【2009年6月1日〜6月7日】


■南ワジリスタンで兵士5人を含む7人死亡[090606 News]

金曜日に南ワジリスタンと隣のタンクで3件の武力沙汰があり、治安部隊兵士5人を含む7人が死亡した。

南ワジリスタンのジャンドーラ〜スピンカイ・ラガザイ道路で簡易爆弾が爆発し、パトロールをしていた車に乗っていた兵士4人が死亡、2人が重傷を負った。

(中略)バイトゥッラー・マフスードと話し合いを行なっているジルガが、今日南ワジリスタン行政官のシャーブ・アリ・シャーと会い、話し合いの内容を報告する。ジルガの代表であるモーラナ・エサムッディッによると、バイトゥッラー・マフスードの唯一の要求は、政府が南ワジリスタンのスピンカイ・ラガザイ地域から、軍を撤退させることだという。

(中略)モーラナ・エサムッディンは、先日拉致されたラズマック士官学校の学生45人と教師2人の解放のためにバイトゥッラー・マフスードに会いにいき、説得に成功している。

これとは別に、南ワジリスタンのアンゴーラ・アッダで、抵抗勢力が仕掛けた簡易爆弾により、兵士1人が死亡、2負傷した。爆弾処理班が爆弾を排除していたところ、爆発したという。この地域はアフマドザイ・ワジールの居住区で、2007年に政府と和平協定を結んでいる。

最近、政府とアフマドザイ・ワジールのタリバン司令官、モーラビ・ナジールとの間の関係が悪くなると、この地域の治安が再び悪化した。しかしアフマドザイの長老たちは、政府との関係悪化は自分たちにとって有利ではないと考え、再び和平協定が復活した(後略)。

hoonFive soldiers among seven killed in SWA
PESHAWAR/WANA/TANK

■襲撃で親タリバン宗教指導者の腹心死亡[090606 AP]

抵抗勢力が、囚人を運んでいた軍の車列を襲撃し、逮捕された、スワートのイスラーム主義者の腹心2人が死亡した。

車列がスワートのサフコートからペシャワルに向かっていたところ、道路脇に仕掛けられた爆弾と銃撃で攻撃された。兵士1人も死亡し、5人が負傷した。

死亡した囚人は、スーフィー・ムハンマドの腹心だったムハンマド・モーラナ・アラームと、アミール・イザート・ハーンだという。

軍関係者によると、襲撃者たちが2人が車列にいることを知りえた可能性はなく、完全な事故だったという。

しかし、ラホール大学の政治学者のラスール・バフーシュ・ライースは、アラームとハーンが軍に、スワート地域にいるタリバンの指導者たちの居場所を教える可能性があったために、故意に殺害された可能性があると述べた。「抵抗勢力の居場所が明らかになることを恐れたための、ターゲット殺人だと思う」。「彼らは、非常に重要な人間だった」。

これまで1ヵ月に及ぶ軍事作戦が実施されているにもかかわらず、タリバン幹部が逮捕または殺害されていない(後略)。

ohAmbush kills aides to pro-Taliban Pakistani cleric
ASIF SHAHZAD、ISLAMABAD

■ディールのモスクに対する自爆攻撃で40人死亡[090606 News]

金曜日にアッパー・ディールのハヤガーイ・シャルキ村にあるモスクで自爆攻撃があり、礼拝に集った幼児12人を含む40人が死亡した。

(中略)事件があった地域は、ハヤガーイ・シャルキとハヤガーイ・ガルビの村があり、住民たちはアッパー・ディールのドゥーグ・ダーラにいるタリバンに対立している。先月、村人が武装し、武装勢力がディール町から拉致したレビ12人を解放させた。村人は重武装し、タリバンたちにこの地域から出て行くように要求した。

