【2009年10月5日〜10月11日】


■パキスタンの警察、襲撃を軍に警告していた[091011 New York Times]

土曜日に起きたパキスタン陸軍攻撃の犯人は、過去2年間の2つの事件の首謀者であることがわかった。警察は7月、陸軍にこのような大きな襲撃計画があることを警告していたと、警察と諜報関係者が日曜日に述べた。

(中略)日曜日早朝に逮捕された、唯一生存した過激派の身元が判明し、ムハンマド・アキールという元兵士であることがわかった。アキールは4年前にArmy Medical Corpsで働いたことがあるために、ドクター・ウスマとも呼ばれていた。今回の攻撃や他の攻撃を首謀したのも彼でで、ラシュカレ・ジャングヴィのメンバーだという。

(中略)アキールは、今年ラホールを訪問していたスリランカのクリケット・チームに対する奇襲作戦も計画し、先導したという。2008年の陸軍軍医将軍を殺害した自爆攻撃にも、関与していた。

パンジャーブ警察の犯罪捜査部門が7月に、3月にスリランカのチームを攻撃した過激派が、陸軍本部も攻撃する可能性があると述べていた。過激派たちは軍服を着用し、本部で捕虜を捕るだろうと、予測していた。

この手紙の内容は、10月5日付けで『News』紙に掲載された。日曜日に犯罪捜査部門の幹部関係者も、この事実を認めている。

諜報組織宛てに書かれたこの手紙は、パキスタンタリバンの傘下組織に属する過激派が、他の2つの組織、ラシュカレ・ジャングヴィとジャイシェ・ムハンマドと協力し、陸軍本部を攻撃する可能性があると報告していた。パキスタンタリバンは土曜日に、今回の事件に対する犯行声明を出した。

(中略)土曜日の攻撃は、陸軍本部の建物の配置を熟知し、周到に計画されていたと、元准将で特殊部隊関係者のジャヴィッド・フセインが述べた。

犯人はバンに乗って、本部につながる幹線道路にある最初の検問所を簡単に突破した。次の検問所で兵士が発砲し、犯人4人が死亡した。

しかしこの第2検問所での銃撃戦を4〜5人の攻撃者が突破し、軍の諜報部の建物に徒歩で向かった。この建物は正面玄関のそばにある。

兵士と一般市民を含む捕虜が、本部の中にある、1階建ての軍事情報部の中の2つの部屋に監禁された。

攻撃で殺害された者の中には、軍事情報の安全責任者だったアンワル・ウルハク准将がいる。犯人が建物内に侵入して1時間もたたないうちに、射殺された。

犯人たちは捕虜を2つのグループに分けた。1つの部屋には22人が3人の犯人に監視された。そのうちの1人は自爆ジャケットを着ていた。別の部屋には12人の捕虜が押し込められ、ここには別の犯人が自爆ジャケットを着ていた。

捕虜救出作戦で、奇襲部隊は自爆しようとしていた犯人1人を射殺したが、しかし部屋にいた他の過激派たちが奇襲部隊兵士2人を射殺した。奇襲部隊が2つ目の部屋に近づくと、別の自爆犯が自爆して天井が落下し、負傷者が出た。

hoonPakistani Police Had Warned Army About a Raid
JANE PERLEZ、ISLAMABAD

■パキスタン陸軍本部で流血、19人死亡[091011 AP]

パキスタンの奇襲部隊が日曜日、陸軍本部で過激派に拘束された数十人の捕虜を解放し、22時間に及んだ流血沙汰が終わった。

今回の襲撃で、捕虜3人と過激派8人を含む、19人が死亡した。救出作戦は日曜日の夜明け前に開始され、最終的に捕虜となった42人を救出された。過激派のリーダーだという攻撃者1人が逮捕された。

(中略)アナリストによると、厳重に警備された陸軍本部に制服を着て犯人たちが潜入できたことは、治安部隊内部に仲間がいることをの証拠だという(中略)。

重武装した過激派9人ほどが土曜日に陸軍本部の正面玄関を襲撃し、准将と中佐を含む政府6人を殺害したあと、過激派のうちの5人が捕虜をとった。ガンマンたちは、軍のライセンス番号をつけた白いバンで、本部に乗り付けた。

(中略)日曜日の夜明け前に銃撃音と爆発音が響き、奇襲部隊が陸軍施設内の建物の中に入り込み、ヘリコプターが上空を旋回した(中略)。その2時間後に再び爆発音が2回聞こえた(中略)。捕虜は、兵士と一般民だった。軍報道官のアサール・アッバスによると、自爆ベストを着ていた過激派が監視していた部屋に、捕虜20人がいた。この男は爆発物を爆発させる前に殺害された。

全部で19人が犠牲となった。兵士6人、奇襲隊員2人、過激派8人と捕虜3人である。数人が負傷した。最後まで残っていた犯人は、持っていた爆発物を爆発させて負傷したが、逮捕された。アッバスによると、逮捕された男はアキール、別名「ドクター・ウスマン」で、「このグループのリーダー」だという。この名前は、今年ラホールで、スリランカのクリケット・チームを襲撃した事件の首謀者と同じである。

土曜日に『AP』が入手した警察の諜報レポートによると、7月に、タリバンのメンバーと過激派組織のジャイシェ・ムハンマドが、兵士に扮して陸軍本部を攻撃することを企んでいると警告している。このレポートは、パンジャーブ州の内務省で入手した(後略)。

garrBloody siege at Pakistan army HQ ends with 19 dead
ZARAR KHAN and NAHAL TOOSI、RAWALPINDI

■パキスタン陸軍本部、攻撃される[091010 BBC]

