難民機関のジョン・ソレッキが、2月2日にクエッタで拉致された。(中略)「彼は解放された」と、国連報道官のジェニファー・パゴニスが語った。「国連のチームがすでに彼と会った。彼は大丈夫のようだ」。

(中略)解放に関する詳細は明らかではなく、ソレッキは公には登場していない。

hoonAmerican UN official freed by Pakistan kidnappers
Maaz Khan、QUETTA

■イスラマバードで自爆、6人死亡[080404 News]

イスラマバードのマルガラ・ロードF7-3にある国境警察隊の検問所の近くで自爆攻撃があり、治安関係者6人が死亡、多数が負傷した。

SSPのタヒール・アラームによると、治安関係者が食事をしているところに、犯人が検問所に入り込み自爆した。銃撃戦はなかったという。他の攻撃者を追い払うために、治安関係者が空に向かって発砲したという(後略)。

garrIslamabad suicide blast kills 6 security men
ISLAMABAD

■ビデオは陰謀と、北西辺境州政府とタリバン[090404 News]

北西辺境州政府とスワートのタリバンが、17歳の少女が鞭打ちの刑に処されるビデオは、2月16日の取り引きを無効にさせるための陰謀だと述べた。

(中略)金曜日に北西辺境州の情報大臣のミアン・イフティハール・ハーンが、ビデオを電子・印刷メディアに流したのは、マラカンドの和平協定に対する何者かの陰謀だ述べた。

出来事は、州政府がタリバンの和平協定を結ぶ前の出来事だ多と述べた。何者が和平協定を妨害しようとしていると、非難した。

大臣によると、ビデオは和平協定に反対しているNGOによって配布されたという(中略)。タリバン報道官のムスリム・ハーンは、出来事は9ヵ月前の事だったと述べた。同時に、少女は夫ではなく、義理の父親と3年間暮らしていたために処刑されたと、タリバンを弁護した。

ムスリム・ハーンによると、少女の手足を押さえていたのは、彼女の親戚だったという。スワートで軍事作戦が実施され、まだスワートにカジ裁判所が導入されていなかった時期に、宗教学者から判決が下され、地元のタリバンが少女を40回鞭で打った。

ハーンによると、本来不貞に対する刑は石投げによる死刑だという。しかし当時まだカジがいなかったので、少女は40回の鞭打ちになった。男女とも、自分の罪を告白したという(後略)。

hoonNWFP govt, Taliban term video release conspiracy
Essa Khankhel & Daud Khattak、MINGORA/PESHAWAR

■アメリカの攻撃、パキスタンで13人死亡[090404 AFP]

土曜日にパキスタンの拠点に対するアメリカのミサイル攻撃があり、アルカイダ武装勢力を含む13人が死亡した。現場は、北ワジリスタンのダータ・ヘールで、アルカイダやタリバンの拠点と言われる。

「アメリカの無人偵察機が、地元の部族民の家をミサイル2発で攻撃し、13人が死亡した」と、治安関係者が述べた。重要人物はいないと言われる。「外国人を含む13人が犠牲になったようだが、はっきりしない」。

(中略)別の治安関係者は、犠牲者のうち4人だけが武装勢力だったと述べ、もう1人の別の関係者は、武装勢力10人が死亡したと語った。

地元関係者によると、攻撃された建物は、地元のワジール族であるタリーク・ハーンのもので、「タリバンの世話人だった」という。

ある住民が、「建物の周りには、肉片が飛び散っていた」と語った。「我々が現場に到着する前、すでにタリバンが遺体を運び出した」。建物は全壊したと、付け加えた。治安関係者によると、ミサイルは武器庫を破壊したために大きな爆発が生じ、近くの家も破壊されたという。

この地域は、シラージュッディン・ハッカーニの直属の部下である、タリバン司令官であるグル・バハドゥルーの支配下にある(中略)。先月バハドゥールは、バイトゥッラー・マフスードがアフガニスタンの米軍と戦うために最近組織したという、ムジャヒディン会議(シューラ)に加わった(後略)。

hoonSuspected US strike kills 13 in Pakistan
Hasbanullah Khan、MIRANSHAH

■米軍攻撃、パキスタンで13人死亡[090404 AP]

