【2009年10月12日〜10月18日】


■パキスタンとタリバン、両者とも戦闘の成功を主張[091018 AP]

アフガニスタンとの国境沿いのアルカイダとタリバンに対する、パキスタン軍とタリバンが戦いが開始して2日目の日曜日、それぞれが相手に大きな犠牲を与えたと主張した。

軍によると、南ワジリスタンに対する作戦の初日に、抵抗勢力60人を殺害し、兵士6人が犠牲になったという。タリバンは、軍に「大きな犠牲を与えた」と述べ、兵士たちを基地に追い戻したと主張した。

軍が戦場の周囲を封鎖しているために、両方の主張の裏付けをとることはできない。

タリバン報道官のアザム・タリークが、「我々はこの戦いの戦い方を知っており、仲間の犠牲を最小限に留めながら、敵を敗北させる」と述べた。「これは我々に課された戦いで、我々は最後の人間、最後の血が流れるまで、我々の土地を守る。パキスタン軍の敗北で、この戦いは終わる」。

(中略)「抵抗勢力は、非常に強い抵抗を見せている」と、マキーンの住民のエシャン・マフスードが述べた。

軍は、地元の抵抗勢力1万人と中央アジアなどの外国人戦闘員1500人と戦っている。

軍によると、土曜日以来、抵抗勢力60人と兵士6人が犠牲になったと主張した。軍はラズマック近くの高地を確保したという。軍はここに数年間基地を持っていた。抵抗勢力が対空砲を構えていた位置6ヵ所を、破壊したという(後略)。

hoonPakistan, Taliban both claim success in fighting
RASOOL DAWAR and ZARAR KHAN、MIR ALI

■パキスタンのアルカイダの拠点で地上戦開始[091016 AP]

土曜日にパキスタン兵3万人以上が、アフガニスタンとの国境近くにあるアルカイダとタリバンの拠点に対して地上戦を開始した。

(中略)抵抗勢力に対して空爆を数ヵ月間実施していた軍は、ラッダとマキーンなどにある抵抗勢力の基地に向かっているという。作戦は2ヵ月間の予定である。

軍報道官のアサール・アッバスが土曜日に、大規模の地上戦を開始し、パキスタン人タリバンを「一掃」することが目的だと述べた

国連は、最近この地域から避難してきた15万人に対する援助を準備している。

ジェット機による爆撃で、少なくとも抵抗勢力11人が殺害され、治安部隊の車列が爆発して兵士1人が死亡、3人が負傷したと、地元諜報関係者が述べた。また銃撃戦で兵士4人が死亡し、12人が負傷したと、軍が発表した(後略)。

hoonGround offensive begins in Pakistan al-Qaida haven
ISHTIAQ MAHSUD and MUNIR AHMAD、DERA ISMAIL KHAN

■2重爆弾、パキスタンの警察署で11人死亡[091016 AP]

女性自爆犯を含んだ3人の自爆犯が金曜日、ペシャワルの警察署の外で2度の爆発を引き起こし、11人が死亡した。

(中略)金曜日の午後、ペシャワルのモスクに隣接する、厳重に警備された警察署が攻撃された。爆発物を搭載した車が警察署に接近し、その後ろに男女が乗ったバイクが追随したと、ペシャワル警察責任者のリアカット・アリ・ハーンが述べた。

女性がバイクから飛び降り、軍関係者が住む施設に走り寄り、いっぽう男がバイクを車に激突させて、巨大な火の玉になった。警察は女性に発砲し、女性は身につけていた爆発物を爆発させた。

この爆発で警察署と隣のモスクの一部が破壊された。「女性の自爆犯が殺害されなければ、さらなる被害があったはずだ」という(中略)。この爆発で警察官3人と女性2人、幼児2人を含む11人が死亡し、攻撃があった当時警察署の中にいた犯罪者1人を含む15人が負傷した(後略)。

garrDouble bombing kills 11 at Pakistan police station
RIAZ KHAN、PESHAWAR

■アルカイダのゲリラ責任者、戦略を練る[091015 Asia Times]

(前略)最近アメリカの無人偵察機によって北ワジリスタンで殺害されたと言われていたアルカイダの責任者であるムハンマド・イリアス・カシミーリが、『Asia Times』のインタビューに応じた。