パキスタンの陸軍本部が襲撃され、ガンマン4人と兵士8人が死亡した。ガンマンたちが、軍の制服を着てラワルピンディにある重警備された陸軍の施設内に入ろうとしたために、銃撃戦となった。当初事件は解決されたと報道されたが、ガンマン2人がまだ行方不明になっている。

(中略)警察関係者のムハンマド・ジャリルが『AP』に語ったところによると、ガンマンたちがお昼頃、白いバンを軍の施設に乗り付けた。犯人たちは施設に発砲し、手榴弾を投げつけた。現場近辺の道路は封鎖され、ヘリコプターが上空を旋回している。

軍は、報復したという。「状況は制圧された。ガンマン全員が殺害された」と、アサール・アッバス報道官が地元テレビで語った。しかし、後に軍関係者が、犯人2人がまだ逃走していると述べ、いまだに単発的に銃撃が続いているという。

『AP』が諜報組織関係者の話として、2人は施設内に入り込み、隊が彼らを逮捕または殺害しようとしているという。

garrDeadly attack on Pakistan army HQ

■タリバン、キャンプ・キーティング襲撃後カムデッシュで勝利宣言[091010 Times]

先週抵抗勢力300人以上に占拠された前哨基地から米軍が撤退したあと、タリバンがカムデッシュの町で勝利宣言をした。

米軍に対する襲撃の詳細が、明らかになってきた。NATOはヌーリスタンのキャンプ・キーティングから撤退したことを認めたが、これは数週間前から決められていたという。今後は人口の多い地域に駐屯することになる。

しかし、タリバンは勝利を宣言している。報道官のザビブッラー・ムジャーヒッドが、米軍は残された前哨基地の残骸を破壊したという。「彼らは戻るつもりがないことを意味する」という。「これはタリバンにとって再び勝利である。我々はアフガニスタン東部にもう1ヵ所、支配地域を増やした」。

孤立した基地の中にいた兵士と救援にかけつけたヘリコプターのパイロットが、攻撃について語った。この攻撃で米兵8人が死亡、24人が負傷している。彼らが『ABC』ニュースに語ったところによると、これまでこれほど多数の抵抗勢力の軍隊を見た事がなく、戦いが終わる頃になると、生存者たちは「服が脱げ、手に武器だけを持っていた」という。

2006年に建設された基地は、パキスタンとの国境近くの険しい谷に建てられ、周りの山々からロケット推進手榴弾や小火器で常に狙われていたという。しかしこれほどまでの大掛かりな襲撃は、かつてなかった。

抵抗勢力たちは、モスクに武器を隠していたといわれる。夜明け前に攻撃を開始し、斜面から機関銃を掃射しはじめた。すぐにジェネレーターを破壊して、基地は暗闇に包まれた。ジェネレーターは炎上した。

守備隊は撤退に備えて、すでに縮小していた(中略)。キャンプ・キーティングに残っていた米兵とアフガン兵は、すぐに空からの援護を要請した。「我々は360度包囲されていた」と、基地のオペレーション・センターから指揮を出していたケイソン・シュロード中尉が述べた。「戦闘が始まって20分後、ジェット機が飛来した。20分後にヘリコプターも飛んできた。上空には多数のさまざまな機が待機し、さまざまな標的の上を旋回していた。

アパッチ・戦闘ヘリコプターを操縦していたチャド・バードウェルによると、「現場に飛行してキーティングにセンサーを向けると、ショックを受けた。おびただしい炎と煙、そしておどろくほど多数の敵が興奮して走り回っていた」。

彼の同僚のパイロットであるロス・リーワレンが、「これまで3度出動したことがあるが、これほど多数の軍が、1ヵ所を攻撃するのを見たことがない」。抵抗勢力数十人が、炎上する基地を包囲していたという。

戦いは一日続いた。米軍バイロットたちは、煙と地形のために、抵抗勢力を探し出すことに苦労した。

アパッチ3機が敵の銃弾に命中したが、午後になると幸い曇った。「山の少し高い所で、砲口が光るのが見えたために、大きな兵器を排除していった」。

基地の中では負傷者が増え、仲間に献血していたが、ヘリコプターは着陸する所を狙われる危険があったために、暗くなるまで待たなければならなかった。しかし負傷した兵士たちは、留まって戦うと主張した。

空からの攻撃が結局功をなしたが、その頃までに基地のほとんどは炎上していた。

NATOは抵抗勢力100人以上が死亡し、地元の部族民民兵団が地元タリバンとヘクマチアルが率いるヒズビ・イスラーミの組織の人間に協力したと見ている。

ohTaleban claim victory in Kamdesh after attack on US Camp Kating

■パキスタンで巨大な爆発[091009 BBC]

混雑したペシャワルの町で爆発があり、49人が死亡した。自爆攻撃で、100人以上が負傷したと、地方大臣が述べた。

関係者によると、爆発物を搭載した車が、カイバルバザールで爆発した。

犯人は、被害を大きくするために、50キロ爆弾にベアリングなどを詰めた。

(中略)「犯人は、マーケットを通過していた乗り合いバスの隣りで車を爆発させた」と、警察関係者のシャフカット・マリークが述べた。

(中略)数時間前には、ガンマンたちがペシャワルで、アフガニスタンのNATO軍に物資を運ぶ車を襲撃し、火を放って破壊したという(後略)。

garrDeadly blast hits Pakistan city

■英、バローチスタンでパキスタンの国境警察隊を訓練[091009 Times]

