【2009年11月2日〜11月8日】


■タリバンの町、「陥落」[091106 BBC]

パキスタン軍は南ワジリスタンのタリバンの拠点であるラッダを確保したと、軍が発表した。

軍によると、抵抗勢力28人と兵士5人が過去24時間内に死亡したという(中略)。

軍によると、抵抗勢力の拠点に3方向から侵入し、ラッダとともにマキーンを確保した。マキーンとサラローガの戦いで、両者の間に大きな犠牲者が出た。「隊はカニグラームとサームを確保した」と、地元行政関係者が述べた。「戦車と地上軍が、ラッダに向かっている」という。カニグラームは完全に確保され、周囲から地雷を取り除いている。

(中略)「隊は北部からも前進しており、マキーンの中心にあるマーケットに到着した」。「マキーン周囲の山脈に、避難壕を設置した」。「最も地雷が多いのは、ラズマックとマキーンの間で、部隊が現在この地域で活動している」。治安部隊が確保していなかったのは、ラズマックとマキーンだけだった。

(中略)しかし多数の抵抗勢力たちが逃走しており、近くの北ワジリスタンやクラーム、カイバルに避難している。

「マキーンに入っても抵抗されなかった」と、ある軍関係者が述べた(後略)。

hoonKey Pakistan Taliban town 'falls'

■アメリカ、パキスタン軍を信頼[0911105 Asia Times]

アブドゥッラー・アブドゥッラーがアフガニスタンの大統領選の決選投票を辞退したが、これはアメリカからの圧力のためだったことがわかった。

非パシュトゥーンのアブドゥッラーの辞退と引き換えに、パキスタン軍はワシントンとタリバンの間を仲介し、アメリカがアフガニスタンから撤退できるように両者を和解させることるに同意した。

パキスタン・アフガニスタン・アメリカ間の取り引きに関与したあるパキスタン人外交官によると、アブドゥッラーに関する取り引きは、ヒラリー・クリントン米国務省長官が先週パキスタンを訪問した際に交わされたという。パキスタンではアブドゥッラーは、親印と捉えられている。

クリントンはキアニ陸軍参謀長とシュジャ・パシャISI長官と会見した。この会見で、これまでアメリカがアブドゥッラーと交わしていたすべての取り引きを中止し、その代わりカルザイは2度目の大統領になることを支持することが合意された。

またワシントンの政治指導者たちは、アフガニスタンのタリバン抵抗運動に関しては、パキスタンとタリバンが話し合うことが最良の解決策と考え始めたという。

(中略)クリントンは、パキスタンがアフガニスタンの問題に関与することを支持し、アブドゥッラーが大統領になった場合、タリバンとの対話が難しくなると考えた。またクリントンはインドに、パキスタンとの国境から隊を撤退することを決断させた。これによりパキスタン軍は、部族地帯にいるアルカイダとの戦いに専念できる。パキスタン軍はクリントンに、この戦いをさらに拡大していくことを、約束した(後略)。

hoonUS puts its faith in Pakistan's military
Syed Saleem Shahzad、ISLAMABAD

■タリバン指導者、軍と戦うよう隊を説得[091105 AFP]

パキスタン人タリバン指導者が戦闘員たちに、南ワジリスタンで行なわれている軍事作戦に対して決起し、臆病者たちは地獄に落ちるだろうと警告した(中略)。「これは神が命じたことだ。敵との戦いを開始したら、司令官の許可なくして戦場を去ることはできない。戦闘から逃げる言い訳を考えてはならない」と、ハキムッラーが木曜日に無線を通じて演説した。逃走する者に関して、「そのような人間は地獄に落ちる」と警告した。

パキスタンの諜報関係者がこのスピーチの録音を公開した。「我々はジハードをしている。サタンのささやきに耳を傾けてはならない。イスラームのために身を捧げ、最後の審判の日に、誇りを持とう」。

軍によると、この作戦で抵抗勢力数百人が死亡、さらに数百人が負傷したという。昨日は28人が死亡した。ハキムッラーのスピーチから、タリバンたちが防衛態勢に入っていることがわかるが、彼によると12人の戦闘員さえ失っていないという(後略)。

hoonPakistan Taliban chief urges troops to fight army
DERA ISMAIL KHAN

■米攻撃、パキスタン人抵抗勢力5人殺害[091105 AFP]

木曜日に米ミサイルによる攻撃があり、抵抗勢力5人が殺害された。またパキスタン人タリバンの拠点で激しい戦闘があり、抵抗勢力28人を殺害したと、軍が主張した。

米無人偵察機が北ワジリスタンの民家を攻撃した。「ノラック村の地元部族民ムシャラフ・グルの家が標的となった」と、治安関係者が述べた。

別の関係者も攻撃があったことを認め、「タリバンたちがこの建物を使用していた。抵抗勢力5人が死亡し、4人が負傷した」という。「重要人物がいたかどうかは、明らかではない」。

住民や治安関係者によると、ムシャラフは28〜30歳の間で、18ヵ月前からタリバンと親しくしていたタクシー運転手だという。「ムシャラフはミサイル攻撃があったあと銃を撃ち、村人たちを追い払った。仲間と一緒に死亡した抵抗勢力の遺体を埋葬し、現場を監視している」という。

(中略)いっぽうパキスタン陸軍によると、南ワジリスタンのTTPとの最新の戦いで、抵抗勢力28人と兵士5人が死亡したという。

(中略)抵抗勢力はカイバル行政区で、女子校を爆破した。女子校が爆破されるのは、今週に入って2回目である(後略)。

hoonUS strike kills five militants in Pakistan: officials
Hasbanullah Khan、MIRANSHAH