アメリカの偵察機が土曜日、パキスタン北西部にある武装勢力の拠点をミサイルで攻撃し、13人が死亡した。

(中略)犠牲者は地元民と外国人武装勢力だが、女性や子供も巻き添えになったという。夜明け直後に、北ワジリスタンで民家が攻撃された。

地元の長老であるディルワール・ハーンが、攻撃で13人が死亡したと述べたが、自分の家族も犠牲になったという。他の犠牲者の身元はわからず、攻撃された民家に抵抗勢力がいたかどうかもわからないという。現場のダータ・ヘールは、アフガニスタンとの国境に近い(後略)。

hoonOfficial: Suspected US strike kills 13 in Pakistan
MUNIR AHMAD、ISLAMABAD

■スワートの女性犠牲者は、チャンドだけではない[090404 News]

スワートのタリバンは、スワートに対する支配力を強めて自分たちの法廷を導入するとともに、過去2年間に、男性に対しては25回、女性には2回の鞭打ちの刑を実施した。

金曜日にテレビやウェブサイトにビデオが登場したが、女性がスワートのタリバンに公衆の面前で鞭打ちの刑に処されたのは、初めてではない。しかし女性と、彼女の義理の父親が、チャルバガー地区のマンガルワールの近くで鞭打ちに刑に処された、2008年10月のビデオは現存しない。夫から離婚を言い渡された女性を、義理の父親が自分の家に置いた。2人は、不貞を働いたとしてタリバンに告発された。村人によると、男性は50回、女性は30回、鞭で打たれた。

金曜日にテレビで報道された、17歳の少女の鞭で撃たれる様子は、誰かの携帯電話で録画された。スワートのテレビ局によると、2分間のこのビデオはしばらく前から入手していたが、その後携帯電話を通して大勢に送信されたという。「正直言って、タリバンを恐れ、テレビで放映しなかった。スワートの評判を落とすものでもあり、和平協定も危うくなる可能性もあった」という。

カーバル地区のカレ・キレイ村で鞭打ちの刑に処された少女は、チャンドという名前だった。インドのテレビ局が男女2名の処刑を報道し、少女をチャンドと紹介した。少年も少女と同様に30回鞭で打たれたが、彼はムスリム・ハーンの息子、アダラット・ハーンである。

偶然にもスワートのタリバン報道官も、ムスリム・ハーンという名前である。彼は以前の鞭打ちの刑と今回のものを混乱させ、女性は義理の父親と関係を持ったために鞭打ちの刑になったと説明した。これはチャルバガーのセール・タリグラム村で起きた出来事であるが、ビデオに登場した少女は、ガーバル地区のカレ・キレイ村の出身である。

(中略)この他にも、タリバンは死亡した動物の肉を売ったとして、クンザレイ村の肉屋2人を公開の鞭打ち刑に処している。さらに不自然な性交渉を持ったとして、同じ村の男2人も鞭打ちの刑を処した。

マッタのバール・サーナ村では、2人のタリバンが40回の公開の鞭打ち刑に処された。2人は金細工職人から、36万ルピーを恐喝したという。カイロという名前のタリバン司令官がこの恐喝を計画した。タリバンの上層部がこの事件を知ると、金細工職人を呼び、恐喝した3人の名前を聞き出した。その結果2人のタリバン歩兵と、カイロがマッタの近くのシンブーラで鞭打ちの刑に処された。

これがタリバンの法廷である。すばやく、残虐で、公開される。

garrChand is not the only Swat woman victim
Rahimullah Yusufzai、PESHAWAR

■米軍・NATO軍物資、パキスタンで攻撃される[090403 AP]

金曜日に武装勢力が、銃やガソリン爆弾を使用して、アフガニスタンに向かう予定の米軍とNATO軍の物資がデポされたターミナルを攻撃した。

抵抗勢力たちが、ペシャワル郊外にあるターミナルを攻撃し、コンテナ5台に火を放った。「テロリストたちは銃撃してから、ガソリン爆弾を投げた」と、警察官のジャロッド・ハーンが述べた(後略)。

hoonUS, NATO supplies attacked in Pakistan
RIAZ KHAN

■パキスタンの地区、シャリア法導入で恐怖におののく[090403 Guardian]

