【2009年7月6日〜7月12日】

■治安部隊、ゾーブの銃撃戦でタリバン10人殺害［090712 Dawn］

●金曜日にゾーブ地区のサムバーザ地域でタリバンが治安部隊と衝突し、タリバン10人が死亡、数人が負傷した。関係者によると、タリバンの一団がアフガン国境近くの治安部隊の検問所を攻撃した。兵士たちが応戦し、激しい銃撃戦になったという（中略）。

●抵抗勢力たちは、ムッラー・シャムスッラーの組織に属していたと、クエッタの治安関係者が述べた。

■タリバン、ファズルッラー重傷を否定［090712 Dawn］

●タリバンが土曜日、ファズルッラーが軍事作戦で負傷したという政府の主張を否定した。

●TTP報道官だというモーラビ・オマルが、マラカンドの最高責任者は計画から地下に潜ったという。「ファズルッラー師は無事で、政府の主張は事実無根だ」と、地元のジャーナリストに電話で語った。モーラビ・オマルによると、南北ワジリスタンでは無実の人間が軍事作戦で犠牲になっているという。

●またアッパー・ディールや部族地帯にラシュカルを組織すれば、市民戦争となる恐れがあり、タリバンはラシュカルの指導者たちに対して対処すると警告した。

■宗教指導者アブドゥル・アジズ、「革命」を警告［090712 Dawn］

●イスラマバードの過激派宗教指導者が金曜日、シャリア法を導入しなければ革命が起きる可能性があると、政府に警告した。

●「指導者たちは国会でシャリア法を宣言するべきだ」と、ラール・マスジッドに対する作戦で逮捕されたモーラナ・アブドゥル・アジズが述べた（中略）。アジズは逮捕されてから21ヵ月後に保釈されたが、ラール・マスジッドが再びイスラマバードで問題を起こす恐れが出てきた。

●「もし政府がシャリア法を導入しなければ、革命が起きる恐れがある」という（中略）。金曜日の礼拝の最中、礼拝者たちは「ジハード、ジハード、イスラームに永遠を。殉教者に永遠を、アッラー・アクバル」と叫んだ。

●青年たちは、アジズの弟で先の作戦で殺害されたアブドゥル・ラシッド・ガジが愛用していた、伝統的な赤い帽子を被った。「ガジを殺した。しかし、ここにアッラーの道に見を捧げる用意のある、数千人の人間がいる」と、若者が語った（後略）。

■スワートのタリバン代表、「瀕死の状態」［090711 BBC］

●スワートのタリバン指導者は重傷を負い、瀕死の状態であることを『BBC』はつかんだ。ファズルッラー師に関する情報は、政府幹部や治安関係者の主張とも一致する。

●（中略）ファズルッラー師に関する情報は、彼の拠点で行なわれた『BBC』のインタビューに基づく。「ファズルッラー師は、2度にわたる空爆で重傷を負った」と、ミンゴーラの住民のワシーフ・アリが述べた。「現在彼はイマーム・デーリで孤立して治療を受けられず、瀕死の状態だ」。

●アリ氏は抵抗勢力と接触をとっており、この地域のタリバンの動きを監視している。タリバン幹部指導者のシャー・ドュラーンも、すでに空爆で殺害されたという。軍も同様の主張を発表している（後略）。

■部族地帯で襲撃と空爆［090710 AFP］

●パキスタンの部族地帯で、銃を持った男たちが検問所を襲撃し、警察官4人を殺害した。また空爆により、抵抗勢力10人以上が死亡したと、関係者が金曜日に述べた。

●20〜25人の武装した抵抗勢力が、カールの警察検問所を襲撃した。「武装した抵抗勢力が検問所を襲撃し、中にいた警察官4人を殺害した」と、地元政府関係者のアディララート・ハーンが述べた（中略）。

●またオラクザイでは、木曜日の夜遅くに実施された空襲で抵抗勢力10人以上が殺害された。「抵抗勢力の建物や隠れ家が攻撃された。抵抗勢力10人以上が爆撃で死亡した」と、軍関係者が述べた。