カシミーリが当記者を、南ワジリスタンにある彼の隠れ家に招いた。カシミーリが2005年にアルカイダに参加して以来、メディアに登場するのはこれが初めてのことである。

(中略)イリアス・カシミーリは、これから始まる戦いでどのようなものになるのか、何が狙われるのか、パキスタンのようなムスリム国家が不安定になることで、欧米にどのような影響力が出るかを語った。

10月6日に当記者は抵抗勢力から電話を受け、ミーリ・アリに向かった。7時間ほどかけて到着すると、武装した男たちに迎えられた。「我々の司令官は生きている。司令官はこれまでメディアと話したことがない。しかし、みんなが無人偵察機により自分が殺害されたと信じているために、誰かに自分の生存を伝えることにした。それがあなただ」と、イリアスの有名な313連隊の重要人物として以前から知っていた男が語った。この連隊はさまざまなジハード組織の連合体で、カシミールで戦って来た。

(中略)アルカイダが3つに分けられるとしたら、ビンラディンは当然シンボルであり、ザワヒリがアルカイダのイデオロギーと大きな戦略的ビジョンを定期する。イリアスはこの戦略的ビジョンを、現実のものにするのだ(中略)。彼の基地や活動は常に極秘になっている。しかし今年仲間5人が逮捕されたことで、彼のことが話題になるようになった。彼らからの情報で、5月にCIAの無人偵察機で殺害されたと報道され、その後9月7日に再びパキスタンの諜報組織から死亡が発表された。そして9月14日には、CIAが「テロとの戦争」の大きな勝利として、彼の死亡を発表した。

「彼らの追跡は正しかった。敵をよく知っている。私が何をしようとしているか、知っている」とイリアスが語った。

1964年にカシミールのサムハーニ谷ビンブゥールで生まれたイリアスは、イスラマバードのアラマ・イクバル・オープン大学で学んだ。しかしジハード活動に加わり、卒業しなかった。

(中略)以前インド軍に逮捕されたが、脱獄した。その後2003年にムシャラフ暗殺未遂事件に関与したとして、ISIに逮捕されたが、容疑が晴れて釈放された。カシミールでの活動をやめることを拒否したために、再び2005年に逮捕された。その後、北ワジリスタンに向かった。

1994年に、インドのニューデリーでアル・ハディード作戦を実施して、仲間のジハード組織関係者を釈放させようとした。25人からなるこのグループには、ダニエル・バール誘拐殺人犯と言われるシェイク・オマル・サイードがいた。一団はアメリカ人、イスラエル人、イギリス人を拉致し、仲間の釈放を要求した。隠れ家が攻撃され、シェイク・オマルが負傷して逮捕された。イリアスは無傷で逃げた。

2000年2月にインド軍が、パキスタン領カシミールのロンジット村で、一般市民14人を殺害した。インド軍は拉致したパキスタン人の少女をインド側に連れて来て、そのうちの3人の首を切り取り、パキスタン兵に投げつけた。翌日、イリアスはインド軍に対してゲリラ攻撃を行ない、25人の313連隊の戦闘員と国境を越えた。インド軍関係者を拉致し、首を切り落とし、パキスタン側のコットリのバザールで、その頭を見せ物にした(後略)。


■陰に隠れたエジプト人が、アルカイダ幹部[091015 AP]

彼はアルカイダの重要人物だが、ジハード組織や諜報関係者以外には、ほとんど知られていない。しかし彼は、アフガニスタンでテロリストの作戦を指揮し、ニューヨークで攻撃を画策している可能性もある。

ムスタファ・アル・ヤジドはアメリカに対する憎悪を隠さず、「ムスリムに十字軍を率いる悪の帝国」とアメリカを呼んだことがある。

「国家とアメリカ人との間に、区別はなくなった」と、アル・ヤジドが2008年6月に、パキスタンの『Geo』テレビとのインタビューで語っている。「合州国はムスリムの破壊に精を出す非ムスリム国家だ」。

アル・ヤジドは、自家製バックパック爆弾でニューヨークの交通網を攻撃しようとしていたとして逮捕された、アフガン人の移民ナジブッラー・ザジとも関係がある可能性がある。