■ラホールで自爆攻撃、警察官10人その他6人負傷[091103 Dawn]

月曜日に検問所で自爆犯が自爆し、警察官10人とその他6人が負傷した。

警察によると、月曜日に白いスズキがモーターウェイIIのバブ・サブ・インターチェンジに入ったところで、車内の捜索のために制止させられた。男が車から降りると自爆し、同乗していたもう1人の男が重傷を負った(後略)。

hoonSuicide bomber injures 10 police, 6 others in Lahore
Muhammad Faisal Ali、LAHORE

■パキスタン、無人偵察機の標的を選ぶ[091102 Dawn]

オバマ政権はこの3月に、無人偵察機によるミサイル攻撃の標的をパキスタンに密かに選ばせていたと、雑誌『New Yorkers』が報道した。

先週同誌が、FATAにいるアルカイダやタリバンを攻撃する、無人偵察機に関する記事を掲載した。土曜日に記者のジェイン・メイヤーが読者のオンライン・インタビューに答え、オバマ政権はパキスタン人に標的を選ばせ、無人偵察機の使用に関して憤慨しているイスラマバードをなだめようとしたという。

この政策の変更により、パキスタン人タリバン責任者のバイトゥッラー・マフスードが殺害された。

米諜報関係者をインタビューしたこのジャーナリストによると、8月5日にヴァージニアのラングレイにいるCIA関係者が、バイトゥッラー・マフスードの映像を中継で見たという。「南ワジリスタンのザンガーラ村にある義父の家の屋上で、くつろいでいるのが見えた。暑い夏の夜で、妻と叔父、医師が一緒だった。はっきりした映像で、彼が腎臓透析を受けているのがわかった」。

「CIAがリモートコントロールで、無人偵察機からヘルファイアー・ミサイル2発を撃ち込むまで、映像がはっきりしていた。政府関係者たちは、リアルタイムで爆発を見た。埃が収まると、マフスードの胴体しか残っていなかった。妻、義父、義母、腹心、ボディーガードの11人が死亡した」という(後略)。

hoonPakistan selects some drone targets: magazine
WASHINGTON

■アルカイダ、新しい人材の計画[091102 Asia Times]

(前略)アルカイダの幹部司令官イリアス・カシミーリが、ミサイル攻撃では死亡していないことを自ら証明するために再浮上すると、アメリカの工作員たちが、米国籍の人間を使ってインドとデンマークを攻撃するテロリストの計画を明らかにした。

この報告によると、デビッド・コールマン・ヘッドレイという男が、フィラデルフィア行きの飛行機に搭乗する前に、シカゴのオヘア国際空港で逮捕された。イリアスを含む上層部の人間たちに会うために、パキスタンに飛ぶ予定だった容疑者2人のうちの1人である。

ヘッドレイの相棒はタハウール・フセイン・ラナというパキスタン系カナダ人で、ムハンマドの風刺画を発行したデンマークの新聞社を攻撃するなどのテロ攻撃を計画していた。彼もシカゴの住民であるが、10月18日にFBIに逮捕された。

Fによると、ヘッドレイはイリアスやラシュカレ・トイバ(LeT)の何人かのリーダーたちと連絡をとっていた。ヘッドレイはこれまでもパキスタンを訪れてLeTの人間と会い、最終的な計画を練っていた(後略)

hoonAl-Qaeda has plans for its new recruit
Syed Saleem Shahzうad、ISLAMABAD

■パキスタンで新たな自爆攻撃[091102 BBC]

ラワルピンディで自爆攻撃があり、少なくとも30人が死亡した。

警察によると、バイクに乗った2人の男が、銀行の前で列を作っていた混雑した道路で自爆し、40人が負傷した。爆発は、陸軍本部の近くである(後略)。

garrFresh suicide blast hits Pakistan

■ウズベク戦闘員の拠点で市街戦[091102 Dawn]

ワジリスタンの作戦が3週間目を迎えた日曜日に、軍がタリバンの拠点とウズベク人戦闘員の隠れ家で市街戦を戦い、抵抗勢力9人を殺害した。

「カニグラームの捜索活動と掃討作戦が開始し、50%が確保された」と、軍が声明を発表した。隊は、TTPの「作戦センター」とウズベク人戦闘員の拠点で、市街戦を戦っているという。

外国人戦闘員数百人が、逃走中だという。カニグラームには、600〜800人の外国人戦闘員がいたが、ジェット戦闘機やヘリコプターの空爆や砲撃により、抵抗運動を阻止したという。外国人はウズベク人が主だが、チェチェン人やアラブ人もいたという。

外国人たちは戦略的に撤退したと思われるが、軍はゲリラ攻撃に備えているという。

軍とともに現場に案内された報道陣たちは、破壊された民家やマーケット、簡易爆弾による爆発の後を見せられた。

(中略)隊はサラローガとマキーンを、3方向から攻撃し、ウズベク人の拠点であるカラマから武器を押収した。マトック・ナライでは、兵士2人と抵抗勢力5人が死亡した。

マキーンは抵抗勢力の「中枢センター」だという説明を受け、去年タリバンに占拠されるまで、サラローガには準軍隊の戦略的な城塞があった。

治安関係者によると、軍のジェット機と戦闘ヘリコプターがマキン周辺の抵抗勢力の拠点を攻撃した(中略)。

アスマン・マンザの近くの治安部隊の検問所が小兵器やロケット弾で攻撃され、兵士1人が負傷、テロリスト4人が死亡した(後略)。

hoonStreet skirmishes rage in Uzbek militants’stronghold
ISLAMABAD/SHERAWANG

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