白い長い髭を生やし、度の強い眼鏡をかけたスーフィー・ムハンマドは、慈愛にあふれた雰囲気を持っている。しかしスワートにおいて重要な役目を果たすこの70歳が、17歳の地元の少女に対する処刑を今後を行なうと語ると、様子は豹変する。この少女が処刑される様子が、携帯電話の動画に録画された。

『Guardian』とのインタビューに応じたムハンマドは、新たに導入された法廷では、鞭打ちの刑や両手切断、石投げによる死刑などが導入されるという。

鞭打ちの刑は、未婚の男女が性交渉を持った場合や飲酒、名誉毀損に対する正式な刑罰だという。窃盗で捕まった場合は、飢えに苦しむ貧乏人以外は、両手を切り落とされる。不貞は、石投げによる死刑に処される。

「これらの刑罰は、イスラームでは正当化されいる。これを止めさせることは、誰にもできない。良い法律だ」と、ムハンマドが、ミンゴーラの急ごしらえの事務所で語った。彼の腹心であるアミール・イザートが、このような刑罰に処される条件を語った。不貞の場合、不貞行為を実際に見た4人の目撃者がいなければならない。

(中略)スワート政府は、地元のタリバン指導者であるムッラー・ファズルッラーを制御できることに期待して、義理の父であるムハンマドと取り引きした。しかし「和平協定」にもかかわらず、状況はいっこうに向上しない。今週スワートのタリバンが国会議員の家を強制的に占拠し、エメラルド鉱山を乗っ取った。

そして、ムハンマドがこの協定から身を引いたら、状況はまた元に戻ってしまう可能性がある。彼は、新しい法廷が正式に機能し始めなければ、取り引きを中止すると言いだした。

「我々の責任は、平和を維持することだ。シャリア法導入が実現されれば、タリバンは武器を捨てる。それを約束する」。「しかし、政府はこの取り引きを実現しようとしない。それなら中止だ」と、スーフィー・ムハンマドが述べた。「そうしたら、何が起きるかはわからない」。

和平協定が結ばれた後、女子校は再び開校し、店舗から女性禁止の張り紙はなくなった。しかし誰が勝利したかは、明らかだ。「スワートの住民の90%が、抵抗勢力がパキスタン軍に負けることを望んでいた。しかし、これははかない希望だった」と、ミンゴーラの私立学校校長のジアウッディン・ユースフザイが語った。パキスタン軍は、タリバンと戦うことに尻込みしていたと、他のスワートの人間同様に考えている。

(中略)覆面をしたタリバンのガンマンは、ミンゴーラの町中にはいない。地元民は、朝起きると町の広場の柱に、隣人が吊り下げられているのを見なくなった。バザールは活気が戻った(女性は少ないが)。しかし、雰囲気は緊張している。

スワートの和平協定によって、タリバンは武器を誇示して歩き回らなくなったが、武器を捨てたり、投降したのではない。したがって、ミンゴーラのマーケットにいる男たちの何人かは、銃を隠し持っているタリバンであることはわかっている。彼らは住民に溶け込んだにすぎない。誰がタリバンなのか、誰がタリバンではないのかが、わからない。もしかしたら街角で鋭い視線を送っているあの男、あるいはジハードのDVDを売っているあの男がタリバンかもしれない。身代金を目当ての拉致事件が頻発している。暗くなってから外に出る者はいない。

ミンゴーラの法廷は、混乱している。新たに任命されたイスラーム法の裁判官はいるが、判決を出す権限はまだない。大統領が和平協定に調印するのを待っているのだ。裁判所は、まだ訴訟を受けつけていない。係争者が裁判所でうろうろし、怒鳴り、押し合う。デスクワークはほとんどなく、弁護士もいない。

スワートの弁護士協会会長のアフターブ・アラームは、古い植民地時代の法体系は、置き換えるのではなく、迅速に機能するべきだと語る。「タリバンは完全なる自治体を形成したいのだ。それが彼らの使命なのだ。ユートピア帝国。タリバン帝国だ。ユートピアが実現することもある」。

スワートのタリバンは、待ち構えている。彼らの報道官で司令官のムスリム・ハーンが語った。「政府が好むか、好まざるかに関わらず、スワートはテストケースだ。スワートのあと、シャリアはパキスタン全土に広まる。なぜ我々は、英国の法律を取り入れる必要があるのだ。彼らに納得させるのが、タリバンの使命だ。我々の権利だ。人口の95%がムスリムだ」。

garrPakistan region in grip of fear as leader begins to implement sharia law
Saeed Shah、Mingora