アフガニスタン南部の国境付近にいるタリバンと戦わせるために、イギリスがバローチスタン州の準軍隊である国境警察を訓練する訓練所を作っていることがわかった。

イギリスは、完成予定の2010年8月から3年間かけて、この訓練所に24人の軍訓練士を派遣する予定であると、イスラマバード大使館の幹部関係者が述べた。

イギリス人関係者が、6人のアメリカ人訓練士と、550人を収容できるこのキャンプで仕事をする予定である。12週からなるコースで、国境警察隊兵士360人を訓練する。

米軍特殊部隊は、アフガニスタンに侵攻した2001年の終わりにパキスタンで活動していたが、イギリス人とアメリカ人訓練士が正式に駐屯するのはこれが初めてであり、パキスタンが1947年に独立して以来のこととして、政治的に非常にデリケートな計画となる。

(中略)イギリスの関係者によると、キャンプに駐屯するイギリス人とアメリカ人は「通常の軍事訓練」だけを行ない、パキスタン軍とともに、野外作戦を実施するわけではないと強調した。

この訓練所は、去年アメリカが国境警察隊の能力を向上させるために開始した、合同プログラムの一環である。アフガン国境をパトロールする国境警察隊員は、現地に住むパシュトゥーン族やバローチ族から募集される。これは大英帝国時代と同じである。

6万人からなるこの隊は内務省に属するが、幹部は軍から派遣され、責任者は陸軍の将軍である。今年実施された、スワートのタリバン掃討作戦で、重要な役割を果たした。

アメリカ人関係者は、国境警察隊員の訓練や装備が貧弱であることや、陸軍の抵抗勢力と戦う能力、そしてインドにばかり気を取られていることにしびれを切らし、何年も費やしてこのプログラムを進めようとしてきた。

パキスタンは、アフガン人タリバン数人がクエッタを訪れることは認めているが、タリバンの拠点があることは否定している。軍は、北西部やインドとの国境に駐屯させる必要があるために、バローチスタンではこれ以上のことはできないと主張している。この地域には独立を掲げた抵抗運動もあるために、非常にデリケートな地域でもある。

パキスタンは去年、ついに「訓練士たちを訓練」することに同意した。それ以来6人のイギリス人訓練士が30人のアメリカ人と、パキスタンの北西部の国境警察センターで仕事をしている。ここではアメリカ人が訓練を行ない、資金も提供するが、バローチスタンではイギリス人が中心となる。訓練所の場所は、安全のために明らかにされない。しかし土地の確保は終わり、計画は承認され、基礎が固まった。

最初の12週間コースに参加するのは、120人の若い国境警察司令官である。英軍でいえば、伍長にあたる。そのうちの何人かが、訓練所の訓練スタッフとなる。

外国人訓練士は、国境警察の下級司令官たちが仲間を訓練するのを監督する。バローチスタンにいる3万人の国境警察隊員のできる限りを、訓練することになる。

簡易爆弾の扱い方、検問所での行動、車の検問、軽火器の扱い方、応急手当の方法などを習う。上級司令官は、対テロ指令やリーダーシップのとり方を学ぶ。

イギリスはヘルメット、長靴、防弾服などの備品を提供する。3年後にこの訓練所を国境警察隊にする計画だが、パキスタンが求めれば、資金の提供源さえ決まれば、期間は延期される。

バローチスタンの訓練所に対するイギリスの予算は、1260万ボンドである。これは建設費込みの費用であるが、イギリス人に支払われる給料は含まれていない。

アメリカの資金は明らかではないが、アメリカはすでに国境警察に4380万ドル相当の備品を提供している。

ohBritain to train Pakistan's Frontier Corps troops in Baluchistan
Jeremy Page、Islamabad

■拉致ギリシア人、SOS[091009 News]

先月アフガン人抵抗勢力に拉致されたギリシア人社会活動家のアタナシアス・レロニスが、パキスタンとギリシアの両政府とギリシアの社会奉仕家たちに、自分の解放のために努力してほしいと依頼した。

情報源によると、ヌーリスタンで拘束されているギリシア人が、アフガニスタンを2度目に訪れる長老からなる使節団に、3通の手紙を託した。しかし長老たちは木曜日、何の成果も得られずに戻った。

パキスタン政府宛の手紙には、自分はカラーシャの人間に、清潔な水と教育、診療所を提供するという人道的な目的でバンバレット谷に滞在していたと述べた。資金はギリシアの社会奉仕家から、援助されていたという。

また残りの2通には、もしパキスタン政府がタリバンが要求している200万ドルの身代金と、アフガン人司令官3人を釈放しなければ、自分は最悪の事態に陥ると書かれていた。

情報源によると、手紙は北西辺境州大臣に手渡された。また別の情報源によると、ギリシア人を拉致したアフガン人タリバンは、当初の要求を諦めて、パキスタンで拘束されている仲間4人だけを要求しているという。その内の2人は、アフガン人タリバン報道官のウスタッド・ムハンマド・ヤシールと、スワビで逮捕されたラハマットゥッラー・ヌーリスターニである(後略)。

hoonKidnapped Greek national gives SOS call
CHITRAL

■インド大使館で爆弾攻撃[091008 BBC]

カブールで車を使用した自爆攻撃があり、少なくとも17人が死亡、60人以上が負傷した。

アフガン政府関係者によると、爆発はインド大使館とアフガン内務省の間で起きた。

タリバンが犯行声明を出し、インド大使館が標的だったと述べた。

(中略)インドの外務省によると、「自爆犯が大使館の塀の外に、爆発物を搭載したトラックを乗りつけた」という。目撃者によると、犠牲者は一般市民だったという。

(中略)タリバン報道官のザビブッラー・ムジャーヒッドがオンラインで発表した声明によると、犯人はアフガン人で、大使館の外で車を爆発させたという。

アフガン内務省によると、17人が死亡し、63人が負傷した。犠牲者のうち15人は一般市民だったという。このほか1人はアフガン人警察官である(後略)。

garrAfghan bomb strikes India embassy

■パキスタンの陸軍、アメリカの援助案を却下[091007 AP]