●この地域で起きたヘリコプター墜落事故で、治安関係者が少なくとも26人死亡した事故が起きているが、オラクザイで空襲があったのは、この事故以来2度目である。

●軍は墜落を技術的問題としているが、タリバンが南ワジリスタンの軍事作戦に報復するために、ヘリコプターを撃墜したと述べている。

■偵察機、パキスタンで「数十人殺害」［090708 BBC］

●地元関係者によると、アメリカのミサイルにより、パキスタンの北西部で少なくとも40人が死亡したという。米偵察機3機が、南ワジリスタンのラダの近くで、抵抗勢力に対してミサイルで攻撃した。2日の間に、3度目の攻撃である。これに先立ち、火曜日と水曜日に19人が死亡したと報告されている。

●これとは別に、スワートのタリバン指導者のファズルッラー師が負傷したとパキスタン軍が発表したが、裏付けはとれていない。

●軍報道官のアサール・アッバスが報道陣に、「ファズルッラー師が負傷したという信頼のおける情報が入った。彼が生きているのか、死亡しているのかはわからない」と述べた。

●（中略）ワジリスタンに対する最新の攻撃は、ラダとサラゴーラの間の道路を走行中の車に対して行なわれた。5台の車に、タリバン戦闘員が乗っていたという。

●これに先立ち、南ワジリスタンの抵抗勢力訓練所に、ミサイル3発が発射されている。この攻撃は、ラダから10キロ離れた、森で覆われた山岳地帯であるカルワン・マンザ地域で起きた。関係者によると、この攻撃でタリバンの隠れ家が全壊した。火曜日には、現場から20キロ離れた別のタリバンの隠れ家も攻撃されている（後略）。

■米偵察機、南ワジリスタンで抵抗勢力14人殺害［090708 News］

●火曜日にアメリカの偵察機が南ワジリスタンのラダ地区ザンガーラ村を攻撃し、幹部司令官2人を含む抵抗勢力14人を殺害した。

●情報源によると、米偵察機は攻撃したあとも、ザンガーラ村上空を飛行していた。この地域には、マフスード族のシャビヘール枝族が住む。

●情報源によると、偵察機はバイトゥッラー・マフスード系のタリバンが訓練所として使用していた建物に、ミサイル2発を撃ち込んだ。この建物には地元タリバンも住み、幹部司令官たちが毎日集まって集会を開いていた。

●タリバンの情報源によると、攻撃があった当時現場には幹部司令官2人がおり、2人とも死亡した恐れがあるという。

●（中略）犠牲者のうち4人は外国人だったというが、国籍は明らかではない（後略）。

■パキスタンの抵抗勢力を「米攻撃」［090707 BBC］

●諜報関係者と住民によると、パキスタン北西部でアメリカの無人偵察機によるミサイル攻撃があり、抵抗勢力12人が少なくとも死亡したという。

●南ワジリスタンのバイトゥッラー・マフスードの拠点が攻撃された。ミサイルは、ザンガルハ地域にあった建物を全壊させた。

●地元関係者によると、米偵察機がラダ南東部にあるザンガルハ地域にあった抵抗勢力の建物に、ミサイルを2発撃ち込んだ。攻撃当時現場には、バイトゥッラー・マフスードの関係者たちがいた。

●『AP』の報道によると関係者の話として、「12〜14人のタリバンが米ミサイル攻撃で死亡したと報告されている」という（後略）。

■アフガニスタンで墜落、英兵死亡［090707 BBC］

●アフガニスタンでヘリコプター事故があり英兵が死亡したと、国防省が発表した。月曜日にザーブルでヘリコプターが墜落し、カナダ兵2人とともに英兵1人が死亡した（中略）。調査の結果、墜落は「敵の攻撃によるものではないことが確認された」という。

●3人はカナダ軍のグリフォン・ヘリコプターに搭乗していたところ、ザーブルの米軍前哨基地から離陸した直後に墜落した。この他に、パイロット2人を含むカナダ人3人が負傷した（後略）。

■スーフィー・ムハンマド、ペシャワルに再び現わる？［090706 Dawn］

●月曜日にテヘリーケ・シャリアティ・ムハンマドのスーフィー・ムハンマド師が、2ヵ月ぶりに現われた。彼は2ヵ月前から、マラカンドのTMSM本部があるアマンダーラから、こつ然と行方不明になっていた。