■少女を鞭打ちの刑に処するタリバンの映像[090403 BBC]

タリバンが十代の少女を鞭打ちの刑に処するビデオが、パキスタンに出回っている。

(中略)ビデオには、タリバンと思われる男が、泣き叫ぶ少女を押さえ込んで鞭で打つ様子が、約2分間録画されている。地元の情報源によると、少女は男と不正行為をしたという。

(中略)女性は泣き叫び続け、父親に、今後決してそのようなことはしないと約束するのが聞こえる(中略)。

これは2週間前か、それ以上前の出来事と思われる。州政府がシャリア法を認め、スワートにこれが導入する移行期のことである。

シャリア法は、タリバンが自分たちの残虐な裁きを行なうことを防ぐために導入されたという。これまでは非イスラーム的行為をしたとして、首を切られたり、女性が殺害されたりしていた。

タリバンが指導者が、イスラーム法廷を正式に受け入れてからは、これらの行為はなくなった。しかし新しい法体系が、現在タリバンが行なっている刑罰に取って代わるかは、明らかではない。

ミンゴーラでは、新たな法体系は何らかの効力を持って機能しているように見えるが、地方にはまだ及んでいない。

目撃者によると、抵抗勢力たちはまだ支配を続け、これまで以上に残虐になっているという。タリバンが、公開による鞭打ちの刑を非難することはなかったようだ。タリバン報道官によると、少女が犯した罪を考えれば、当然受けるべき罰だったという。

garr'Taleban flogging of girl' filmed

■武装勢力、ディールで警察官の車を襲撃、5人を殺害[090402 News]

水曜日に、武装勢力がアッパー・ディール地区のディールとコーヒスタンを結ぶ道路で警察車輛を襲撃し、警察官5人を殺害した。

(中略)住民や関係者によると、抵抗勢力がジットコット村で、ロケット弾2発を警察の車に撃ち込んだ。警察官たちはあまりにも突然の攻撃だったために、反撃することができなかったという。

2月18日にアッパー・ディール警察が通常のパトロールを行なった際に、アディ・ナワーズという抵抗勢力司令官に遭遇し、殺害した。武装勢力たちは、仲間が殺害されたことに報復すると、警告していた。警察によると、抵抗勢力たちが道路に遠隔操作爆弾を設置して、警察を襲撃しようとしていたという(後略)。

hoonMilitants ambush police van, kill five in Dir
Delawar Jan、DIR

■オラクザイの武装勢力訓練所に対するミサイル攻撃で、12人死亡[090402 News]

水曜日にアメリカが、オラクザイ行政区に対する初めての無人偵察機による攻撃を実施し、女性2人と子供3人を含む12人が殺害された。

情報源によると、CIAの無人偵察機が、カンディーザイ村の抵抗勢力司令官モーラビ・グル・ナジール、別名グル・ムッラーの2階建ての家に、ヘルファイアミサイル2発を撃ち込んだ。カンディーザイ村は、オラクザイ行政区の行政本部があるギージョから35キロ離れた場所にある。

無人偵察機はまず1発のミサイルを撃ち、間をあけて再び攻撃した。オラクザイが攻撃されるのは、初めてのことである。

情報源によると、バイトゥッラー・マフスードの幹部司令官たちが、モーラビ・グル・ナジールの家で、重要な会議を行なう予定だったという。

またオラクザイとカイバル行政区のTTP指導者と、バイトゥッラー・マフスードの腹心のハキムッラー・マフスードが、この会合に出席するはずだった。ハキムッラーがこの攻撃で死亡したという噂が流れたが、その後『News』に電話をかけてきて、死亡説を否定した。ハキムッラーは、オラクザイの訓練所が攻撃され、戦闘員が殺害されたことを認めた。

ハキムッラーは、戦闘員が殺害されたことに対する報復を実施すると、警告した。

(中略)報告によると、犠牲者の中には、アラブ人4人がいたという。そのうちの1人はカカと呼ばれ、アルカイダ幹部工作員だった。武装勢力に近い情報源によると、現場から12人の遺体が運び出されたという。