アメリカの諜報関係者によると、エジプト生まれのアル・ヤシドは、仲介者を経由してザジと接触したという。

55歳のアル・ヤジドは、ザワヒリが率いる学生過激主義組織に参加してから、すでに30年もたつ。1980年には、サダト暗殺事件に関与したとして、3年間エジプトで服役した。釈放後、またの名をシェイク・サイードとアブ・サイード・アルミスリというアル・ヤジドは、アフガニスタンを訪れた。その後ビンラディンと一緒にスーダンへ行き、再びアフガニスタンに戻る。そこでアルカイダの会計責任者となり、ペルシャ湾に極秘銀行口座を持った。

アメリカがアフガニスタンに侵攻してからは地下に潜ったが、2007年5月に、アルカイダのウェブサイト『アル・サハブ』に、45分に及ぶインタビューで再浮上した(中略)。

アル・ヤジドは、中央アジアとパキスタンの過激派組織との関係を強化させたといれる。

2008年8月に、パキスタン軍関係者が、バジョールの戦いでアル・ヤジドが殺害されたと主張した。しかし、明らかににバジョールの戦いの後に撮られたビデオに登場した。

アル・ヤジドは今年掲載されたアルカイダのビデオに登場し、バイトゥッラーの復讐をすることを約束した。「我々がバイトゥッラーを失ったとしても、彼のような人間は何千人もおり、アメリカ人とその仲間に復讐するだろう」。

ohAl-Qaeda's guerrilla chief lays out strategy
Syed Saleem Shahzad、ANGORADA
hoonLittle-known Egyptian is key al-Qaida figure
ROBERT H. REID、KABUL

■イタリア人、アフガニスタンに関してタリバンを買収[091015 Times]

昨日、タリバン司令官とアフガン政府幹部関係者2人が、イタリア人が自分たちの隊を攻撃しないことと引き換えに、保護費を支払ったことを認めた。

イタリア政府が賄賂を支払ったという『Times』の報道をローマは強く否定したが、アフガン人たちはこの件に関して、さらなる詳しい事実を提供した。タリバン司令官のムハンマド・イシュマイルによると、去年イタリア軍と取り引きを交わし、カブール東部のサロビに駐屯するイタリア軍は、地元抵抗勢力に攻撃されないことになったという。

保護金の支払いがあったことは、サロピのタリバン軍が2008年8月に、フランス兵10人を殺害したあとで明るみに出た。フランス軍はこの地域をイタリア軍から引き継いでいたが、イタリアが地元司令官に極秘に賄賂を支払い攻撃されないようにしていたことを知らなかったために、地元の危険度に対する判断を誤った。

イシュマイルによると、「どちら側もお互いを攻撃しない」という取り引きを交わしたという。「だから当時我々は、NATO軍を攻撃してはならないと、言われた」。イタリア軍が去ったことを抵抗勢力は知らなかったために、彼らが取り引きを破棄したと思ったという。アフガン政府関係者は、イタリア軍の取り引きについて知っていたと述べた。

アフガン政府幹部関係者が語ったところによると、1週間前にヘラートで、米軍特殊部隊がタリバンのリーダーを殺害した。この男が、イタリア政府から金を受け取った司令官の1人だったという。アフガン軍幹部関係者も同じ話をして、取り引きはサロビとヘラートで交わされたと述べた。

この報告により、フランスの野党が国会で説明を要求し、問題は「非常に深刻だ」と説明した。国防省は、襲撃に対して賄賂が支払われたという「噂」は聞いたことはあるが、報道には根拠がないと述べた。

ローマでは、国防省のイグナツィオ・ラ・ルッサが、このような疑惑は「事実無根」と述べた。「わずかの間しか大臣の任務についていないが、タリバン責任者と極秘に金の受け渡しがあったというニュースは、何も聞いていない」という(後略)。

smellItalians bribed the Taleban all over Afghanistan, say officials
Tom Coghlan

■米大使館、行方不明の武器を追跡[091015 News]

