【2009年8月10日〜8月16日】


■パキスタン、部族地帯を改革[090814 BBC]

ザルダリ大統領が、戦争が続く部族地帯をパキスタンの主流に組み入れる一連の改革を表明した。

FATAは英国支配の時代の慣例を踏襲し、中央政府が支配してきた。新たな法では、政党が部族地帯を管轄することになる。これによりFATAの住民は、政党に参加し選挙権を得ることになる。

パキスタンの大統領報道官は、今回の改革で「地元民が力を持つようになり、過激派たちの力を弱体化する」という。「これまで宗教指導者がモスクから権力を振るい、独裁を行なってきたが、世俗政党が政治に参加できるようになる」とファハトゥッラー・ババールが述べた。パキスタンの独立63周年の前夜、イスラマバードの大統領官邸で開催された式典で発言した。

パキスタンの7つの半自治区は、1947年にイギリスが撤退してからも、政治的にも行政的にもパキスタン国内に組み入れられていなかった。批評家たちによると、そのためにこの地帯は無政府状態となり、過激主義がはびこるようになったという。政府が任命した行政官が部族の長老とともに、FATAに住む400万人を支配してきた(後略)。

hoonPakistan to reform tribal areas

■パキスタンで、反タリバン長老殺害[090813 AFP]

木曜日にパキスタン北西部で自爆攻撃と銃撃があり、影響力のある反タリバンを掲げる長老3人を含む6人が殺害された。

爆発物を巻き付けてバイクに乗った犯人が、南ワジリスタンでマリーク・ハディーンが乗った車に激突し、ハディーンと彼の親戚、通行人2人を殺害した。ハディーンはワナで反タリバンを掲げる重要な長老である。

「マリーク・ハディーンが親戚と一緒に、自爆攻撃で死亡した。通行人2人が巻き添えになって死亡し、3人が負傷した」と、治安関係者が述べた。この長老は、これまでも2度攻撃されたことがある。

ハディーンはタリバン、特にウズベク人タリバンに対立し、部族会議を開催するなど、活発に行動していた。

これとは別にバジョールで、親政府系パキスタン人民兵隊指導者2人の、銃で撃たれた遺体が発見された。「長老2人は、銃で殺害されていた。タリバンが関与しているようだ」と、地元政府関係者のサード・ウッラーが述べた。

hoonPakistan attacks kill anti-Taliban elders
PESHAWAR

■パキスタン北西部で抵抗勢力間の争い、数十人死亡[090812 AP]

水曜日にタリバン戦闘員と親政府系軍閥が戦い、少なくとも70人が死亡したと、諜報関係者が述べた。

南ワジリスタンで、タリバンと軍閥のトゥルキスターニ・ビターニの配下の者たちが戦った。パキスタン軍は戦闘ヘリコプターを出動させ、ビターニの山中にある拠点を攻撃するタリバン300人を攻撃したと、諜報関係者2人が語った。

戦いは5時間続き、抵抗勢力がロケット弾や迫撃砲、対空銃などを用いて、ビターニの村であるスラ・ガールを攻撃したという。現場の無線を傍受した結果、村の女性1人を含む70人が死亡したという。そのうちの10人はビターニ側の人間で、残りは抵抗勢力だという。

(中略)ビターニによると、犠牲者の数はさらに多く、戦闘員90人が死亡し、家屋40軒が破壊されたという(後略)。

hoonDozens die in militant battle in NW Pakistan
SHTIAQ MAHSUD and ELENA BECATOROS、DERA ISMAIL KHAN

■バイトゥッーラの戦闘員、変わらず[090812 Asia Times]

(前略)TTPは、オマール師に忠誠を誓う抵抗勢力の組織である。従って自分たちをタリバンと呼ぶが、実際にはアルカイダのタクフィーリ思想を踏襲している。つまりパキスタンはDarul Harb(戦地)で、パキスタン軍はアメリカの盟友であり、異教徒である。

組織は2007年に南北ワジリスタンで組織され、各地に広がった。TTPは正式な組織としての態勢はとっていない。

そのかわりさまざまな軍閥が、同じ目的と同じイデオロギーを共有しながら、それぞれの財源や戦略を持って活動している。時折協力し合う。例えば、ラシュカレ・ジャングヴィの指導者、カリ・ザファールは、バイトゥッラーに協力する。

TTPの大物は、ファズルッラー師である。彼は「ラジオ・ムッラー」というあだ名がつけられ、マラカンド行政区の親タリバン系組織テヘリーケ・ニファジホシャリアティ・ムハンマドの指導者である。