犠牲者の中には、女性2人と子供3人がいた。グル・ナジールの妻と、義理の娘、息子2人と甥が、犠牲になった(中略)。

武装勢力は、負傷した犠牲者をマモザイ地域に移したという。ここには、さまざまな設備が整ったキャンプがある。

(中略)部族民の情報源によると、抵抗勢力たちはオラクザイを安全な場所と考えているようだという。ここには、クラーム、北ワジリスタン、カイバル地域から入ることができる。さらに銃工場がある、ダラ・アダムヘールからも入れる。

去年政府は、この地域から武装勢力を一掃しようとして、作戦を実施した。しかし抵抗勢力は、さらに多くの地域を占拠してしまった。軍事作戦終了後、政府は部族民たちに、ラシュカレを組織して抵抗勢力からこの地域を守るように命じていた。

しかし、2008年10月には、アリヘールの大ジルガを狙った、車を使用した自爆攻撃があり、146人が殺害された。この出来事のあと、武装勢力たちはこの地域に対する影響力を強化していった。

hoon12 die as drone hits militants◯camp in Orakzai
Syed Hasan Mahmud & Mushtaq Yusufzai、KALAYA/PESHAWAR

■アメリカ、タリバンの中枢を攻撃[090402 Asia Times]

月曜日にアメリカの統合参謀本部のマイク・ミュレン提督と、パキスタンとアフガニスタンに対する米特使のリチャード・ホルブルックがパキスタンを訪れる際には、水曜日に実施されたパキスタンの部族地帯に対する無人偵察機について話し合うはずだ。

米関係者たちはパキスタンの陸軍参謀長のキアニ将軍とタリーク・マジード将軍に会う予定である(中略)。

パキスタンは、CIAの無人偵察機がオラクザイ行政区にあったタリバンの建物をミサイルで攻撃した事に、憤慨している。この攻撃で、12人が死亡した。

これまで無人偵察機は南北ワジリスタンやバジョールを攻撃してきた(中略)。しかし、オラクザイにはアルカイダはいない。この地域は、過去数ヵ月の間に、アフガン・パキスタン武装勢力の活動の拠点になった。水曜日のオラクザイが攻撃されたことで、アメリカがこの地域で地上戦を行なうのではないかという警鐘が鳴った。

アフガニスタンとパキスタンには、アラブ人、パキスタン人、アフガン人たちが集まって、NATO軍に対して作戦を行なう地域がある。しかしオラクザイ行政区では、アフガン・パキスタン武装勢力だけか活動をする。

この地域は、アンワル・ハク・ムジャーヒッドの指揮下の抵抗勢力組織の拠点である。ムジャーヒッドは、1980年代にソ連と戦った伝説的なアフガン人ゲリラ指導者、モールヴィ・ユーノス・ハリスの息子である。ハリスは、ヒズビ・イスラミ・アフガニスタンの責任者でもある。ムジャーヒッドは、自分の出身地であるナンガルハルのコギアニ地区と、オラクザイ行政区と接するトラボラ山脈で活動する。

タリバンはナンガルハルでNATO軍を襲撃し、コギアニかトラボラに消える。もし米特殊部隊に追跡されれば、戦闘員たちはナワ峠経由、オラクザイ行政区に入る。ここ6ヵ月の間にタリバンは、ナンガルハルの活動を強化しており、そのためにオラクザイは非常に重要な地域になってきている。アメリカは、これをやめさせたい。

オラクザイは、別の理由からも重要だ。タリバンはここからカイバル行政区に戦闘員を送り込み、NATO軍の補給物資を運ぶ車列を攻撃している。タリバンはカイバル行政区に拠点を持たない。この地域の住民のほとんどが商人で、スーフィーでもある。従ってタリバンは、この地域に根拠地を作れない。

ペシャワルやカイバル行政区で抵抗勢力に拉致された要人は、まずオラクザイに連れていかれ、そこから南ワジリスタンに移される。

水曜日の攻撃は、タリバンに対する警告だ。カイバル行政区がNATOの生命線だとしたら、オラクザイは、タリバンはの地域作戦にとっての生命線である。

タリバンは強く反発した。「今後オラクザイに対する無人偵察機の攻撃が続けば、パキスタンで攻撃を行なわない場所はなくなるだろう。公共の場、政治集会が行なわれる場、政府の建物を攻撃する」と、アブドゥル・ハキーム・メフスードがパキスタンのメディアに語った。

hoonUS strikes at Taliban's nerve center
Syed Saleem Shahzad、KARACHI

■アメリカ攻撃、パキスタンで12人殺害[090401 AFP]