ハヤガーイ・ガルビの村人は、250人からなるラシュカルを組織し、タリバンに対して作戦を実施している政府を支持している。

ドゥーグ・ダーラに沿って位置するハヤガーイ・シャルキの住民は、ディール町に入る際にこの2つの村を通過する抵抗勢力を閉め出すために、検問所を設置している。

アフガン人司令官のアミール・ハッターブが率いる、ドゥーグ・ダラにある抵抗勢力の拠点を排除するために、戦闘機が爆撃したこともある。抵抗勢力はいまだにドゥーグ・ダーラを拠点としているが、住民が強く抵抗しているために、他の地域に侵入することはできないでいる(後略)。

hoon40 killed in suicide attack on Dir mosque
Delawar Jan、PESHAWAR

■モスクの自爆攻撃で、38人死亡[090605 AFP]

金曜日にパキスタン北西部で、礼拝のために人々が集っていたモスクで自爆攻撃があり、38人が死亡、数十人が負傷した。爆発は、アッパー・ディールのハヤガイ・シャラカイで起きた(中略)。

アッパー・ディール政府関係者のアティーフ・ウル・レーマンによると、礼拝が始まる直前に犯人がモスクに入込み群衆の中に押し入ろうとしたところ、男の行動が挙動不審だと感じた周囲の人間に制止されそうになった。「もみあっている最中、自爆した」と、レーマンが語った。

(中略)警察関係者によると、32人が死亡し、70人が負傷したというが、救助隊によると、まだ犠牲者の遺体を掘り出しているという(後略)。

hoonPakistan suicide blast kills 38: police
Lehaz Ali、PESHAWAR

■爆発でパキスタンの治安関係者、6人死亡[090605 AFP]

道路脇に仕掛けられた爆弾でパキスタンの治安部隊の車列が狙われ、警察官5人の軍関係者1人が死亡した。

木曜日にマルダンの近くで、爆弾が爆発した。「軍の大将と警察官5人が、遠隔操作爆弾の爆発で死亡した」と、軍幹部が述べた。警察の車列は、軍の車を先導していたという。30キロ爆弾が使用された。

hoonBomb kills six Pakistan security officials
PESHAWAR

■パキスタン、イスラーム主義者幹部逮捕[090605 BBC]

パキスタン軍が、北西部でスームフィー・ムハンマドの腹心を逮捕したという。スーフィー・ムハンマドの腹心のモーラナ・ムハンマド・アリームが逮捕された。リチャード・ホルブルック米特使が、戦闘のために避難している難民を訪れている最中の逮捕である。

「密告を受け、アマン・ダーラ地区のマドラッサを治安部隊が捜索した」と、軍が木曜日の夜に声明を発表した。スーフィー・ムハンマドの腹心に加え、治安部隊はアミール・イザート・ハーン報道官と別の腹心、サイード・ワッハーブを逮捕した。このほかにアフガン人3人が逮捕されたという。関係者は現場から、手榴弾8個などの爆発物を押収した。

軍がスワートで作戦を開始して以来、初めての逮捕者である。しかし、今回逮捕された者たちは隠れていたわけではなく、これまでも組織の本部に常駐していた。なぜ彼らが今になって逮捕されたのかは、明らかではない(中略)。

スーフィー・ムハンマドは、テヘリーケ・ニザーム・シャリア・ムハンマディ(TNSM)の創設者であるが、これまでは義理の息子であるモーラナ・ファズルッラーとは距離を置いていた。しかしムハンマドとその一派は、スワートのタリバンの肩を持ち、この地域にシャリア法を導入するのが遅れていると、政府を非難していた。

スーフィー・ムハンマドに近い情報源によると、ここ3〜4日間、彼の居場所がわからなくなっているという。彼の息子であるジアウッラーとラズワンウッラーも、行方不明である。

(中略)水曜日に軍が発表した声明によると、ミンゴーラ北部のチャルバーは制圧され、またブネールでもピール・バーバとバーイ・カレイも、抵抗勢力から奪回したという。

smellPakistan arrests senior Islamists

■タリバン、学生とスタッフ全員解放[090604 AFP]

タリバンが木曜日、3日前に拉致されてから解放されずに残っていた士官学校の学生とスタッフ全員を解放した。

関係者とタリバンが、北ワジリスタンの士官学校の学生40人とスタッフ2人が解放されたと述べた(中略)「学生46人と教師2人が、ラズマックの治安部隊に保護された。現在バヌーに運ばれている」と、アサール・アッバス軍報道官が述べた(中略)。