パキスタンの強力な軍隊が、対テロに尽力していることを監視するのと引き換えに、数十億の援助を行なうというアメリカの申し出を拒否したために、アフガニスタンとの国境付近でアルカイダやタリバンと戦うアメリカの立場は、複雑な状況に陥っている。

ザルダリ大統領は資金を受け取るかどうか、まだ最終的な決断を下していないが、パキスタン軍が過激派に対する最も大事な作戦を実施しようとしている時期に批判が出てきたことは、アメリカとの協力態勢に大きな打撃となる。

諜報情報の共有やその他の協力態勢に支障が出ると、アフガニスタンにおけるアメリカのタリバンとの戦いが打撃を受ける事になる。

(中略)この案に対する軍の批判は、書面による短い声明で発表された。陸軍参謀長を含む司令官幹部は、「国家の安全に支障をきたす箇所があることに、大きな問題がある」という。この案は援助と引き換えに、軍の予算や指令系統、軍幹部の異動など、パキスタン政府が軍を完全に支配下に入れることを条件としている。

アナリストによると、陸軍はパキスタンと米政府に、陸軍はパキスタンという国家を62年間コントロールしてきたのであり、文民政府には力がないということを知らしめるためのメッセージだという。「政府は陸軍から圧力を受けている」と『Dawn』紙のコラムニスト、シリル・アルメイダが書く。「陸軍の声明は、『我々が治安を管轄している』というメッセージだ」。

(中略)オバマが調印を予定しているこの援助案はにより、パキスタンに非軍事援助額が3倍になり、5年間で15億ドルを支援することになる。米関政府関係者によると、イスラーム過激主義を排除するために貧困をなくし、国家が民主主義に移行できるように協力するという。

ザルダリは今回の制度を、これまでさらに多くの規制があった過去のアメリカの援助計画と違い、画期的なものだと誇っている。

しかし多くの人々は、望まれないアメリカの影響の拡大の兆候ととらえている。さらに文民援助に加え、いくつかの条件のもとで、対テロ協力のために「必要な金額」が認められている。

これらはパキスタンがテロ組織との戦いに従事しているという証拠、核兵器の拡散防止に協力している証拠、治安多軍が国家の政治や法に関与していない証拠を、毎年報告しなければならない。これらを怠れば、援助はもらえない。

マサシューセッツ出身のジョン・ケリーとインディアナのディック・ルガールが提唱するこの案は、すべての資金がどのように使用されるかを厳しく監視することを要求する。これまでアメリカの過去の援助は、誤った人々の手に入っている(後略)。

smellPakistan's military rejects US aid bill
NAHAL TOOSI、ISLAMABAD

■アフガン警察官、米の襲撃後に解放[091007 BBC]

国際軍に対する攻撃の際に拉致されたアフガン人警察官13人が解放されたと、アフガニスタン東部の関係者が述べた。

ヌーリスタンの警察副責任者によると、アフガン軍とNATO軍が作戦を実施したあとに警察官たちが解放された。この作戦で抵抗勢力数十人が殺害された。

ファルークと名乗るこの関係者によと、救出作戦のための空爆で、一般市民7人が殺害されたという。

(中略)米軍によると、カムデッシュで発生した土曜日の攻撃以来、抵抗勢力100人以上を殺害した。ヌーリスタン州知事が、警察官を釈放するために実施された作戦で、新たにタリバン40人が死亡したと述べた(後略)。

hoonAfghan police freed after US raid

■抵抗勢力、カムデッシュの戦いで基地に潜入[091007 AP]

米兵8人とアフガン兵3人が死亡したアフガニスタンの前哨基地に対する激しい戦いで、抵抗勢力は一時米軍基地内に突入したと、米関係者が述べた。

(中略)NATOによると、この戦いで抵抗勢力100人以上が殺害された。拉致された地元警察責任者は処刑されたと、ジャララバードの米軍のテイラー少尉が述べた。

テイラーによると、カムデッシュの戦いで、米兵23人とアフガン兵10人が負傷した。基地の広範囲が、ロケット弾と機関銃に攻撃されて炎上したという。

金曜日に、地元ヌーリスタンの戦闘員からなる抵抗勢力が、村人に「何かが始まるので避難するように呼びかけた」と、テイラーが述べた。住民が避難したかどうかはわからないが、地元の警察隊は村から逃げ出したという。

土曜日の明け方、約200人の「地元の戦闘員」による統率された襲撃が開始され、アメリカとアフガン軍の前哨基地を小兵器やロケット推進手榴弾、迫撃砲で攻撃し始めた。抵抗勢力たちは占拠したモスク、村の建物、前哨基地の上に位置する高台から、攻撃してきた。

当時前哨基地には、米軍の2小隊とアフガン隊がいた。米軍の小隊は通常30〜40兵から成る。

抵抗勢力は、別の米軍小隊が駐屯する、尾根に位置する監視ボストも攻撃した。これらのボストは、仲間の位置を監視するために設営されている。

「攻撃者たちは、基地の1つの周りを囲んだ包囲網を突破し、中に突入した」。「基地を拠点とした。しかし、同盟軍とアフガン軍は敵が占拠した部分を奪回し、確保した」(中略)。戦いは5〜6時間続いた。その頃になると、現場近くにヘリコプターで補強部隊が運ばれ、その後徒歩で基地に向かった。さらに数時間単発的に戦いが続いたという。