米大使館が、パキスタン政府の許可や認識もないまま、パキスタンに高性能武器を輸入していたことが判明した。

外務省と通産省は、アメリカや他の海外組織に、膨大な量の兵器を輸入する許可を与えていないと述べた。しかしイスラマバードの米大使館は、今年になって少なくとも近代兵器を2度輸送していたことが判明した。

外務省も通産省も、米大使間館がどこから、またどのような経路で武器を輸入したか、まったくつかんでいないという。

最初の例では、米大使館が30KMマシンガンと25バレル・グレネード・ランチャーを、ブルガリアのソフィアから輸入した。大使館は、これらの兵器が現在どこにあるか説明していない。大使館報道官は、これに関する情報はないと述べた。

次の例では、イスラマドードの米大使館の仕事を請け負っているダインコープが、現在は営業停止になっている、地元の警備会社のインターリスクのために、自動兵器を輸入した。大使館は兵器が入ってきたことは認めているものの、これらの兵器が正式に輸入されたのか、アフガニスタンから密輸されたのかは説明がない。

しかし何よりも不思議なことは、イスラマバードのデピューティ・コミッショナー(高等弁務官)オフィスは、米大使館からインター・リスクに、兵器が1つとして供給されたことを認めていない。インター・リスクに発行された許可書には、ライセンスは、バヌーの部族民長老からの送られたとされる兵器が登録されている。アメリカがインターリスクに渡ったことを認めている兵器の行方が、問題となっている。

ムシャラフ時代、彼がパキスタンに何をしでかしたのか、国家の安全を犠牲に、米外交官たちにどのような自由を与えていたのかが、問題になっている。

外務省、国防省、内務省、通産省の関係者は、パキスタン政府は、米大使館がパキスタンに持ってきた兵器の数について、何もつかんでいないという。

米外交官が武器を公然と持ち歩いたり、兵器や爆弾を持っていたオランダ外交官が現行犯で捕まったりしたために、外務省は外国の組織に、所持している兵器の詳細を申告するように命じ、安全のために兵器を所持する場合は許可を得るよう要求した。

いっぽう今日から、米政府関係者や米外交官たちは、イラマバード空港で通常のエアポート・チェックを受けることが義務づけられた。9.11以後、ムシャラフが彼らに与えていた特権がなくなった。

外務省報道官のアブドゥル・ザシットと通産省のスリマン・ガーニが、いかなる大使館にも、多数の兵器を輸入する許可を与えていないと述べた。個人が狩猟目的のための銃を輸入する許可を与えることはあるが、大使館に兵器を輸入することを許可していないという。

ガニは、過去2年間の記録を調べたが、大使館が多数の兵器を輸入する事例は、一度もなかったという。

しかし2009年3月26日付けの、米大使館のドイル・ベイブ中佐がサインした手紙には、ブルガリアのソフィアからパキスタンのイスラマバードに、30PKMマシンガンとバレル・グルネード・ランチャー25 GP-30 40mmについての記述がある。

この手紙によると、積み荷の最終目的地はイスラマバードである。外務省報道官はこの積み荷について何も知らないというが、2009年9月7日付けの手紙に、イスラマバード空港の関税部門副責任者宛に、積み荷が到着し、受取人は米大使館であることが報告されている。また外務省が関税控除証明書を発行したと言及されていた。

ムシャラフはアメリカ人たちに多数の特権を与えたために、政府のさまざまな部門や組織が、アメリカ人と直接取り引きをしているという。その結果、それぞれが何をしてるかがわからなくなっており、政府は米大使館の行動について、何も把握していない。

(中略)米大使館によるとインターリスクに関しては、インターリスクに与えられた兵器はバヌーのダルヨーバ行政区出身の、ワジール・サイン・ヘール枝族の長老から送られたものだという(中略)。これらの兵器は明らかにアメリカ製で、情報源によると、同じ兵器はアフガニスタンから米大使館に密輸され、マリーク・ハーン・ザダ・ワジール経由で、インターリスクに与えられた。

(中略)米大使館はインターリスクに兵器を与えたというが、もしマリーク・ワジールが贈った兵器でないのであれば、インターリスク宛という名目で入手した兵器が、本当はどこに送られたかが注目されている。