パキスタンのテヘリーケ・タリバン司令官とバイトゥッラー・マフスードの報道官が、解放を確認した。「この地域の安定のために、彼らを解放した。ジルガの申し出を受け入れた」と、ハキムッラー・マフスードが電話で述べた。「全員解放されたと報告されている」と、バヌー行政官のアッバス・リンドも述べた。

これに先立ち治安部隊が、北ワジリスタンで乗り捨てれらた8台の車と、運転手と学生の荷物を発見した。しかし抵抗勢力と捕虜たちは、どこにもいなかったという。

地元行政府が、捕虜たちが無事に両親のもとに返されなければ軍事作戦を実施すると、抵抗勢力たちに警告した(後略)。

hoonTaliban release Pakistan staff, students: official
S.H. Khan、PESHAWAR

■ビンラディン、パキスタンにおけるアメリカの役割を非難[090604 CNN]

オバマ大統領がムスリム国家に旅立つとともに、ビンラディンの声明が発表されたが、これは単なる偶然ではないと、ホワイトハウスと対テロ関係者が述べた。

(中略)アルジャジーラ・テレビが水曜日、「ビンラディンの声の録音」といわれるメッセージを流した。アナリストによると、ビンラディン自身の声のようだという。

(中略)録音は、オバマがパキスタンのザルダリ大統領に、スワートの人々がシャリア法を導入しないよう「命じ」ているという(中略)。多くのムスリムの老人や女性、子供たちが村から追われ、難民になっていると述べ、オバマ政権はアメリカに対する嫌悪と復讐の種を蒔いていると述べた。これらの種の数は、スワートや南北ワジリスタンの犠牲者や難民の数と同じだという。

(中略)さらにザルダリとパキスタン陸軍参謀長のキヤニ将軍は、イスラーム国家を守るという軍の役割を反らせていると述べた(後略)。

hoonPurported bin Laden tape slams U.S. role in Pakistan

■パキスタン人タリバンに対する長い戦い[090603 BBC]

パキスタンの治安部隊は、スワートの行政の中心あるミンゴーラを制圧することで、目的を達したようだ。この地域を含めたマラカンド地域は、パキスタン軍の支配下に入った。まだ山岳地帯、特にピオチャールでは戦いが続いているようだ。ビンラディン以下の重要な抵抗勢力は、みなこの地域に隠れていると言われる。

政府関係者の中には、スワートの問題はすでに終わったと述べる者もいる。軍は今度、ワジリスタンで作戦を実施するようだ。TTPのバイトゥッラー・マフスードが、彼らを待ち構えている。

新たな作戦に先立ち、パキスタンの諜報組織は彼の影響力を排除しようとしている。南ワジリスタンを拠点とするバイトゥッラー・マフスード自身、裏切りや対立に直面している。

親政府系リーダーのトルキスタン・ビッターニが率いるライバル氏族たちが、彼を排除しようとしている。ビッターニは、ワジリスタンのアブドゥッラー・マフスードの組織のリーダーである、カリ・ザイヌッディンの協力を受けている。アブドゥッラー・マフスードはバイトゥッラーとともに、マフスード族の重要なタリバン司令官だったが、殺害された。

アブドゥッラーのほうがアルカイダとの関係が強く、彼のほうが脅威だったといわれる。2007年7月に、バローチスタンのゾーブ地域で、治安部隊との銃撃戦の末、死亡した。その後の報告によると、彼の居場所は、バイトゥッラー・マフスードの命令によって密告されたという。

2人の間には、大きな違いがあった。特にバイトゥッラーは、パキスタンを標的としていることが大きい。アブドゥッラーの従兄弟のカリ・ザインは、TTP責任者殺害が目的だと言い切る。さらにバイトゥッラー・マフスードと同盟を結ぶモーラビ・ナジールとハーフィズ・グル・バハドゥールは、今回の戦いから一線を引いているようだ。この2人は、唯一彼に近いパキスタン人タリバン司令官で、彼の強力な協力者になり得た。したがって、バイトゥッラーは軍に包囲されているばかりか、仲間を失いつつある。