水曜日、パキスタン北西部にあるタリバンとアルカイダの訓練所をアメリカの無人偵察機がミサイルで攻撃し、抵抗勢力12人を殺害した。

(中略)ミサイル攻撃は、オラクザイ部族地帯のタリバンとアルカイダの拠点を狙って行なわれた。「ミサイルが2発発射され、タリバンとアルカイダが運営する訓練所で抵抗勢力12人が死亡した」と、治安関係者が述べた。「犠牲者の中には、外国人がいたと思われる」。

(中略)タリバン運動のメンバーが語ったところによると、建物には「客人何人か」が滞在していたという。

地元の治安関係者も、ハデイザイ村の訓練所が攻撃され、10人が死亡したと述べた(中略)。「6人の遺体と負傷者15人が病院に運ばれた」と、近くのガルジョ町の病院の医師が述べた(後略)。

hoonSuspected US strike kills up to 12 in Pakistan
S.H. Khan、PESHAWAR

■アルカイダ幹部ラホールで逮捕か?[090401 News]

火曜日に秘密組織が、ラホールの攻撃に関与したとして逮捕されたアフガン人から入手した情報に基づき、ラホールでアルカイダ幹部3人を逮捕したようだ。

逮捕は、極秘にされているという。3人が逮捕されたことで、ラホールにあるテロ組織の全貌が明らかにされることが、期待されている。アルカイダの次の標的は、パンジャーブ州のセライキ地域ではないかと見られていた。

逮捕されたのはパシュトゥー語話者を始め、ウズベクとタジーク国籍の者だという。今回の攻撃は、3月3日に起きたスリランカのクリケット・チームの攻撃との類似点が多いために、同じ組織の犯行ではないかと思われている。

1人で逮捕されたテロリストは抵抗せず、自白しているという。その情報に基づいてラホールのある場所を捜索し、事件当日、すぐに9人が逮捕された

アフガン国籍の男は治安組織に、ラホールに隠れているアルカイダ幹部3人の名前を自白したという。その結果急襲作戦が実施され、幹部関係者が逮捕された(後略)。

hoonThree top al-Qaeda men nabbed in Lahore?
Rauf Klasra、ISLAMABAD

■バイトゥッラー・マフスード、ホワイトハウス攻撃を脅迫[090401 News]

長い間沈黙を守っていたバイトゥッラー・マフスードが火曜日、月曜日にラホールで起きた警察学校襲撃を含め、一連のテロ攻撃を首謀したことを認めた。

さらに、TTP司令官であるバイトゥッラー・マフスードは、最近頻発しているアメリカによるミサイル攻撃の報復として、仲間がアメリカを攻撃することを予告した。

(中略)バイトゥッラー・マフスードは、月曜日にバヌー付近で発生した、軍の車列に対する自爆攻撃と、数日前にイスラマバードの警察諜報局に対する攻撃に対しても、犯行声明を出した。イスラマバードの自爆攻撃では、ペシャワル出身の警官が死亡した(中略)。

バイトゥッラー・マフスードがメディアに登場することはほとんどないが、これまで知られていなかったフィダイーネ・イスラームが、最近の攻撃すべてに対して犯行声明を出した直後に登場した。フィデイーネ・イスラームは、ラホールの警察訓練学校や、先週の金曜日に発生したシャムルッドのモスクに対する自爆攻撃に対して、犯行声明を出した。

オマール・ファルークと名乗る男が月曜日の夜『News』に電話をかけてきて、2つの事件に対して犯行声明を出した。政府が今後も部族地帯で作戦を実施すれば、さらに攻撃を続けると警告した。

パシュトゥー語を話すオマール・ファルークは、ラホールの攻撃は、部族地帯に対する攻撃の報復だという。TTPのバイトゥッラー・マフスードとは関係がないと述べ、軍事作戦で被害を受けた者たちで、新たな組織を結成したという。ジャムルッドのモスクに対する攻撃は、モスクで礼拝するNATO軍の車列を警備する国境警察隊員やカサダールなどに、警告のビラをまいてから実施したという。