パキスタン軍が2007年と今年になってスワートで軍事作戦を実施した際、バイトゥッラーはファズルッラーに戦闘員を送った。しかしファズルッラーは、基本的に自分の財源と自分の戦闘員で戦った。

アフガニスタンのクナールとヌーリスタンやパキスタンのバジョールとモーマンドの総司令官であるカリ・ジアウル・レーマンも、反体制組織である。彼は2008年にNATO軍がクナールで作戦を実施した後、バイトゥッラーと同盟を結んだ。

バイトゥッラーの従兄弟であるハキムッラー・マフスードを通して、バイトゥッラーは北西辺境州のデーラ・アダム・ヘールとFATAのオラクザイとクラーム行政区のタリバンと直接的に協力している。

これらの組織はイデオロギーで繋がっており、たとえバイトゥッラーが死亡しても、新たな責任者を選抜せずに、それぞれ独立して活動する可能性がある。ただしその頂点にはオマール師がおり、アルカイダを自分たちのイデオロギーとする。ファズルッラーが武器を捨てることはない。

事実は、TTPはすでに非常に曖昧な組織であり、いくつかの組織の集まりであり、さまざまな構造、階級からなる。したがって取り締まったり排除することは困難であり、バイトゥッラーがいてもいなくても、そのまま残るだろう。

hoonMore of the same for Baitullah's fighters
Syed Saleem Shahzad、ISLAMABAD

■アフガニスタンの爆弾で米・NATO兵の犠牲者、6倍に[090811 AP]

アフガニスタンの自爆攻撃や簡易爆弾による米・NATO軍の7月の犠牲者数は、去年の同月の犠牲者数の6倍になった。

つい最近は、米海兵隊員3人とポーランド兵1人が死亡し、米・NATO軍の7月の総犠牲者数75人を上まる恐れが出て来た。

(中略)米・NATO・アフガン軍は、8月20日に予定されている大統領選を守るために、各地で活動している。タリバンは選挙の妨害を約束しており、アフガニスタン各地で攻撃を激化している。

先月は、爆弾攻撃で同盟軍兵士49人が死亡した。これは、2008年7月の簡易爆弾と自爆攻撃による犠牲者数8人の6倍である(中略)。

今月になって、米兵7人を含むNATO軍兵士14人が死亡している。

米海兵隊員4000人が先月ヘルマンド州に入り、数十の簡易爆弾で攻撃された。抵抗勢力たちは爆弾を隠す技術に洗練されてきており、小さな地域にいくつもの爆弾を設置しているという。

ヘルマンドで活動している英兵も、簡易爆弾で苦しんでいる。7月に英兵は22人死亡しており、そのうち爆発では12人が犠牲になった。英国ではヘリコプターやその他の機器が不足しているという苦情が挙っている。

先月、同盟軍兵士は爆弾攻撃で230人負傷した。去年の7月は67人だったために、3倍の数といえる。

国連の報告によると、今年の半年間に一般市民1013人が死亡した。去年は818人である。

(中略) 『AP』のカウントによると、8月には、米兵18人を含む27人の外国軍が死亡した。7月には75人が死亡している。先月は米兵44人が死亡。つい最近はポーランド軍兵士1人とタリバン22人が死亡した(後略)。

hoonUS, NATO deaths from Afghan bombings spike 6-fold
JASON STRAZIUSO、KABUL

■抵抗勢力、学校を攻撃[090811 BBC]

タリバンが、パキスタン北西部で夜間に公立の学校9校に放火したと、関係者が述べた。ブネールでは、保健所と地元警察官の自宅が放火された。

目撃者によると、抵抗勢力が建物に放火する前に、薬物を建物にまき散らしたという。

政府がブネールの安全が確保されたと宣言したあと、初めての攻撃である。

これとは別に、ペシャワルでロケット弾による攻撃があり、2人が死亡、3人が負傷した(後略)。

hoon'Militants hit' Pakistani school

■アメリカミサイル、マフスードの拠点を再び攻撃[090811 AP]

火曜日にアメリカは、パキスタンの北西部に対する攻撃を再開し、バイトゥッラー支持者たちが使用する隠れ家を攻撃し、少なくとも抵抗勢力8人を殺害したと諜報関係者が述べた。