同盟軍は「空からの援護と小火器」で、攻撃から身を守ったとテイラーが述べた。NATO軍関係者は、大砲と戦闘ヘリコプターを使用したという。

アフガン国防省は、月曜日に合同作戦が実施され、火曜日までに抵抗勢力40人を殺害したという。しかし、タイラーや他の米軍関係者によると、土曜日以来、抵抗勢力の姿はないという(後略)。

hoonInsurgents breached base during Kamdesh battle
TODD PITMAN、Kabul

■スワートのタリバン幹部司令官、殺害される[091007 AFP]

水曜日にパキスタン軍が、ファズルッラー師の幹部司令官を殺害した。

ガジ・ババとして知られているニサール・アフマッドが、水曜日に治安部隊と衝突して死亡した。彼は、1000万ルピーの賞金が懸けられていた、15人のスワートの抵抗勢力指名手配車の1人である。「情報を得て、軍がニサール・アフマッドの家を包囲した。抵抗して軍に発砲してきた」と、スワート・メディア・センター報道官のムシュタク・ハーンが述べた。「報復する過程でニサール・アフマッドが殺害され、息子が逮捕された」という。

別の治安関係者によると、夜明け前にマッタで作戦が実施された。マッタの住民によると、ババの遺体を見たという。「彼の遺体を見た。治安部隊に引き取られた」という。

(中略)ファズルッラーはまだ逃走中である(後略)。

hoonTop Swat Taliban commander killed: Pakistan army
PESHAWAR

■パキスタンのジェット機、タリバン6人殺害[091006 AFP]

パキスタンのジェット戦闘機が火曜日に北西部の部族地帯にあるタリバンの拠点を空爆し、抵抗勢力6人を殺害して、3人を負傷させた。

南ワジリスタンで攻撃があった。「南ワジリスタンのマキーンとナワーズ・コットが空爆された」と、諜報関係者が述べた。「タリバン6人が殺害され、不特定多数が負傷したという情報がある」(後略)。

hoonSix killed as Pakistan jets hit Taliban positions
MIRANSHAH

■タリバン、犠牲者100人にもかかわらず「長期戦」を誓う[091006 AFP]

週末にアフガニスタン東部の山岳部で激しい衝突が発生し、米兵8人とタリバン100人以上が殺害された。しかしタリバンは今後も抵抗運動を続けることを誓い、「長期戦を戦う準備ができている」と、NATOを脅迫した。

(中略)NATOによると、タリバンは「想像以上の犠牲者を出した」という。「ヌーリスタンで発生した10月3日の攻撃以後現場を調査したことろ、敵は100人以上が死亡したことが明らかになった」と、ISAFが声明を発表した。

土曜日に数百人の戦闘員が丘の上から降りてきて、アフガン軍とNATO軍の前哨基地を襲撃した。戦いは1晩続き、米軍が空爆を要請した。アフガン兵2人と警察官1人が死亡した。さらにアメリカの援助で設置したラジオ局で働いていたアフガン人ジャーナリスト2人と警察官13人が死亡し、タリバンの犠牲者は5人だけと発表していた。

ISAFは火曜日に、ヘクマチアルのヒズビ・イスラーミの関係者が関与していた可能性があると述べた(中略)。

タリバンは報道機関にパシュトウ語で書かれたEメールを送り、「国家の自由とイスラームの主権」のために戦っていると述べた(中略)。外国軍には、「テロリズムと戦うという名目をかかげて、この誇り高い宗教的な人間の国をまだ占拠したいのなら、我々は辛抱強く長期戦を戦う」という。さらに「欧米の占領者」に、アフガニスタンがイスラームと国家のために命を犠牲にする準備ができていることを「歴史から学び」とれと、警告した。

hoonTaliban vow 'long fight' despite 100 dead in clashes
Phil Hazlewood、KABUL

■パキスタン、作戦準備の最中、攻撃される[091006 New York Times]

パキスタンの内相が火曜日、軍が南ワジリスタンで攻撃を開始する準備をしている最中、タリバンの攻撃を今後も受けることが予想されていると述べた。

(中略)タリバン報道官のアザム・タリークが、イスラマバードの世界食料計画本部を攻撃したと、『AP』に電話で述べた。「イスラマバードの国連事務所に対する自爆攻撃は、我々が行なった。このような攻撃を今後も行なう」という。タリバンは、ムスリムの互助活動をしている組織は攻撃しないと、付け加えた。

レーマン・マリーク内相が、スワートのタリバンは、イード・アルフィトゥル祭が終わるの待ち、攻撃を開始するだろうと述べた。またワジリスタンのタリバン指導者たちは、殺害されたバイトゥッラーの復讐を計画しているという。

またマリークは、パキスタン人タリバンの新責任者、ハキムッラー・マフスードの新しいビデオに対して、疑問を投げかけた。彼によると、ビデオに映っている人間は、ハキムッラーの弟だという。弟はハキムッラーと良く似ている。

パキスタン政府と諜報関係者は、ハキムッラーはバイトゥッラーの後継者争いで殺害されたと信じている。

諜報関係者は、ビデオが出現したことに驚きを表わす。ハキムッラーの記者会見に出席したアンワル・マフスードによると、ハキムッラーは自分が殺害されていないことを証明するために、記者団を招いたという。月曜日の午後になっても、パキスタン人諜報関係者は、ハキムッラーの死亡が確認されていると述べた。

アンワル・マフスードによると、ハキムッラー・マフスードは、インタビューでパキスタン人タリバン間に亀裂がないことを証明しようとした。仲間の幹部たちを従え、協調していることを示そうとした。南ワジリスタン責任者のワリウル・レーマン、タリバンの自爆班責任者のカリ・フセイン、タリバンの新報道官のアザム・タリークが同席した。