●彼の親戚のバート・ワシードが電話で、スーフィー・ムハンマドが家族と一緒に、今日の午後ペシャワルに到着したと述べた。彼が4月以降どこにいたかは語らなかった。「スーフィー師と彼の家族がどこに拘束されていたかは知らない」と語り、家族と一緒に解放されたと付け加えた。

●しかし政府関係者は、TNSM責任者が解放されたことは聞いていないと述べた。「我々は彼が逮捕されたことも解放されたことも知らない」という。

●（中略）信頼のおける情報源によると、スーフィー・ムハンマドと彼の家族は、アマンダーラの本部から突然行方不明になり、保護されていたという。スーフィー・ムハンマドと家族12人は、アザド・カシミールのミルプールに移り、治安組織に保護されていたという。政府は、この宗教指導者を拘束していたことを認めていない。ティメルガラにいる息子のリザヌッラーが語ったところによると、父親は解放されたと述べたが、それ以上は語らなかった。

●彼はマラカンドで軍事作戦が実施される前に、行方不明になった。彼の息子の1人が作戦の際に死亡し、別の息子も負傷した。また腹心のムハンマド・アラーム師とTNSM報道官のアミール・イザート・ハーンは、軍の車列でマラカンドのサハサートを移動中に襲撃され、殺害された。

■タリバン、「酔った」米兵拘束を確認［090706 AFP］

●月曜日にタリバン武装勢力が、1週間前から行方不明になっていた米兵を拘束したと主張していると、監視サービスのSITE Intelligenceが述べた。

●「酔った米兵」は5日前に、パクティア州ユーセフ・ヘールのメレッチで拉致されたと、イスラーム主義者のウェブサイトで発表された。「兵士はまだムジャヒディンに拘束されている」と、7月6日付けのメッセージが掲載された。

●木曜日にハッカーニ組織の司令官が、アフガニスタンで米兵を拘束したと述べる一方で、米軍も兵士が6月30日に拉致されたことを認めた。

●「我々の指導者たちは、この兵士の運命をまだ決めていない。決まれば兵士のビデオテープと、我々の要求をメディアに送る」と、バーラムと名乗るタリバン司令官が述べた（後略）。

■タリバン24人、パキスタンで殺害される［090706 AFP］

●パキスタン北西部でタリバン戦闘員24人を殺害したと、月曜日に治安関係者が述べた。戦いはスワート谷や部族地帯で起きた。

●（中略）「治安軍がティルグラームの抵抗勢力の隠れ家を攻撃した。ミンゴーラから15キロ離れた場所にある」。「交戦でテロリスト14人が死亡した」と述べ、現場から爆発物を押収したという。

●また24時間の間に、スワートでは兵士4人が負傷した。パキスタンはこの地域の安全を確保したと述べているが、大きな疑問が湧く。

●（中略）また北ワジリスタンでは月曜日に、ジェット戦闘機の攻撃で抵抗勢力7人を殺害、12人を負傷させた。。「ジェット戦闘機でマッタ・ヘールとウォチャビビを攻撃し、抵抗勢力7人を殺害、12人を負傷させた」という。

●さらにバジョールでは、ロケット弾で攻撃された軍が報復し、抵抗勢力3人が死亡した。この地域でも軍が去年の8月と今年の2月に作戦を実施し、安全を確保したと宣言している。

●タリバンが準軍隊の駐屯地にロケット弾を発射して兵士2人を負傷させたために、バジョールのコヒムールが砲撃された。この砲撃で抵抗勢力3人が死亡した。

●南ワジリスタンでも戦闘機が抵抗勢力を攻撃した。

●これとは別にデーラ・イスマイル・ハーンでは月曜日、シーア派ムスリム3人が射殺された。

■アフガニスタン各地で米兵7人死亡［090706 AP］

●月曜日に爆弾や銃弾により、アフガニスタン各地で米兵7人が死亡した。

●（中略）月曜日に死亡した4人は、これまで比較的安定していたアフガニスタン北部の米軍の訓練士たちに対する襲撃で死亡した（中略）。4人は、クンドゥーズで道路に仕掛けられた爆弾で車が爆発し、死亡した。兵士たちはアフガン軍を訓練していたという。

●またアフガニスタン南部では、道路脇に仕掛けられた爆弾で、米兵2人が死亡した。また東部では、抵抗勢力と戦って負傷した米兵が、死亡した（後略）。