【2009年11月9日〜11月15日】


■CIA、パキスタンの諜報組織から支払い分の利益を得る[091115 Los Angels's Times]

CIAは9.11以後、パキスタンの諜報組織に数千万ドルを支払ったという。その額は外国の諜報組織の年間予算の3分の1を占めるという。

またISIは指名手配された抵抗勢力の逮捕や殺害のために、CIAの極秘計画を通じて、数千万ドルを入手した。これは国務省が公的に提供している賞金である。

ISIはいまだにタリバンを援助していると見られているために、これらの資金を支払っていることが、米政府内で議論されている。しかしISIの協力は不可欠と考えられているために、アメリカは資金の提供を続けている。ここ10年間、すべてのテロ計画はパキスタンの部族地帯で計画されている。部族地帯においては、ISIの情報ネットワークが、諜報情報の情報源である。

(中略)パキスタンへの支払いは、当時のブッシュ大統領が承認した極秘計画で認可され、オバマ政権になってもこれが続いている。CIAは、ISIとの関係に関してコメントすることを拒否した。

米政府関係者は、これまでもパキスタンと諜報情報を共有していることを認めてきたが、金の授与については明らかにしてこなかった。CIAの支払い金額は、これまで伏せられていたが、アメリカはパキスタンに過去8年間で150億ドル以上を提供している。

最近議会は、パキスタンが部族地帯の安定のために、さらに10億の資金援助を承認した。

ISIはCIAの極秘金を、イスラマバードのISI本部の新築など、さまざまな用途に使用している。古い建物は攻撃されやすかったために、CIAはこれを歓迎した。またISIの関係者が着服していないことも、明らかになった。

CIAはこの金が無駄に使われることを非常に恐れ、当時の長官だったロバート・グレニエルはISI長官を訪れ、使用するべき場所で使用するよう、直接約束させた。

(中略)巨大な金額がスパイ行為に使用され、アルカイダに打撃を与えたが、これはまた不信感を生み出した。

両国の関係は、さまざまな面に反映される。関係者によると、CIAは定期的にISI工作員を北カロライナの極秘訓練所に連れて行った。しかし米諜報アナリストたちは、ISIの一部の人間はアメリカの利益を妨害している可能性もあると強調する。2007年に国家諜報委員会に配布された報告は、ISIとアフガンタリバンの関係を疑問視している(中略)。

パキスタンに対する軍事・文民援助の規模を考えると、CIAが提供する資金は賭けだという。「彼らは我々に対して600〜700人を逮捕、または殺害してくれた」と、ある元CIA関係者が述べた。「これらの連中の排除には、ちょうど良い時期だった。アメリカの税金を無駄に使わなかったことになる」。

米諜報関係者は、パキスタンは「対テロ活動に対して大きな貢献をした」と述べる。「国民がほとんど毎日のように死んでいる。彼らの関心は我々のものとは比べようもないが、パキスタン政府が我々に敵意を持っていたら、地獄だった」と、ある関係者が述べる。

CIAは外国の他の諜報組織にも数百万ドルを提供している。しかしISIに対する支払いの大きさを考えると、パキスタンの役割の大きさがわかる。

ISIは細分化された諜報組織で、意見の対立も多い。CIAに近い部門は、アフガニスタンやカシミールの抵抗運動を指揮してきた極秘部門とは、隔絶している。

「ISIには2つあるといえる」と、元CIA工作員が気べた。「対テロ部門では、我々と協力している。しかし『長髭』部門がある。こちらがタリバンを作りだし、ハッカーニのような組織に協力している」。

CIAは、1980年代にもISIに資金を提供して、この資金がアフガンムジヒディンに流れ、兵器が供給された。1990年代になると、資金援助は次第に減った。

ISIに資金援助するだけでなく、CIAはテロ容疑者逮捕に懸賞金を支払う新たな計画を進めた。最初の1000万ドルは、アルカイダ幹部アブ・ズバヤダの逮捕で支払われた。ISIは、ハリッド・シェイク・ムハンマド逮捕で、さらに2500万ドル報酬を得た。

しかしCIAの指名手配者リストは、これらの有名人以外にも多数の名前が記載されている。「聞いたこともない多数の人間がいたが、100万かそれ以上の懸賞金が懸けられていた」と、イスラマバードのCIA元関係者が語る(後略)。

smellCIA says it gets its money's worth from Pakistani spy agency
Greg Mille、Washington

■米、テロとの戦争への取り組みをパキスタンに強要[091115 New York Times]