部族地帯に対する無人偵察機のミサイル攻撃については、言及しなかった。

(中略)バイトゥッラー・マフスードにスリランカのクリケット・チームに対する攻撃に関して聞くと、その件に関してはコメントしないと笑い、犯人たちは目的を達成できなかったと述べた(後略)。

hoonBaitullah threatens attack on White House
Mushtaq Yusufzai、PESHAWAR

■アフガンタリバン幹部指導者、殺害される[090331 AFP]

オーストラリアの特殊部隊が、アフガン兵との合同作戦でタリバン幹部指導者を殺害したと、オーストラリア国防者が水曜日に語った。

軍によると、最近のウルズガン州の作戦で、ムッラー・アブドゥル・バーリと仲間のタリバン抵抗勢力を殺害したという。「ムッラー・アブドゥル・バーリが排除されたことで、アフガン軍と合同軍を負傷させたり殺害したりするタリバンの抵抗運動に、大きな打撃を与えることができた」と、マーク・エヴァンズ准将が述べた。「ムッラー・バーリは、オーストラリア兵を標的にした簡易爆弾を仕掛けることに関与していた」。

エヴァンズによると、バーリはウルズガン州で自爆犯を指揮し、外国人を訓練し、武器を配布していた(後略)。

hoonSenior Afghan Taliban leader killed: Aus military
SYDNEY

■パキスタン、今後も攻撃される[090331 Asia Times]

(前略)ハラカトゥル・ムジャヒディンとラシュカレ・トイバと一時関係があった過激派の一団が数日前、北ワジリスタンのラズマックからラホールに向かった。

過激派の情報源によると、抵抗勢力たちは月曜日の朝、ラホールの警察訓練所を標的として選んだという。警察官の制服を着た数人のガンマンと支援するための若者たちである。

何人かの警察見習い官を殺害したあと、リーダー格の過激派たちは、若者たち数人に治安部隊との銃撃を任せ、現場から立ち去った。戦闘員たちは、ムルターンなど、パンジャーブ南部に向かった。

これらのことだけが確かで、犠牲者の数、殺害されたり逮捕された過激派の数はすべて憶測でしかない。

しかしパンジャーブ州の検事ムシュターク・スハリアによると、逮捕されたのはたった1人だけだという。この男はヒラートゥッラーで、アフガニスタンのパクティア州のアフガン人である。手榴弾とダガーを持っているところを、逮捕された。北ワジリスタンに住み、ウルドゥー語やパンジャビー語は話せないという。諜報組織によると、過激派の何人かはパキスタンのパンジャーブ地方出身で、ウルドゥー、パンジャビー、セライキ語を話した。

ヒラトゥッラーは現在ある場所で、取り調べを受けている(後略)。

hoonPakistan braces for more attacks
Syed Saleem Shahzad、KARACHI

■ラホールは「パキスタンタリバンの作戦」[090331 BBC]

パキスタン人タリバンのバイトゥッラー・マフスードが、月曜日に起きたラホールの警察学校襲撃に対して犯行声明を出した。

攻撃は「アメリカの無人偵察機によるミサイル攻撃に、パキスタンが協力していることに対する報復」だという。また最近起きた2件の事件に対しても、犯行声明を出した。バイトゥッラー・マフスードは、パキスタン政府がアメリカ人にへの協力をやめるまで、攻撃を続けるという。

治安関係者が、攻撃のあとで逮捕された4人の容疑者の取り調べを行なっている。

8時間に及んだ戦いで、一般市民2人と警察官8人、過激派8人が死亡し、95人が負傷したと、パキスタンの内務省が発表した(中略)。

バイトゥッラー・マフスードは、次の2つの攻撃を実施したことを認めた。まずは月曜日に起きた、バヌーの治安部隊の車列に対する自爆攻撃。この攻撃で7人が死亡した。また3月25日に発生した、イスラマバードの警察署事務所に対する攻撃である。

しかし3月27日のカイバル行政区の自爆攻撃は、自分の仕業ではないと述べた。

(中略)バイトゥッラー・マフスードは、パキスタンにおける攻撃は今後も続くと警告し、アメリカでも攻撃を行なうと脅迫した。いっぽう「殉教」の危険性を軽くあしらった(後略)。

hoonLahore 'was Pakistan Taleban op'