パキスタン政府関係者は、14人が死亡したと述べている。タリバン報道官も南ワジリスタンで攻撃があったことを認めたが、「無実の市民」6人が殺害されたと述べた。

さらに火曜日には、ロケット弾12発が、ペシャワルに撃ち込まれ、市民2人が死亡した。また抵抗勢力が、近くの準軍隊基地を攻撃した。

アメリカのミサイルが、南ワジリスタンのカニ・グーラム地域を攻撃した。マフスードの拠点といわれる場所である。マフスードの司令官たちが、定期的に訪れていたという。火曜日に集っていた抵抗勢力たちは、バイトゥッラーの後継者指命を話し合っていたかどうかはわからない(後略)。

hoonUS missiles hit Mehsud's Pakistan stronghold again
MUNIR AHMAD and ISHTIAQ MAHSUD、ISLAMABAD

■タリバン責任者探し[090811 Asia Times]

バイトゥッラー・マフスードが殺害されたかどうか、謎が深まっている。アルカイダもタリバンも、それぞれ自分たちの責任者が死亡したことにして、時間を稼いだことがある。

(中略)2005年に南ワジリスタンのタリバン司令官、アブドゥッラー・マフスードがうっかり失敗を犯した結果軍事作戦が実施されそうになったために、当時再結成しようとしていたアルカイダとタリバンは対策を講じた。

アブドッゥラーが中国人技師を拉致した際、そのうちの1人を殺害してしまった。アブドゥッラー・マフスードのパトロンであるアルカイダとパキスタン人抵抗勢力幹部が、この事件の影響を快く思わなかった。パキスタンは中国と良い関係にあったために、イスラマバードがこの地域に軍を派遣する恐れがでてきた。

したがってアブドゥッラー・マフスードは、治安部隊が技師たちを救出しようとした際に負傷して死亡したことになった。仲間たちが、彼が北ワジリスタンのシャーワルに埋葬されたという声明を、発表した。

数ヵ月間彼は沈黙した。そして、軍は部族地帯に入ってこなかった。アブドゥッラー・マフスードは活動を続けたが、去年バローチスタンで治安部隊に包囲されたために、自爆した。

現在軍はバイトゥッラー・マフスードを排除するために、南ワジリスタンに入ろうとしている(中略)。さらに無人偵察機の攻撃が始まり、アルカイダ幹部を始め、多数の過激派を殺害している。

そのためにバイトゥッラーなどのリーダーたちは、鳴りを潜めた。同時に政府はタリバン下級司令官たちに働きかけ、腎臓を患い、数ヵ月前には治安部隊と和平協定を結ぼうとしたバイトゥッラーから離反するようにしむけている。彼はキアニ陸軍参謀長に手紙を書いたが、彼のメッセンジャーだった元国会議員のシャー・アブドゥル・アジズが逮捕され、その申し出は断わられた。イリアス・カシミーリやアブドゥル・ジャバールのような彼と親しい仲間のジハード組織関係者が、彼に知恵を授けた可能性がある。

体制側は、バイトゥッラーをアメリカかイギリスのスパイと名指したり、インドのRAWの工作員だとも呼んでいる。彼を許すわけはいかず、排除の命令が出されたというメッセージが送られた。

したがってバイトゥッラーはアブドゥッラー・マフスードと同様、消えることにしたのかもしれない。

アルカイダも、ビンラディンの捜索が盛んだったころ、この戦術を取った(中略)。同じことが英国とパキスタンの二重国籍を持つラシッド・ラウフにも言える。2006年8月の大西洋航空機爆破計画と関連して、ラウフはパキスタンで逮捕された。しかしその後逃走し、北ワジリスタンに隠れる。2008年11月に、彼が無人偵察機で殺害されたという報道がリークされ、彼は表舞台から消えた。しかし『Asia Times』は、ラウフがまだ北ワジリスタンで生きており、活動していることを知っている。

バイトゥッラーも同じかもしれない。それは、まだわからない(中略)。

タンクやデーラ・イスマイル・ハーンにいるビティーニがマフスード族を標的にし始め、ここ数日間に12人を殺害している。いっぽうでバイトゥッラーが不在になれば、抵抗勢力の取り締まりが活発になる。また軍は、南ワジリスタンの地上戦を延期する言い訳もできる(中略)。

バイトゥッラーは、単に死んでいるかもしれない。しかし結果的には、同じことになる。

smellGuessing games over Taliban leader
Syed Saleem Shahzad、ISLAMABAD

■ハキムッラー、死亡説を否定[090811 News]

月曜日に死亡したと言われていたハキムッラー・マフスードがメディアと接触して生存していると表明したために、パイトゥッラー・マフスードを殺害したと主張している政府は大きな打撃を受けた。

ハキムッラーはジャーナリストたちにどこかからか電話をかけてきて、「ほら、私はここにいる。全く無事だ」と述べた。30歳のハキムッラーは、TTP責任者のバイトゥッラーが生存していると主張し、近々彼のビデオを発表すると述べた。