問題は、彼がいなくなった場合、パキスタンのタリバンはどうなるかだ。TTPは解体すると見る者が多い。しかしズルフィカール・マフスード、別名ハキムッラー・マフスードのような抵抗勢力責任者も、機を狙っている。彼らは、TTPとはつながりがっているわけではない。TTPは、パキスタンのタリバンすべてを代表するものではない。

ズルフィカール・マフスードは先週、ラホールの2つの攻撃は、タリバンによるスワートの軍事作戦の報復だと語った。また彼は、アフガニスタンのNATO軍のために物資を運ぶ車列も、襲撃しているようだ。

バイトゥッラー・マフスードがいなくなった場合のパキスタン人タリバンの未来は、非常に興味深い。タリバンの下に走るものも多いだろう。これまで抵抗勢力の幹部指導者たちが殺害されたり、敗北した地域を見ればいい。

最も有名な例が、ネック・ムハンマドである。彼が、パキスタンのタリバン運動を始めた人間である。2003年にワジリスタンで、同じような考えを持つ約20人ほどの仲間とともに、アルカイダのフロントマンになった。パキスタン軍と何度も戦い、その後、和平協定を結んだ。しかしこれはすぐ崩壊し、再び軍と戦いが始まった。2004年7月に無人偵察のミサイル攻撃で死亡すると、軍は大きな勝利と賞賛し、「抵抗勢力をへし折った」と主張した。

当時彼には、追従者5000人がいた。しかし現在、このくらいの人間を指揮する数十人の司令官がいる。その何倍かの人間を従える司令官もいる。抵抗勢力は、北西辺境州全体を支配するが、軍事作戦により、結局彼らは領土を失う。

軍の作戦には、ひとつのパターンがある。軍は国際社会の圧力で動き始め、最終的に多数の一般市民を犠牲にして作戦は終わる。これが政府にとってあだとなる。スワートの作戦でも、結局数百人が新たなタリバンメンバーになるだろう。この地域の住民にとっては、ひとつの選択肢しかない。タリバンに参加するか、故郷を捨てるかである。

タリバンが支配する地域に住む家庭の中には、ほとんど必ずタリバンが1人はいるのは、これが原因である。軍が北西辺境州に爆弾を落とすたび、家族の中の誰かがタリバンになる。

スワートのタリバンは数日のうちに敗北するかもしれない。そしてバイトゥッラー・マフスードの未来も、あいまいだ。しかしパキスタン政府か戦略を変えない限り、タリバンは戦いに勝利する可能性がある。

garrLong war against Pakistan Taleban
Syed Shoaib Hasan、Islamabad

■アフガン空爆に誤り[090602 New York Times]

5月4日にアフガニスタン西部で実施された空爆で一般市民数十人が死亡し、米関係者が大きな誤りを犯したと、米軍幹部関係者が述べた。

関係者によると、アメリカの爆撃機の乗員と地上軍が、一般市民の犠牲者を防ぐための規則に従っていたなら、これほどまでの死傷者を出さずにすんだという。規則に従っていたなら、7時間にわたって12ヵ所が攻撃された空爆のいくつかは、中止になったはずだという。

(中略)軍幹部関係者によると、航空機1機がタリバン戦闘員の攻撃から呼び戻されたが、その後引き返すよう命じられた際、標的を再確認する前に爆弾を投下した。したがって数分の間に抵抗勢力がすでに現場から逃走したか、あるいは一般市民が現場に戻ったかを確認しなかったという。

また別の事例では、米軍とアフガン軍を攻撃するために抵抗勢力が集結していた建物の空爆は、多数の住民を巻き込まないための規則に違反していたという。「確実な脅威があった場合、この脅威に対する対処の仕方と、攻撃するための規則との間に矛盾が生じる」と、軍関係者が述べた。