米報道官は、米大使館の兵器や爆発物が、パキスタンの治安部隊を標的としているテロリストの手に渡っている可能性を聞かれると驚きを表明し、あらゆる種類の米国製の兵器が手に入る、ペシャワルのバラを訪れてみるように、当記者に助言した。

smellUS embassy looking into disappearance of weapons: spokesman
Ansar Abbasi、ISLAMABAD

■「米無人偵察機」、パキスタンで4人殺害[091015 BBC]

北ワジリスタンでアメリカの無人偵察機よにるミサイル攻撃で、少なくとも4人が殺害された。

ダンデイ・ダルバ・ヘール地域が攻撃された。この地域では、ジャラウッディン・ハッカーニの組織が活動している(後略)。

hoon'US drone' kills four in Pakistan

■コハートの自爆攻撃で、10人死亡[091015 Dawn]

コハートの警察署の近くで車爆弾が爆発し、少なくとも10人が死亡、数人が負傷した。「自爆攻撃だった」と、地区警察責任者のディルワル・バンダーシュが述べた。

犯人がコハートの警察署の外壁に、車を激突させた。建物は、大きく損傷した。「犠牲者の中には、小学生もいる」という。20人が負傷した(後略)。

garrTen killed in Kohat suicide attack
PESHAWAR

■抵抗勢力、パキスタンの警察施設を攻撃[091015 AP]

イスラーム過激派が木曜日に、パキスタンの2番目に大きな町にある警察施設3ヵ所を衝撃した。

(中略)ラホールで発生した木曜日の襲撃で、核武装した国家が危機に直面していることを印象づけた。10日の間に、150人が死亡している。

ラホールの攻撃で、少なくとも19人が死亡した。大半が治安関係者で、武装した攻撃者9人も死亡した。

3つの襲撃事件を遂行したガンマンたちは、篭城作戦に備えてドライフルーツを所持していたと、州法務大臣のラナ・サナウッラーが述べた。

自爆する前に2人の男が、「我々はイスラームのために命を捧げる。ジハードは続く」と叫んだという。抵抗勢力のほとんどが、負傷したり追い詰められると、自爆ベストを起爆させた。

ラホールの襲撃現場の1つは、抵抗勢力と戦っているエリート警察隊の訓練所だった。訓練師の多数が、これまであまり公にされていないアメリカの法執行組織関係者から、訓練を受けていたという。

犯行はパキスタン人タリバンの仕業と見られているが、今のところ犯行声明は出されていない。

事件を捜査している2人の関係者によると、アフガニスタンとの国境近く出身のタリバンと、パンジャーブ州の過激派の仕業である可能性が高いという。「非常に統率されたタリバンの作戦で、地元組織の協力で実施された」と、ラホールの対テロ警察責任者のウメル・ヴィルクが語った。過激派のうち、2人はウズベク人のようだという。

抵抗勢力は今年になって、すでにラホールを4度攻撃している(中略)。

一般民の服装で自爆ベストを着用したガンマンが、朝の9時に連邦捜査局本部に突入して発砲しはじめたと、サナウッラーが述べた。犯人たちは男性2人と一般市民4人を殺害し、爆発物を爆発させる前に、警備員に殺害された。

その後4人のガンマンが、ラホール郊外にある警察訓練学校を襲撃し、警察に全員殺害される前に、関係者と新兵11人を殺害した。

3番目のチームは、飛行場の近くの警察奇襲部隊訓練所の裏側の壁をよじのぼった。犯人たちは建物の屋上に立ち、治安部隊に発砲して手榴弾を投げつけた。犯人4人と警察官と一般市民が死亡した。

ヴィルクによると、手榴弾27個と50ポンド分の爆発物、軽機関銃が押収された。ほとんどのガンマンたちが自爆ベストを着用し、追い詰められると自爆した。「生きるために来たのではない。死ぬために来たのだ」と、政府関係者のシャジャード・ブッタが述べた。「負傷すると、自爆した。非常によく訓練され、塀を飛び越えることも、正確に撃つこともできた」(後略)。

garrMilitants assault police compounds in Pakistan
CHRIS BRUMMITT、LAHORE

■陸軍本部攻撃の標的は幹部[091013 News]