(中略)これに先立ち致命傷を負ったと報道されたワリウル・レーマンも電話をかけてきて、生存を主張した(中略)。

(中略)いっぽうタリバン幹部司令官が、バイトゥッラーは無人偵察機で殺害されていないと述べた。「彼は重病を患い、秘密の場所で治療を受けている。彼に会って今回のエピソードを話した」と、匿名の司令官が述べた。この司令官は、なぜ政府がバイトゥッラーが無人偵察機で殺害されたと主張しているか、その理由は知っているという。「政府は、バイトゥッラーの病気のことを知っており、彼がそのためにメディアに出てくることができないことも知っている。だからこれを利用して、彼が無人偵察機で死亡したことにしたいのだ。そのためにこのような混乱が生じ、さまざまな情報が飛び交った」。

ハキムッラーは、バイトゥッラーも自分も生存していると主張した。「無人偵察機があたりを飛んでいる。政府はバイトゥッラーを刺激して、電話で話させようとしている。そうすれば彼を狙って殺せる。そんなことはしないだろう」。

hoonHakimullah debunks death claim
Mushtaq Yusufzai、PESHAWAR

■マフスード、「足のマッサージ」中に殺害される[090810 AFP]

タリバン責任者のバイトゥッラー・マフスードは、義父の家の屋上で足のマッサージを受けている所を、CIAの無人偵察機で攻撃されたと、『CNN』が米政府関係者の話として、月曜日に報道した。

(中略)マフスードはここ数週間、9機の無人偵察機によって狙われ殺害されたと、オバマ大統領に報告されたという。

水曜日の夜、パキスタンを飛行したアメリカの無人偵察機が、南ワジリスタンにあるマフスードの義父の家の屋上に男がいるのを発見した。マフスードの容姿と似た「背の低い、がっしりした男だった」と、『CNN』が諜報組織関係者の話として紹介した。女性が男性の足をマッサージし、CIAは彼が腎臓を煩っていたために足に痛みを感じ、このような処置を受けていたことを知っていたという。

CIAは、もし的確に狙えるようであれば、マフスードを殺害してもよいという許可をオバマからもらっていたという。「そこでCIAは攻撃することにした」と、政府関係者の話として『CNN』が報道した。

タリバン司令官のハキムッラー・マフスードが月曜日に『AFP』に電話をかけ、マフスードが死亡したことを証明するようパキスタン政府に要求し、彼がまだ生存していると主張した(中略)。3〜4日中に抵抗勢力組織は、バイトゥッラー・マフスードがまだ生存していることを証明するメッセージを送るという。ハキムッラーによると、バイトゥッラーは「少し病気」だという。ただし、彼の妻は死亡したという。

smellMehsud killed while getting 'leg massage'
WASHINGTON

■パキスタン人タリバン、生存を証明するために電話をかける[090810 AP]

パキスタン人タリバンのハキムッラーが、抵抗勢力同士の衝突で死亡したという報道が出回ったあと、生存していることを証明するために『AP』に電話をかけてきた。

ハキムッラーは、彼の声をよく知っている『AP』の記者と会話した。月曜日の電話によると、分裂しているという政府の主張にもかかわらず、パキスタン人タリバンは一致団結しているという。またバイトゥッラーはまだ生存していると主張した。

パキスタンは、アルカイダが自分たちの「テロ責任者」を、タリバンの指導者に据えるのではないかと、心配している(中略)。30代のバイトゥッラーは、アラブ人のテロ組織との関係を保ったために、巨大な権力を持つようになった。アルカイダはバイトゥッラーに資金を提供し、それと引き換えに、彼は自爆者たちをパキスタン各地に派遣した。

(中略)アメリカとパキスタンの諜報関係者とともにタリバン司令官、そしてバイトゥッラーと敵対していた過激派は、バイトゥッーラ・マフスードは水曜日の無人偵察機によるミサイル攻撃で死亡したと述べている。しかしタリバン司令官の中には、バイトゥッラーがまだ生存ていると主張している者たちがいる。アフガン人タリバンが使用するジハード組織のウェブサイトには、彼がまだ「元気だ」という書き込みが掲載されていると、『SITE Intelligence Group』が述べた。

(中略)諜報関係者2人とタリバンの情報源2人によると、南ワジリスタン各地でいくつものシューラが開催されたという。当初は地元司令官たちの集まりだったが、日曜日に開催されたシューラにはアラブ人戦闘員も参加し、マフスードの後継者探しに介入したという。