オバマ政権はこれまで以上にパキスタンに圧力をかけてタリバンやアルカイダと戦わせようとしており、さもなければオバマ政権がアフガニスタンに予定している新たな戦略や増兵が実現しないと警告した。

オバマの政策の中心はアフガニスタンであるが、パキスタンが再び注目されている。大統領がアジアを訪問する間、ジェームズ・ジョーンズ国家安全アドバイザーが極秘にイスラマバードに飛んだ。

彼のメッセージは、新たなアメリカの政策は、都市部や治安部隊に対する攻撃を激化している抵抗勢力との戦いを拡大していかなければ、政策は成功しないというものだった(中略)。

ジョーンズ将軍は、パキスタンの南ワジリスタンに対する戦いを賞賛しながらも、北ワジリスタンに逃走した過激派たちとも戦わねばならないと述べた。またオバマ大統領からザルダリ大統領への手紙を手渡し、ザルダリに、パキスタンとアフガニスタンに対する脅威である過激派に対する作戦を強化しなければならないと、促したという。

いっぽうパキスタン側は、オバマの新たな政策に対して、2つの点を憂慮していると伝えた。まず国境のアフガン側に派遣する兵士の数が多すぎること、そしてアメリカが、アフガニスタンに対する政策を時期尚早に終わらせようとしていることである。

最初の件に関しては、パキスタンは、オバマが3万兵をさらに派遣すれば、タリバンがパキスタン側に入って来て、南ワジリスタンの作戦が混乱することを恐れる。

(中略)NATOは国境に派遣する兵の数を増やしているが、僻地の前哨基地を閉鎖した。米軍関係者によると、この件に関しては、パキスタン軍は事前に通告を受けていなかったという。

パキスタンはこれらの前哨基地の閉鎖を非常に憂慮したために、アフガニスタンのNATO軍最高師機関がイスラマバードを訪問し、パキスタン関係者にアメリカの考えを明らかにした。

「我々は、あそこに永遠といないということをほのめかしたくなかったが、何らかの態度を示さなければ、いつまでたっても何も変わらない。挑戦だった」と、政権幹部が語った。

パキスタンは、アメリカが義務を果たしていないと心配しているが、アフガニスタンに米兵数万人を増兵することで、タリバンがパキスタンに入ってくることも心配している。

「何をしようと、増兵しようが減兵しようが、彼らは流出する」と、米諜報関係者が述べた。しかしこの諜報関係者は、長期的な治安の展望や、米軍がアフガニスタンにいつまで留まるかは、まだ明らかではないと語った。「もし私がパキスタンにいたなら、私も言葉をにごすだろう。もっと良い計画があるということを、印象づける必要がある」。

hoonU.S. Asks More From Pakistan in Terror War
ERIC SCHMITT and DAVID E. SANGER、WASHINGTON

■ペシャワルの爆発で4人死亡[091115 BBC]

ペシャワルの警察署が車爆弾で攻撃され、4人が死亡、20人が負傷した。ペシャワル南部のダバ・ベールにあった警察署の建物と近くの小さなモスクも被害を受けた。

(中略)警察署の検問所に近づいた車に向かって警察が発砲したにもかかわらず、攻撃された。爆発により、警察署の外に大きなクレーターができた。

これとは別に、タリバンがバジョールの部族民長老を射殺した。マリーク・シェール・ザマンは、数ヵ月前にタリバンと戦うための軍隊を組織していた。

hoonFour dead in Peshawar explosion

■イギリス、「タリバン受け入れを支持」[091112 BBC]

『BBC』が見た英政府関係者のメモによると、2年以内にアフガン政府と一部のタリバン指導者の間で、和解が計画されているという。

和解の提案は今に始まったことではないが、今回のものはクエッタ・シューラを含むという点が、これまでと異なる。このメモの提案には、「和解したタリブ」を国連の制裁リストから外すことが含まれている。外務省は、漏洩されたと思われる書類に関してはコメントしないという。

和解は、タリバンの歩兵や地元司令官も対象にするという。

各国の政府が、カルザイが2度目の大統領の任期に就くに先立ち、さまざまな政策を提案している。

このメモは、ドイツの雑誌『ステルン』やカブールの新聞『ハシュテ・ソーブ』が最初に報道した。

メモの2つの部分が『BBC』に渡された。ひとつは地域間の相互関係についてで、もうひとつは平和とタリバンの受け入れについてである。作成者や宛名、日付はないが、数週間前にアフガン政府に提出されたようである。