救出作戦の際に負傷した奇襲部隊兵士3人が、月曜日に病院で死亡した。これで軍関係死亡者は14人になった。陸軍によると、攻撃者たちは拘束されている過激派100人の釈放を要求していた。

軍報道官によると、攻撃者の標的は、軍幹部関係者だったという。南ワジリスタンで攻撃が計画され、テロリストのうちの5人が、バイトゥッラーの組織の人間だった。

(中略)土曜日の銃撃戦で、准将と中佐を含む軍関係者6人と兵士4人、過激派5人が死亡した。日曜日に奇襲部隊兵士2人と捕虜3人が死亡し、兵士5人が重傷を負った。いっぽうテロリストのほうは、4人が殺害され、1人が逮捕された。負傷した5人のうち、3人が、月曜日の朝病院で死亡した。

アサール・アッバス軍報道官によると、犯人たちは陸軍幹部関係者を捕虜にして、要求を出そうとしていたという。「42人の捕虜を解放するための交渉で、重要なテロリストの名前を含む、100人以上のテロリストの釈放を要求していた」と述べた(中略)。他の要求もあったが、100人のテロリストの釈放が主な要求だったという。

攻撃の計画に関しては、TTP司令官のワリウル・レーマンと何者かの会話から、攻撃は南ワジリスタンで計画されたことがわかったという。ワルウル・レーマンが何者かに、陸軍本部の攻撃で「殉教」した者のために祈るように依頼していた。会話は、陸軍本部が攻撃された朝に傍受された。

逮捕されたアキール別名ドクター・ウスマは重傷を負い、現在話せる状態ではないという(中略)。アキールはラワルピンディの近くのカフータ出身で、1989年に陸軍警察隊に入隊し、2004年に退役したという。後にジャイシェ・ムハンマドのメンバーになった。スリランカのクリケットチーム襲撃にも、参加していた。

事件に関しては、軍の制服を着用したテロリスト10人がスズキに乗って、10月10日に軍本部を攻撃した。この攻撃で6人の兵士が死亡した。治安関係者がすぐに、42人が捕虜となった陸軍本部を包囲した。

その後捕虜30人が救出されたが、3人が死亡したという。次の段階でアキールが逮捕された(後略)。

hoon ‘Senior officers were main target of GHQ attack’
Shakeel Anjum & Muhammad Anis

■バジョールで過激派15人殺害[091013 News]

月曜日に治安部隊がバジョールのマモンドとサラルザイ地区各地で攻撃を行ない、抵抗勢力15人を殺害した。

この作戦で、一家6人を含む22人が負傷した。治安部隊が各地の抵抗勢力の拠点や避難壕、訓練所を排除した。抵抗勢力26人が投降した。

部族民の情報源によると、治安部隊が砲撃隊、戦車、ジェット戦闘機に援護されて、抵抗勢力の拠点を攻撃し、抵抗勢力15人を殺害16人を負傷させた。

hoon15 militants killed in fresh Bajaur offensive
KHAR

■パキスタン援助、アメリカ賛否両論[091012 New York Times]

先月パキスタンに対する援助計画が上院で承認されたが、計らずしもアメリカは、パキスタンの強力な軍と軟弱な文民政府との間の関係を悪化させてしまった。

アメリカは文民政府が軍を監視することを援助の条件に盛り込んだが、陸軍参謀長のキアニ将軍とザルダリ大統領との関係を悪化させることになった。

経済が悪化し、先週も過激派に攻撃されたパキスタンは、ワシントンの申し出を喉から手が出るほど欲しがるだろうと見られている。

しかし月曜日に外務大臣のシャー・メフムムード・クレイシィが軍に命じられ、パキスタンは管理されることに我慢ならないとアメリカの関係者に伝えるために、ワシントンに派遣された。

援助案は、ザルダリに協力してアメリカとパキスタンの関係を向上させたのではなく、大統領は弱体化され、両国家の協力に問題が生じてしまった。ザルダリを支持し、軍を標的にしたために、神経を逆なでされたという。