バイトゥッラー死亡後にも、武力行為がまだ続いている。北ワジリスタンの治安部隊検問所の近くで、遠隔操作爆弾が爆発したあと、報復した治安部隊に抵抗勢力3人が殺害された。またペシャワルでは、地元政府関係者の車の近くで、爆発があった。関係者は無事だったが、護衛が発砲したために通行人1人が死亡、1人が負傷した。

ohPakistani Taliban deputy calls to show he's alive
DERA ISMAIL KHAN

■軍と抵抗勢力、部族地帯で戦う[090810 AFP]

抵抗勢力と治安部隊が衝突したあと、パキスタンの戦闘ヘリコプターと大砲が、月曜日に抵抗勢力の隠れ家を攻撃した。

100人ほどの抵抗勢力がミールアリに向かっていた治安部隊を攻撃し、銃撃戦となった。「抵抗勢力5人が死亡し、兵士3人が重傷を負った」と、警察官のアスマットゥッラー・ハーンが述べた。治安関係者が、衝突があったことを認めた。抵抗勢力は2人の遺体を持ち去って逃走したが、3人の遺体が残され、治安部隊に引き取られた。

その後、戦闘ヘリコプターが抵抗勢力の隠れ家を攻撃したという。「大砲や迫撃砲も使用され、北ワジリスタン全体に外出禁止令が出された」と、地元政府関係者のアスガール・ハーンが述べた(後略)。

hoonMilitary, rebels battle in tribal Pak: officials
MIRANSHAH

■バイトゥッラー後、タリバンの遺産を争奪[090810 News]

バイトゥッラー・マフスード死後の水曜日、約36人のタリバン戦闘員たちを巻き込んだ争いは、約20億ルピーと10億相当の兵器や爆発物を引き継ぐ、TTP責任者の後継者争いだったと、治安関係者やタリバンの情報源が述べた。

(中略)諜報関係者によると、バイトゥッラー死後2日目に、彼の最も信頼されていた部下のハキムッラー・マフスードとワリウル・レーマンが、サラローガで後継者を選ぶためにサラゴーラで緊急会議を開いたところ争いになり、土曜日の夕方タリバン40人とともにハキムッラー・マフスードが死亡したという。

関係者によると、ワリウル・レーマンは重傷を負い、カリ・フセインも両足に銃弾を受けて負傷したという。

(中略)タリバンには常に膨大な量の資金が流れ込んでおり、数年でバイトゥッラーは20億ルピーに加え、洗練された武器や爆発物、最新の器機を溜め込んでいたという。

諜報関係者によると、パキスタン人タリバンの金は部族地帯の洞窟に埋葬されているか、パキスタンや湾岸諸国の銀行口座に貯蓄されているという。

バイトゥッラーの財産は膨大になったために、去年従兄弟をドバイに派遣して土地などを購入したという。湾岸諸国ではさまざまなビジネスにあてがっている。

カラチにいるマフスード族によると、ある有名なタリバン司令官がバイトゥッラーに、彼が政府に投降した場合巨額な金額をもらうことができると語ったが、バイトゥッーラはお金は政府にあるのではなく、自分が持っていると返事したという。バイトゥッラーの司令官を買収しようとしても、それ以上の金をバイトゥッラーは支払うことができたという。

バイトゥッラー・マフスードに近いタリバンの情報源によると、彼のもとには常に金が入って来たという(中略)。RAWやアフガニスタンの秘密組織が、バイトゥッラーに資金や武器、諜報情報を与えていた。彼は毎年戦闘員に6億ルピーを給料として支払っていたといわれる。

(中略)去年バイトゥッラーに2番目の妻として娘を嫁がせたモーラナ・イクラームッディンは、バイトゥッラーの秘密の収入源を管理していた。彼の家がミサイルで攻撃されたときは不在だったが、バイトゥッラーと彼の護衛40人が殺害された。

諜報組織関係者によると、ハキムッラー・マフスードとワリウル・レーマンの組織がサラローガで衝突した際、後継者任命を仲介しようとしていたイクラームッディンを、2人がそれぞれ拉致しようとするのを興味津々で見守ったという。イクラームッディンは、負傷したワリウル・レーマンに連れて行かれた。

タリバンの資金源は主に海外から入ってきたが、バイトゥッラーはカラチのマフスード族やパンジャーブ南部のジハード組織とも強いつながりがあった。これらの組織は銀行強盗や身代金目当ての誘拐で、資金を増やしていた(後略)。

hoonAfter Baitullah, battle on for Taliban treasure
Kamran Khan、KARACHI

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2009.