アフガン治安部隊が対処できるようなレベルまで抵抗運動を軽減させるためには、タリバンを弱体化させ、分裂させる必要がある」と「提案3」と題された項目が始まる。「軍事的に圧力をかけるとともに、戦いからの名誉ある出口が存在するという選択肢を明らかにすることで、これが達成される」。「人参と鞭を用いることで、初めて個々の司令官とその部下たちの方針が変えられる」。

その後このメモは、アフガン主導の国際社会が支持するプロセスを3つ提案する。まずは「戦術」として、歩兵とその司令官たちを政府内に取り込む。次に「作戦」として、タリバンの「陰の支配者」、幹部司令官とその軍を取り込む。そして最後には「戦略」である。これは「クエッタ・シューラ」のほとんどと合意を交わす「和解」と説明されている。

これは、パキスタンのクエッタを拠点とする議会について言及するものである。アフガニスタンのNATO軍司令を指揮する米軍のクリスタル将軍は、クエッタ・シューラを、アフガニスタンで活動する抵抗勢力の中でも、最も脅威とする。

このメモは、「活動計画の優先順位」についても語る。3ヵ月以内にタリバン支持者たちのために、例えば穏健派イスラーム主義政党など、彼らの声を代弁する政党の設立を要求する。また「和解したタリブ」には、国連が与えた制裁を解除することを要求する(後略)。

hoonUK 'backs Taliban reintegration'Gordon Corera

■パキスタンのスパイ機関、攻撃される[091112 BBC]

ペシャワルの諜報機関が車を用いた自爆攻撃を受け、少なくとも12人が死亡、40人が負傷した。さらに北ワジリスタンのバタ・ヘール地域の警察署にも車を用いた自爆攻撃かあり、5人が死亡した。

ペシャワルの爆発で、ISIの3階建ての建物が破壊された(中略)。「午前6時45分Iに、爆弾犯がISIの建物の隣りにある検問所で制止するように命じられた」と、軍関係者が述べた。「車で突破しようとしたために、中の警備員が発砲した。彼が爆発物を爆発させた」という。

軍関係者によると、この攻撃で60人以上が負傷した。犠牲者の中には、軍関係者7人と一般市民3人が含まれている。爆発は非常に強力で、1キロ四方まで聞こえた。地震だと勘違いする人もいたという。ISIの建物は大破し、一部が崩壊した。

(中略)検問所は軍の営舎の入り口にあり、犯人はISIを狙ったのか軍施設を狙ったのか、あるいは営舎内の政府関係者を狙ったのかは明らかではない。ここには北西辺境州大臣や知事、この地域のパキスタン陸軍幹部の事務所がある。

(中略)バヌーの近くのバカ・ヘールの爆発は、その30分後に起き、警察によると3人が死亡し15人が少なくとも負傷した。「犯人が車を警察署に激突させた」と、バヌー警察の関係者が述べた。「5人が死亡し、16人が負傷したと、警察関係者が述べた(後略)。

garrBombers hit Pakistan spy agency

■パキスタン兵士、殺害される[091112 BBC]

パキスタンの北西部2ヵ所で抵抗勢力に攻撃され、パキスタン軍兵士が少なくとも10人死亡した。

モーマンド地域で起きたこの攻撃に対して、タリバンが犯行声明を出した。2人がさらに負傷し、まだ10人の行方がわからない。

パキスタン軍は、南ワジリスタンにおける作戦を続行している。軍によると、この地域の80%を制圧したという。

軍報道官のファヒル・ウル・レーマン中佐によると、モーマンドで通常のパトロールをしていたところ、地雷の上を通過し、兵士8人が死亡した。この他に2人が負傷した。サフィ町郊外で、攻撃された。

これに先立ち、モーマンドにあるタリバンの拠点を軍のヘリコプターが攻撃し、抵抗勢力10人を殺害したという。この声明の裏付けは取れていない。

抵抗勢力が治安部隊の検問所を攻撃したために、作戦が実施されたという。この攻撃で兵士2人が死亡し、この他に10人が行方不明になっている。モーマンドは、これまでも抵抗勢力と治安部隊との間で単発的な衝突が発生している。

これまで南ワジリスタンにおける軍の犠牲者数が比較的少ないために、モーマンドで犠牲者が出たことは、軍にとっては大きなダメージとなる。

いっぽうチャールサッダでは、火曜日の自爆攻撃のあと、3日にわたってデモが起きている。関係者によると、32人が死亡し70人が負傷したこの事件は、地域警察責任者を狙ったものであった可能性が大きいという(後略)。

hoonPakistan troops killed in attacks

■アフガニスタンでは、タリバンがアルカイダより優勢[091111 Washington Post]