イスラマバードの記者も招待されたが、安全上の問題から辞退した。

マリーク内相によると、自爆犯は国境警察隊員の制服を着ていたという。内部に協力者がいたかどうか、現在捜査中である。犯人は洗面所を使用する許可を求めて建物内に入り込み、ロビーで16ボンド爆弾を爆発させた。厳重に警備された、国連の建物内で起きた(後略)。

garrPakistan Braces for Taliban Attacks as It Prepares Offensive
SALMAN MASOOD、ISLAMABAD

■パキスタン人タリバン責任者、冗談を連発し復讐を誓う[091006 AP]

重武装した戦闘員を従えて、パキスタン人タリバンの新責任者が青い毛布の上に座ってくつろぎ、冗談を連発しながらアメリカの空爆に対する報復を誓った。

ハキムッラサー・マフスードが記者団と会った翌日、イスラマバードの国連事務所で自爆攻撃があった。

ハキムッラー・マフスードは日曜日に、抵抗勢力組織を統率して以来初めて記者団と会い、後継者争いで死亡したという噂を打ち消した。

彼は、組織のアルカイダとの関係を「愛と愛情」の関係だと説明した(中略)。

ハキムッラーは『AP』の記者を含むパキスタン人記者5人に、組織は統一されていると述べた。「我々はみなさんの前に座っている。私に関するすべての報道は、事実無根で誤りだった」と述べた(中略)「我々は軍事作戦に対戦する準備がすべて整っている。作戦が開始されれば、すぐにそれがわかるだろう」。

インタビューが終わって帰路につく途中、『AP』の記者は、戦闘員たちが要所で監視しているのを目撃した。住民によると、抵抗勢力たちが軍が入ってくると思われるルートに沿って、避難壕を掘っているという。

作戦を恐れる住民たちは、軍が幹線道路をすでに封鎖しているために、裏道を利用したり、夜間に避難を開始した。

バイトゥッラーはメディアに登場することを拒否し、一度だけ横から写真を撮ることを許したが、ハキムッラーは堂々としていた。彼はパキスタン兵や無人偵察機から隠れようとする、臆病なお尋ね者のようには見えなかった。

白く、アイロンをかけたばかりの清潔な服を身につけてくつろぎ、記者団と7時間、話をしたり食事をしたりした。昼食には、ヤギが2頭屠殺されてふるまわれた。ラップトップを取り出し、アフガン人コメディアンがジハード組織をおちょくる映像を見せたり、いっぽうで、自爆者が攻撃前に告白するビデオも見せた。

ハキムッラーは、自動ライフルやロケット推進手榴弾で武装した戦闘員たちを引き連れて、話をした(中略)。

ハキムッラーは、アメリカが500万ドルの懸賞金を懸けている、カリ・ムハンマド・ザファールを紹介した。「ほら、このような人間が一緒にいる。それなのに、我々が仲違いしていると言っている。我々は団結していることを示す、ほんのひとつの例だ」(中略)。

「アメリカの無人偵察機が攻撃している。しかし彼らが入手する諜報情報は、すべてパキスタンが提供するものだ」と、ハキムッラーが述べた。「我々は過去の攻撃に復讐し、今後の攻撃にも復讐する」。

garrPakistan Taliban head cracks jokes, vows vengeance
ISHTIAQ MAHSUD、SARAROGHA

■ハキムッラー、記者と会見して生存を証明[091006 News]

しばらく鳴りを潜めていたTTP責任者のハキムッラー・マフスードが、南ワジリスタンで5人のジャーナリストとの会見を行ない、政府が主張していた死亡説を否定した。

日曜日に会見が実施されたが、ハキムッラーのインタビューは、記者たちがデーラ・イスマイル・ハーンに戻った後の月曜日に発表された。

会見に立ち会ったアンワール・マフスードによると、TTP幹部4人が同席した。ハキムッラーのほかに、南ワジリスタン責任者に任命されたモーラナ・ワリウル・レーマン、自爆訓練者と言われるカリ・フセイン、組織の報道官であるアザム・タリークと会い、話したという。

ハキムッラーが中心となって話をしたが、ワリウル・レーマンも記者団の質問に答えた。ハキムッラーの従兄弟のカリ・フセインは、いつものようにインタビューに答えることを拒否した。ウスタディ・フィダイーンまたは自爆の教師と呼ばれるカリ・フセインは、インタビューに答えたり写真を撮られることを拒否し続けている。以前は、反シーアを掲げるSSPの活動家であった。

米外交官を含む4人が殺害された、カラチの米領事館に対する攻撃に関与したと疑われ、アメリカが500万ドルの懸賞金が懸けているカリ・ザファールも同席し、記者団を驚かせた。これまで彼の居場所は全くわからなかった。

記者団は、ハキムッラーの隠れ家に到着するために、南ワジリスタンで2晩過ごした(中略)。アンワール・マフスードによると、他にもハキムッラーとの会見に招待されたジャーナリストもいたが、身の安全のために断わった者もいるという。

ハキムッラーの登場は、政府にとっては屈辱である。レーマン・マリーク内相を始め、これまで文民・軍事関係者多数が、バイトゥッラーの後継者争いで彼が死亡したと主張していた。ワリウル・レーマンも負傷し、さらにカリ・フセインは、バイトゥッラーが死亡する数日前に、ジェット戦闘機による襲撃で死亡したと主張していた。