■パキスタン軍、警察学校襲撃者を鎮圧[090330 BBC]

月曜日にパキスタンの治安部隊が、警察学校に突入したガンマンたちを制圧した。激しい銃撃戦が交わされ、派手な奇襲攻撃的な襲撃を繰り広げ、8人の警察見習い官が死亡した。

数百人の警察官が、ラホールの警察学校本館の屋上と、キャンプの周りで空に向かって銃を撃ち、8時間に及んだ包囲攻撃に勝利したことを祝した。

レーマン・マリーク内相によると、「テロリスト」4人が殺害された。少なくとも3人の髭を生やした男たちが、屋根の上で奇襲部隊に投降した。警察によると、死者のうちの3人は、自爆ベストを使用して自爆したという。

(中略)犠牲者の数に関しては、情報が混乱している。銃撃戦の最中に治安関係者が語ったところによると、25人が死亡したという。警察官によると、犠牲者の数は20人だという。

いっぽう軍と警察司令官は、警察見習い官8人と襲撃者4人が死亡したと発表した。「警察学校の見習い官8人が死亡した。50人が負傷した」と、軍報道官のアサール・アッバス少将が述べた。「作戦は終わった。治安部隊、エリート奇襲隊、警察と軍が率いる、手際のいい作戦だった」。

警察に投降した襲撃者3人のほかに、近くの墓地のそばで手榴弾を所持した容疑者1人を発見した。治安関係者によと、男はデーラ・イスマイル・ハーンのマドラッサの学生だったという。2ヵ月前にマドラッサからいなくなり、その後行方がわからなくなっていた(後略)。

hoonPakistani forces overpower police school attackers
Jalil-ur Rehman、MANAWAN

■ガンマンがパキスタンの警察学校を襲撃、20人死亡[090330 AFP]

覆面をした男たちが月曜日にパキスタンの警察学校に突入し、激しい銃撃戦の結果、20人が死亡した。

手榴弾やライフルで武装し、中には警察の制服を着た男たちが、ラホールの近くの警察のキャンプに突入し、その後治安部隊と約5時間にわたって銃撃戦が続いている。

訓練場に警察官がうつぶせに横たわった姿がテレビに映しだされ、救出隊が犠牲者たちを運び出した。マナワンの警察の建物の周囲では、銃撃音が続いた。

3月3日の、スリランカのクリケット・チームに対する襲撃と、攻撃手法が似ている。

(中略)「犠牲者の数は、少なくとも20人だ」と、警察関係者のアムジャッド・アフマッドが述べた。約60人が、病院に運ばれたという。犠牲者の数は、増える可能性がある。捕虜になっている者がいるとテレビで報道されたが、確かではない。

「手榴弾やロケット砲の爆発音が3〜4回聞こえた」。「我々を直接狙った。突然周りに遺体があった」と、病院に運ばれたある警察官が述べた。

アフマッドによると、犯人のうちの半数が警察官の制服を着用し、残りは一般人の恰好だったという。手榴弾やライフルで武装し、裏口で警備員を殺害したという。

パンジャーブ州知事のサルマーン・タンシールによると、犯人は8〜10人だと述べた。12人という説もある。「4人が発砲し始め、残りが建物の中に入った」。「マスクを被っていた。その後着替え、弾倉を充填した」。

レーマン・マリーク内相は、ラシュカレ・ジャングヴィ、ラシュカレ・トイバ、ジャイシェ・ムハンマドなどの過激派の犯行である可能性があると述べた(後略)。

hoon20 dead as gunmen storm Pakistan police academy
MANAWAN

■自爆犯、パキスタン兵3人殺害[0900330 AFP]

月曜日に部族地帯で、自爆犯がパキスタン軍の車列に爆弾を搭載した車で突っ込み、兵士3人を殺害、4人を負傷させた。

車例がバヌーから北ワジリスタンのミランシャーに向かっていたところ、バカヘール村近くで攻撃された。「自爆犯が車で車列に激突し、兵士3人が殺害され、4人が負傷した」と、治安関係者が述べた(後略)。

hoonSuicide bomber kills three Pakistan soldiers
MIRANSHAH

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