報告書によると、グラナイ村で7時間にわたって行なわれた戦いで、海軍の航空母艦のF/A-18爆撃機3機と空軍B1爆撃機が、グラナイ村を空爆した。どの場合も、標的はアフガン軍と米軍にとって確実な脅威であった。しかし「いくつか」の空爆は、一般市民を犠牲にする可能性があったため、また米軍が空爆を実施する規則に従わなかったことによって、適切ではなかったという。

アフガン政府は、この空爆で一般市民140人が死亡したと結論づけているが、米軍は20〜30人の一般市民と60〜65人のタリバンが殺害されたと発表している(後略)。

garrU.S. Report Finds Errors in Afghan Airstrikes
ERIC SCHMITT and THOM SHANKER、WASHINGTON

■学生、タリバンの元から脱出[090602 AFP]

火曜日にパキスタン軍が、タリバンに拉致された学生80人とスタッフを救出したと発表した。

関係者によると、武装勢力が士官学校の学生71人とスタッフ9人が、抵抗勢力が北ワジリスタンから南ワジリスタンに彼らを移動する最中に救出された。

バヌーの行政官であるサルダル・アッバス・リンドによると、軍が、学校から20キロ離れた軍の検問所で、夜明け前に犯人たちの会話を盗聴したという。「銃撃戦があり、抵抗勢力は逃げた。学生と教師陣たちは全員救出された」と述べた。しかし士官学校校長のジャヴィッド・イクバル・パラチャによると、まだ行方不明の学生が数人いるという(後略)。

hoonPakistan frees students from Taliban: military
Lehaz Ali、PESHAWAR

■パキスタン、「過激派幹部」釈放[090602 BBC]

パキスタンの法廷が、ムンバイの攻撃に関与していたとされる組織の表の顔とされる、イスラーム慈善団体の責任者の釈放を命じた。

裁判所が、ジャマット・ウッダーワ創始者のハーフィズ・ムハンマド・サイードを自宅に軟禁することは、憲法に反するとした。この慈善団体は、ラシュカレ・タイバのフロント組織と疑われている。インドは釈放を「非常に残念」と述べた。

(中略)サイード氏はこれまでも何度か自宅軟禁になっているが、その都度釈放されてきた(後略)。

garrPakistan releases 'top militant'

■タリバン、バヌーで学生20人と教師人拉致[090602 News]

月曜日に北ワジリスタンのラズマック士官学校から、学生20人と教師6人が、バヌーのバカヘールでタリバンに拉致された。学生と教師たちは、28台からなる車列のうちの4台に乗っていた。車列全体には、学生や教師、その親戚の400人が乗っていたという。拉致された人間は行方不明になっているが、残りの車と乗員は、無事にバヌーに到着した。タリバンは当初4台の車を止めたが、その後2台はバヌーに向かうことを許した。

学生たちは、南ワジリスタンの治安が悪化したために、大学が休校となり、帰宅する途中だった。

北ワジリスタンのラズマックの政府関係者によると、車列は、政府と和平協定を結んでいる抵抗勢力司令官のハーフィーズ・グル・バハドゥールと地元民警察に保護され、北ワジリスタンとバヌーの間にある、ミラリのカジョーリ検問所に向かっていた。28台の車列がバヌーに入ってところ、北ワジリスタンのタリバンは戻っていった。その直後、バイトゥッラー・マフスードが指揮するタリバンが車列を襲撃したという。

目撃者やバヌーに無事に辿り着いた者たちによると、バイトゥッラー・マフスード系のタリバンが車列に発砲して車を停車させた。バカヘール付近で、武装した抵抗勢力に学生と教師が拉致されたという。タリバンが4台の車をどこかに運転して行ったが、その後何らかの理由により、2台が戻って来た。結局タリバンは2台の車に乗った学生20人と教師6人を拉致した(後略)。

hoonTaliban kidnap 20 students, six teachers in Bannu
Malik Mumtaz Khan & Mushtaq Yusufzai、MIRAMSHAH/PESHAWAR

■タリバン、大量拉致[090601 AP]