ハキムッラー死亡説は、バイトゥッラー死亡後に報道陣に電話をかけてきた人間の声紋テストに基づいていた。調査を行なった専門家は、声の主はハキムッラーではないとしたために、関係者は彼が死亡し、彼と似た声の弟がTTP責任者となり、報道陣に電話をかけてきたと考えた。しかし、これらはすべて誤りであることが明らかになり、電話をかけてきたのはハキムッラーであり、ワリウル・レーマンとの間に争いも否定された。アメリカの諜報組織もハキムッラー死亡説に自信を持っていたが、これも誤りだった。

日曜日に南ワジリスタンで実施された記者会見で、ハキムッラーはバイトゥッラーの死に報復することを誓った。アメリカの無人偵察機の攻撃に対しても報復を約束し、パキスタン政府がアメリカに協力していることを再び非難した。ただし、TTPはパキスタンの国家や国民に対立しているのではなく、親米政治家と戦うのだと強調した。

まだ30になったばかりのハキムッラーは、タリバン指導者のオマール師を自分たちの指導者とし、アフガン人タリバンとパキスタン人タリバンは、活動している場所が違うだけで、両者に違いはないと述べた。またオマール師やビンラディンは、パキスタンの部族地帯にはいないと述べた。TTPはシャリア法導入のために戦い、アメリカとその仲間と対戦するという。

ハキムッラーもワリウル・レーマンも、自分たちの間に意見の相違はないと述べた(後略)。

ohHakimullah meets reporters to show he is alive
Rahimullah Yusufzai、PESHAWAR

■パキスタンで存在を拡大しようとしている米、抵抗される[091005 New York Times]

アメリカは、パキスタンに対する援助や大使館の拡張、民間の請負会社の存在の拡大を押し進めたり、タリバンの取り締まりをさらに強化するよう政府に圧力をかけているために、すでに反米感情が強いパキスタンとの関係をさらに悪化させている。

向こう5年間にパキスタンに15億ドルの援助を与えることと引き換えに、パキスタンにはテロ組織を支援するのを止め、軍が文民政治に関与しないことを約束させることが、先週上院で承認された。アメリカとの関係で評判を落としているザルダリ大統領は、この援助案に同意を示している。

しかし国民、特に強力な軍内部では、このような条件をパキスタンの内政への干渉と受け止め、アメリカの大きな進出を悪意あるものとして受け止める向きがある。

アメリカの関係者は、大使館と警備関係者の存在は、援助金の使途を監視するために必要だと述べる。現実的な警備上の問題もある。月曜日には治安部隊兵士の制服を着用した自爆犯が、イスラマバードの国連事務所を襲撃し、5人を殺害した。

米大使館は、1000人を収容できる新しい建物を建設することを表明し、ワシントンを拠点とする民間警備会社DynCorpが、外交官たちの警備に当たる。

装甲車を輸入すなど、大使館にとっては15年ぶりの大きな動きである(中略)。

パキスタンはこれに強く抵抗を示し、両国の同盟に大きな亀裂が生じている。今でさえ、パキスタンの政治家や治安関係者の間では、アメリカがパキスタンに存在することを、占領と捕らえる向きがある(中略)。特にパキスタン軍と治安組織内部には、ワシントンがDynCorpを使用することで、パキスタンに自身の警備と諜報組織を作ろうとしていると憂慮する者がいると、軍に近い政府関係者が述べた。

DynCorpは、外交官を警備するパキスタン人を訓練しようとして、地元の会社と契約したが、これが先月、イスラマバード警察の取り調べを受けた。Inter-Risk Security Companyのオーナーのサイード・アリ・ジャ・ザイディ大将が、後に逮捕された。

Inter-Riskに対する取り締まりは、DynCorpの計画をくじくためのものだったと見られるが、これはパキスタン政府上層部からの命令だったという。パキスタン政府は、国内におけるDynCorpの活動全体を、見直そうとしているという。

アメリカはパキスタン政府を攻撃しているタリバンだけでなく、アフガニスタンの米軍を攻撃しているタリバン首脳陣も取り締まるよう、パキスタンに圧力をかけているために、両国間の緊張がさらに高まっている。

パターソン米大使が先週、パキスタンはバローチスタンにいると思われるオマール師を取り締まるべきだと公言した。もしパキスタンがしなければ、アメリカがやるとほのめかした。さらに国家安全アドバイザーのジェームズ・ジョーンズ将軍が日曜日、アメリカにとってアフガニスタンの戦いの「次のステップ」は、パキスタンにあるアルカイダの拠点を取り締まることだと発言した。

キアニ陸軍参謀長は先週、バローチスタンに対するアメリカの無人偵察機によるミサイル攻撃は「許されない」と、いつになく厳しく口調で語っている。

パキスタン人たちは、アフガニスタンに増派する問題に関して、ホワイトハウスから十分話を聞いていないと、不平を表明する。パキスタンのISI長官のアフマッド・シュジャ・パシャがワシントンでCIA関係者と会談し、アフガニスタンに増派することに、反対意見を表わしたという。

スワートのタリバンに対する作戦を実施したばかりのパキスタン軍は、ワシントンの意図に神経質になっており、新たな援助案に対する抵抗は、そこから派生しているという。

ザルダリ政府は今回の援助を勝利と表明しているが、関係者は、パキスタンの主権を無視するもので、15億で売買されたと感じている。「ザルダリ政権を崩壊させるためのハンドルを、誰もが持ってしまった」と、アメリカとパキスタンの対話に関係しているパキスタン人幹部関係者が述べた。

アメリカの警備員拡大が、もうひとつの問題になっている。パキスタンのメディアが、悪名高いブラックウォーターがパキスタンにいると報道したために、DynCorpが注目された。