アフガニスタンで暴力沙汰が急上昇しているが、抵抗勢力組織の権力バランスに変化が見られる。アルカイダは弱体化してタリバンに保護を求め、タリバンに人材を求めたり攻撃を実施させたりしていると、米軍や諜報組織関係者が述べた。

タリバンの力の急上昇とアルカイダの衰弱により、オバマ政権は、アフガニスタンにおける戦いで敵を誰にするかを決めなければならない。

アフガニスタンの戦争はアルカイダのテロリズムに対抗するものだったが、いまでは組織の人間は100人以下になったという。

関係者によると、アルカイダのメンバー300人ほどがパキスタンの部族地帯に隠れ、ここを拠点とする。これに対して数万人のタリバンが、国境の両側にいる。

これまでの権力ダイナミズムが変化したことが、良い兆候なのか悪いものになったかは、関係者の間では意見が違う。アルカイダはジャラウッディン・ハッカーニのようなタリバン組織と密接な関係を保持するようになり、オマール師など、パキスタンを拠点とする他のタリバンとの関係が疎遠になった。この関係の変化のために、今後アメリカが誰を標的とするか、再考を迫られる。

タリバンが勝利すれば、アルカイダは、2001年以前に彼らが拠点としていた地域に戻り再び強力になる恐れがあるとして、オバマ大統領はアメリカがアフガニスタンに留まる必要性を主張している。しかしオマール師の組織は、最近はアルカイダと距離を置いているようにみえる。

この変化は、アルカイダがいなくてもタリバンは活動できると、オマール師が自信を持ち始めたからである。「タリバンは能力、人材、勢いを持った」と、タリバンとアルカイダの活動を監視している国連コーディネータのリチャード・バレットが語った。

タリバンとアルカイダはこれまで長い間共生していた。パシュトゥーン族のタリバンは、金、武器、訓練と引き換えに、アラブ人主導のアルカイダを匿った(中略)。しかしアメリカのアフガニスタン侵攻で、オマールとビンラディンはパキスタンに逃走した。

オマールの使命は、アフガニスタンから米軍とNATO軍を追い払い、再び国を占拠することだ(中略)。今年オマールの軍事委員会が追随者に規則書を発行し、一般民を保護し、民間人の犠牲者を出さないように呼びかけた。アメリカの対抵抗勢力原則のようなものである。カルザイ政府の汚職も、非難している。他のムスリム国家からの支持も呼びかけている。しかしアルカイダが掲げる聖戦、ムスリムの犠牲者が多数発生しようとおかまいなしに攻撃するその戦術により、オマールの目標達成を複雑にしている。

2月に雑誌『アル・サムード』のインタビューで、タリバンの政治委員会席陳謝のアガ・ジャン・ムスタシムがサウジ政府を賞賛し、ムスリムの結束を呼びかけ、アフガニスタンでタリバンは「すべてのイスラーム学派や組織の差異に敬意を払い、差別しない」と述べた。

このような見解は、サウジを腐敗したムスリム政府と見なしたりシーア派を標的にする、アルカイダのスンナ派の過激主義と相容れない。アナリストたちは、オマール師は、サウジやアラブ首長国連邦、パキスタンに、タリバンが再び権力を持った場合正統な政府として認めてもらいたがっていると見る。「アフガニスタンイスラーム首長国連邦は、責任ある力となり、他国を危険に陥れるようなことはしない」と、オマールは9月に声明を発表した。

春から発表されているタリバン首脳陣の声明は「改革」だと、タリバン政府時代の外務大臣だったワヒッド・ムジャダが述べる。「アルカイダの道は、タリバンの道とは違ってしまった。両者の間に、ますます開きが出てきた」。

オマールの組織に関してはそうかもしれないが、他のタリバン組織の中には、アルカイダとの関係がますます強くなっているものもある。

北ワジリスタンのミランシャーでは、ハッカーニのタリバン一派がアルカイダとともに活動している。ハッカーニは1980年代に、アラブ人たちと密接な関係をもった。2001年にアメリカがアフガニスタンに侵攻すると、ビンラディンはハッカーニとともに、コーストとミランシャの間にある隠れ家に隠れたと、アフマッド・ラシッドが述べる。

ハッカーニはパキスタン政府との関係を持ち、アフガニスタン東部で戦っている。しかしこの組織はカブールの暴力沙汰を引き起こしている。先月国連が攻撃されて8人が死亡した事件は、ハッカーニがアルカイダ工作員と協力して攻撃を計画したといわれる。