タリバンが月曜日、男子校の学生とスタッフ、親戚など、少なくとも400人を乗せた車列を襲撃し、数百人を拉致した恐れがある。スワートの軍事作戦の報復と思われる。タリバンは、ロケットや手榴弾、自動兵器で武装していた。

北ワジリスタンで起きたこの事件に関しては、まださまざまなことが明らかになっていない。当初500人が拉致されたと言われていたが、その後200人が無事であることが確認された。

警察官のミール・サルダールによると、ラズマック士官学校から20マイルほど離れた場所で、事件が起きた。犠牲者たちは、警察官と思われる人間から学校から出るように警告され、帰宅途中だった。逃げることができた17人ほどの学生から聞いた話だという。

しかし地元のメディアによると、学校が休暇に入ったために、学生たちは帰宅する途中だったという。

学生やスタッフなどが乗ったバスと車、車輛30台が、車に乗ったガンマンの一団に襲撃されたと、逃げ延びた職員が述べた(中略)。約400人がこの攻撃に巻き込まれたとされる。

首相アドバイザーのミルザ・ムハンマド・ジハーディによると、警察は、長老を通じて地元タリバンと交渉をしている。500人ほどが拉致され、バッカ・ヘール地域で拘束された。

その後深夜、副校長のジャヴィード・アラームが、学生200人ほどが難を逃れ、自宅に帰ったと述べた。校長は行方不明で、携帯電話の電源は入っていない。車列に乗っていたのは、ほとんどが学生だった。パキスタンの士官学校は、大半が退役軍人が教育に当たったり、寄宿舎生である。

これまでの3日間に南ワジリスタンでは、抵抗勢力25人と兵士9人が死亡している。月曜日には抵抗勢力がロケット弾を発射し、兵士2人が死亡した(後略)。

ohMass abduction by Taliban in Pakistan
ASHRAF KHAN and NAHAL TOOSI,、ISLAMABAD

■パキスタン、イスラマバード攻撃首謀者を逮捕[090601 AFP]

パキスタンの警察が月曜日に、イスラマバードで治安部隊を攻撃し、マドラッサの若者を自爆者として訓練していたことで指名手配になっていた男を、逮捕した。

イスラマバードの諜報機関本部と準軍隊の検問所に対する自爆攻撃で逮捕された2人の容疑者の自白から、フィダルッラーの名前が浮上した。4月4日の攻撃で、治安部隊関係者8人が死亡した。数日前の3月23日には、イスラマバードの警察署の前で自爆攻撃があり、警備員が死亡した。

フィダルッラーは両方の攻撃を首謀したとされ、マドラッサの学生に自爆訓練を与えていた疑いがかけられている。ブネールに逃走したあと、ブネールの地元民3人を、治安部隊のためにスパイ行為をしたとして斬首した。さらにイスラマバードで外国の要人を拉致しようとしていたことが、彼の逮捕から明らかになった。

hoonPakistan arrests Islamabad attack mastermind
ISLAMABAD

■スワートで「激しい」戦闘[090601 AFP]

月曜日に、ミンゴーラの郊外で軍とタリバンとの間の激しい衝突が報告されている。

(中略)先週軍はスワートのミンゴーラを制圧したと発表したが、援助活動家や目撃者によると食料、飲料水、電力が不足し、絶望的になっているという(中略)。

軍によると、治安部隊がタリバン指導者たちを隔離して山中に追い払うために、スワート北部のチャルバグで作戦を行ない、その郊外に位置するジャングル・ジェルキでタリバンと激しく衝突したという。チャルバグはミンゴーラの北に位置し、タリバンの重要な拠点である。

軍の声明によると、24時間内にタリバン18人が死亡し、南ワジリスタンではロケット弾攻撃により、兵士2人が死亡した。

軍報道官によると、ブネールでも抵抗勢力19人が死亡した。ブネールでは、イスラマバードで自爆攻撃を首謀していた容疑者が逮捕されたという。

またコハートでは、車爆弾により、2人が死亡、18人が負傷した。

hoonPakistan reports 'heavy' Swat clashes
PESHAWAR、Lehaz Ali

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2009.