キアニ将軍は、自分はパキスタンの民主主義を支持し、軍は文民政府を乗っ取る意図はないことを明らかにしていると、パキスタン人政治家は述べる。しかし彼がザルダリ政権を嫌悪していることは、明らかだ。軍本部に対する攻撃の最中、土曜日に将軍はヘリコプターで大統領官邸に飛び、大統領、クレイシィ外相、ギラニ首相に会った。その後クレイシィは、パキスタンはアメリカの意図に躊躇していることを伝えに、ワシントンに向かった。

軍も、これまで築いて来た権力を手放すこと、そして経済の悪化を防ぐことができない、経験の少ない政府に特権を移譲することを、大きく躊躇している。

「軍は、他の何がどうあれ、軍はパキスタンの中で最も権力があり、優秀な組織であると述べており、もし政治家が昇進に関与することがあれば、軍はおしまいだと言っているのだ」と、ある国会議員が述べた。

今回の援助案を支持するアメリカ人とパキスタン人関係者は、この案を批判する者たちは文民政府の信用を落とし、弱体化させる危険性があるという。

援助案の条件は、ムシャラフ政権時代のものと、それほど大きく違うわけではなく、この時軍は反対を表明しなかった。さらに文民援助は、すでにアメリカが軍に毎年与えている10億に上乗せられる。

「この案を読んでいない者、または正確に説明したくない者によって作られた危機である。目的は政府を不安定にすることか、パキスタン軍の特権に挑戦することが目的だ」と、下院外国問題委員会のカリフォルニアの民主党員ハワード・バーマンが述べた。

こらにこの案は、ザルダリとキアニの間の力関係の戦い、そして未来の軍のリーダーシップの問題を引き起こした。キアニは、2010年11月で、在任期間が終わる。ザルダリは、自分の好みの将軍を選びたい。またキアニは在位を延長したがっている。これは大統領の席に就いたことがない将軍にとっては、初めてのことである(後略)。

hoonPakistan Aid Places U.S. in the Midst of a Divide
JANE PERLEZ、ISLAMABAD

■南ワジリスタンの空爆で抵抗勢力16人殺害[091012 Reuters]

パキスタンの航空機が南ワジリスタンのタリバン抵抗勢力を攻撃し、政府はアルカイダ系戦闘員に対する地上戦は避けられないと述べた。

日曜日に航空機が抵抗勢力を攻撃した。「ジェット機がマキーンとラッダの隠れ家を攻撃し、抵抗勢力16人が殺害された」と、治安関係者が述べた(後略)。

hoonAir strike kills 16 militants in South Waziristan

■マーケットで爆発、41人死亡[091012 AP]

月曜日に、パキスタン軍が車爆弾の標的となり、41人が死亡した。1週間内に、4度目の抵抗勢力による攻撃である。

(中略)自爆犯が、シャンガーラ地区で軍の車のそばで車を爆発させたと、州情報大臣のミアン・イフクハール・フセインが述べた。この攻撃で治安部隊兵士6人を含む41人が死亡、45人が負傷した。

garrPakistan says 41 killed in market bombing
RIAZ KHAN、PESHAWAR

■タリバン、パキスタン軍襲撃に対して犯行声明[091012 BBC]

タリバンが、週末に陸軍本部を攻撃して19人が死亡した事件に対して、犯行声明を出した。

報道官のアザム・タリークが、攻撃を実施したのは組織のパンジャーブ支部だと述べた(中略)。アザムによると、バイトゥッラー・マフスードがアメリカの無人偵察機で殺害されたことに対する報復だという。今後も攻撃を続けると、報道機関に電話してきた報道官が述べた。「我々の殉教者たちのために、報復する。軍本部か、もっと大きな対象を攻撃する」と『ロイター』に語ったという。

攻撃のあとパキスタン内相のレーマン・マリークが、軍は南ワジリスタンを「今にも」攻撃するだろうと述べた。

月曜日には、スワートで爆発があり、20人以上が死亡した。シャンガーラ地区で、治安部隊の車列が攻撃された。軍が最近抵抗勢力を排除したと宣言したばかりの地域である。

(中略)陸軍本部に対する攻撃では、アキールまたの名をドクター・ウスマンという名前の男が、逮捕された。地元のメディアによると、この男性はラワルピンディのカフタ近くの村の出身だという(後略)。

hoonTaliban claim Pakistan army raid

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2009.