戦場では、アルカイダのメンバーとタリバンのさまざまな指揮系統がいまだに連絡を取り合い、攻撃を計画している。共通の敵を持ち、爆発物や自爆攻撃組織を共有している。アルカイダに参加するためにパキスタンの部族地帯に入った外国人戦闘員は、タリバンとともに活動している。

「アルカイダはタリバンの先生だ。彼らはまだパートナーだ」と、アフガン内務省対テロ局のアゲドゥル・マナン・ファラヒが語る。「明らかだ。イデオロギーを共有している」。

弱体化しているにもかかわらず、アルカイダは国際的な勢力であることは変わりない。また、パキスタン人タリバン組織との協力が強化されていることも、確かだ。世界のテロリストブランドとしてのアルカイダは、「まだ象徴としての価値、規範としての価値を持つ」と、ある米軍幹部が述べる。

しかしオマールのタリバンは、最近の歴史を繰り返したくない。アルカイダに忠実であったために、アフガニスタンのライバル組織を敗北させ、アフガニスタン全体を掌握する機会を逸した。

「タリバン幹部と話せば、アルカイダのために、自分たちが2001年以前に獲得した勝利の機会を逸したと言うだろう。アルカイダと関係を持てば持つほど、民衆は彼らが戻って来ても歓迎しない」。

hoonIn Afghanistan, Taliban surpasses al-Qaeda

■パキスタンの町で強力な爆発[091111 BBC]

パキスタンのチャールサッダで、車爆弾により24人が死亡、100人以上が負傷した。数日の間に、たてつづけに3回このような攻撃が発生している。

警察によると、混雑したマーケットの外で、40キロの爆弾が爆発した。

(中略)月曜日には、ペシャワルの警察検問所のそばで自爆攻撃があり、3人が死亡した。その前日にも自爆攻撃があり、少なくとも12人が死亡している(後略)。

hoonDeadly blast hits Pakistani town

■過激派、新たな前線を開く[091110 Dawn]

日曜日にペシャワル郊外のアデザイ村で自爆攻撃があり、アデザイ知事のアゲドゥル・マリークを含む数人が死亡した。タリバンが犯行声明を発表した。攻撃は、アデザイで毎週開かれる家畜マーケットで起きた。

攻撃は、ダラ・アダムヘール周辺のTTPと、カイバル行政区にいる仲間が計画し、ペシャワルにいる抵抗勢力を一掃しようとしている、地元抵抗運動を妨害しようとするものだ。

サパ・モーマンドとサパ・コヒ・ダマーン地域の人々が、地元警察や行政に協力して、地元のラシュカルを組織した。このラシュカルはカイバル行政区の過激派組織(ラシュカレ・イスラーム)とダラ・アダムヘール(TTP)をこの2年間、排除してきた。この地域が宗教過激派の手に落ちていたら、ペシャワルはとっくに彼らの支配下に入っていたはずだ。アブドゥル・マリークは、地元ラシュカル指導者の5人のうちの1人だった(中略)。

南ワジリスタンの作戦を考えれば、抵抗勢力たちがペシャワル郊外に新たな前線を開き、政府にゆさぶりをかけることは容易に考えられる。

軍が南ワジリスタンで作戦を実施しているために、TTPや他の抵抗運動組織は北ワジリスタンとオラクザイに移った。ダラ・アダムヘールのTTPは、大きな影響力を振るっている(後略)。

hoonMilitants open a new front
Khadim Hussain

■TTP、カイバル行政区責任者を指名[091110 News]

TTPのダラ・アダム・ヘール司令官タリーク・アフリディが、カイバル行政区とマタニ地域の責任者に任命された。タリバンの情報源によると、最近オラクザイ行政区で開催されたTTPの会議で指名されたという

ダラ・アダム・ヘールのTTP報道官のムハンマドが、カイバル行政区とマタニ地域の報道官になるという。ムハンマドは、タリーク・アフリディと親しい関係にある。

さらにダラ・アダム・ヘール出身のオマルという名前のタリバンが、ダラ・アダム・ヘールのジャワキ地域とコハートの報道官になる。

(中略)カイバル行政区責任者の席は、以前の責任者だったヤハヤ・ヒジュラートがペシャワルで逮捕され、その後警察と衝突して死亡したと報告されてから空白になっていた。

hoonTTP names new head for Khyber Agency
PESHAWAR

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2009.