イスラマバードの住民の中から、武器を持った平服のアメリカ人、おそらくDynCorp関係者から、「手荒く扱われた」と不満を表わす。

パキスタン外務省は、このようなエピソード2件に関して、米大使館に正式に抗議した。大使館は抗議を受け取り、2件の出来事があったことを認めている。しかし、外務省から正式な抗議を受けたことを否定した。さらにパキスタン国内にブラックウォーター、現在はクセ・サービスが存在することに関しては、コメントすることを拒否した。

米関係者は、ブラックウォーターの職員はバローチスタンのジャムシにある基地で、タリバンとアルカイダを攻撃するための無人偵察機に、ミサイルや爆弾を搭載していたと述べた。しかしシャムシの無人偵察機は、今年になってアフガニスタンに移されたと、パキスタン軍関係者が述べた。

ブラックウォーターの職員数人が、北西辺境州の国境警察隊の訓練所建設を監督したこともあると、この地域のパキスタン政府関係者が述べた。

ペシャワルにアメリカの外交官がいることも、問題になっている。政治家たちは、なぜアメリカがペシャワルに領事館を持つ必要があるのか、疑問を表明する。この領事館では、ビザの発券はしない。

さらなる疑問は、領事館はなぜ、今年テロリストに攻撃されたペシャワル最大の現代的な建物パール・コンチネンタル・ホテルを、自分たちの本部にするために買収しようとしていたのか。

水曜日に国会でアメリカの新たな援助計画を話し合われたが、議論が続きそうだ。野党の国会議員タリーク・アジズがトークショーに出演して、今回の案を「新植民地主義の特権」と呼んだ。「人々は、政府は利己的な目的のために、自国をアメリカに売ったと思うだろう」と、元大臣で国会議員のジャハンギール・タリーンが述べた。「アメリカは、パキスタンを獲得するために、パキスタンの牙を抜くために、インドと戦えないように軍を無力にするために、ISIがインドやアフガニスタンに影響力を与えられないようにするために、やって来たと受け止めるだろう。『だから言ったじゃないか』と、みんながアメリカ人のことを言っている」。

smellU.S. Push to Expand in Pakistan Meets Resistance
JANE PERLEZ、ISLAMABAD

■パキスタンの国連事務所で自爆攻撃[091005 BBC]

自爆犯がパキスタンのイスラマバードにある国連世界食料プログラムの事務所を攻撃し、自身と4人が死亡した。犠牲者のうち3人はパキスタン人で、4人目はイラク人である。

(中略)爆発は、建物の受付のあたりで起きた。レーマン・マリーク内相によると、犯人は国境警察隊員の制服を着て、洗面所を使用するために中に入ったという(後略)。

garrSuicide bomb hits UN in Pakistan

■タリバン、ウズベク人司令官の死を認める[091005 News]

アフガン人タリバン幹部司令官が、ウズベク人抵抗勢力司令官のカリ・タヒール・ユルダシェフが、無人偵察機による攻撃で、8月の最後の週に南ワジリスタンで死亡したことを認めた。

「彼が死んだことは本当だ。不運にも、8月に南ワジリスタン無人偵察機により攻撃された家に、彼が滞在していた」と、タリバン司令官が電話で述べた。

タヒール・ユルダシェフが滞在していた村への言及はなかった。ある抵抗勢力の情報源は、ウズベク人司令官は、南ワジリスタンのカニグラームで死亡したと述べている。

タリバン司令官によると、タヒールは、北ワジリスタンのミラリがたびたび無人偵察機の攻撃を受けるようになったために、南ワジリスタンに移ったという。南ワジリスタンのラッダとマキーンにしばらく滞在していたが、無人偵察機がこの地域にあるマフスード族タリバンの拠点を攻撃し始めたので、別の町に移動した。

「死を免れることができる人間はいない。彼はついに、一番心配していた無人偵察機による攻撃で死亡した」という。ワジリスタンではカリ・ファルークという名前で通っていたタヒールと彼の部下たちは、バイトゥッラー・マフスードとよい関係にあった。親政府系タリバン司令官のモーラビ・ナジールと彼が率いるアフマドザイ・ワジールの抵抗勢力が2007年に彼を追い出すと、バイトゥッラー・マフスードの一味がタヒールを歓迎して、南ワジリスタンのワナやアザム・ワルサックで彼を匿っていた。

タヒールと彼の仲間たちは後に北ワジリスタンのミラリに移り、そこに訓練所を設営した。タリバン政権崩壊後の2001年に、アメリカの空爆でウズベキスタン・イスラーム運動責任者のジュマ・ナマンガニが死亡したあと、タヒールが責任者の座を引き継いだ。

諜報組織関係者によると、パキスタンの部族地帯で残虐な首切り処刑を導入したのは、このウズベク人司令官だという。「それ以前、タリバンは首切りをしなかった」と、ジャンドーラのパキスタン政府関係者が述べた(後略)。

hoonTaliban confirm Uzbek commander's death in drone attack
PESHAWAR

■ ハキムッラー・マフスード生存。記者団と会見[091005 AP]

パキスタン人タリバンの新責任者が、抵抗勢力たちをまとめあげて以来初めて部族地帯で記者団と会見し、国境地帯で無人偵察機による攻撃を実施していることの報復として、アメリカとパキスタンを攻撃することを誓った。

ハキムッラー・マフスードが登場したことで、彼が後継者争いで殺害されたという憶測が完全に否定された。マフスードは、他のタリバン司令官とともに登場して団結していることを誇示し、インタビューは月曜日に発表するという条件で、日曜日に少数の記者団と会見した(後略)。

ohHakimullah Mehsud alive, meets reporters

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2009.