【2009年11月16日〜11月22日】


■ペシャワル裁判所で自爆。20人死亡[091120 News]

木曜日にカイバル・ロードの裁判所のメインゲートの前で男が自爆し、警察官3人を含む20人が死亡、50人が負傷した。

(中略)警察官が、車から降りて来た10代の不審な男性を制止したところ、体に巻き付けた爆発物を爆発させたという(後略)。

hoon20 die as bomber hits Peshawar Judicial Complex
Javed Aziz Khan、PESHAWAR

■パキスタンの居住区にタリバン責任者[091120 Washington Times]

オマール師は、パキスタンの諜報組織の協力によってカラチに隠れていると、米諜報関係者が語った。

(中略)米諜報関係者2人と元CIA関係者が語ったところによると、オマール師はラマダンが明けた先月、カラチに向かったという。カラチで、新たな責任者会議を開いた。関係者によると、パキスタンのISIが、アメリカの無人偵察機で狙われやすいクエッタから、タリバンの責任者たちを安全な場所に逃がしたという。

(中略)CIAのベテランでアルカイダやタリバンのアナリストのブルース・リデルが、オマール師が最近カラチで目撃されたことを認めた。「ある情報源によると、ISIが戦場から彼を異動させ、無人偵察機に攻撃されない安全な場所に匿うことを決めた」という。「カラチには、オマール師が隠れることができる、巨大なマドラッサがある」。

対テロ関係者によると、タリバンがクエッタからカラチに移動した気配があるが、アフガンタリバン責任者全員が一斉に他の町に引っ越したと考えることはできないという。

別の諜報幹部関係者も、オマール師の動きを、通信の傍受や情報源を通じて確認している。

ビンラディンやザワヒリはカラチで目撃されていないが、中堅工作員たちとカラチに移ったという。「アルカイダやタリバンがカラチに移動しているのは、アメリカの無人偵察機の攻撃から免れるためだ」と関係者が語る。「人口が密集している」(後略)。

hoonTaliban chief hides among Pakistan populace
Eli Lake, Sara A. Carter and Barbara Slavin

■イスラマバード自爆攻撃首謀者、逮捕[091120 News]

世界食物計画の事務所に対する自爆攻撃の首謀者が、逮捕された。

警察によると、ジャムシェッド、別名タヒールは、オラクザイ行政区のムッラー・ラヒームのグループとガジ軍に属していたという。ジャムシェッドが所持していた自爆ジャケットが、公開された。

ジャムシェッドは、ムハンマド別名イリアスとハルーンを自爆犯にして、世界食糧プログラムの事務所を攻撃させた。

hoonIslamabad suicide attacks master mind arrested
ISLAMABAD

■米無人偵察の攻撃で抵抗勢力8人死亡[091120 AP]

金曜日にパキスタンの北西部に対するアメリカのミサイル攻撃があり、抵抗勢力8人が死亡した。今週になって2度目の攻撃である。

これとは別に木曜日の夜、軍が制圧したと主張していた地域で、兵士5人が殺害された。

米無人偵察機が、北ワジリスタンのミール・アリに近い村にある、タリバン戦闘員が使用していた建物を攻撃した。建物が破壊され、瓦礫の山から8人の遺体が掘り起こされたという。この他に2人が負傷した。

地元の部族民によると、タリバン抵抗勢力が犠牲者を埋葬し、負傷者を病院に運んだという。

木曜日の真夜中に、北ワジリスタンのシャナ・フワラ村でも無人偵察機によるミサイル攻撃があり、抵抗勢力3人が殺害された。

軍は南ワジリスタンで軍事作戦を行ない、主要な町を制圧した。抵抗勢力は北部に逃走したと思われる。

いっぼう、今年の3月に軍事作戦が実施されて勝利宣言が出されたバジョールで再び銃撃戦があり、抵抗勢力6人と兵士5人が死亡した(中略)。チナール村の近くにある検問所が襲撃され、戦闘になった。水曜日にも抵抗勢力3人と兵士1人が死亡している。

ペシャワルでは金曜日の早朝、遠隔操作爆弾により警察の車が爆破され、警察官2人が死亡、4人が負傷した(後略)。

hoonPakistan: 8 militants killed in reported US strike
RASOOL DAWAR、MIR ALI

■米ミサイル、パキスタンで抵抗勢力攻撃[091119 AFP]

木曜日にパキスタンの部族地帯がアメリカのミサイルで攻撃され、少なくとも抵抗勢力4人が死亡、5人が負傷した。

北ワジリスタンのシャナコーラ村が攻撃された。「抵抗勢力の建物を狙ったアメリカの無人偵察機による攻撃だった。外国人がいたかどうかはわからない」と、関係者が語った(後略)。

hoonUS missile hits militants in Pakistan: officials
MIRANSHAH

■抵抗勢力、戦術変更[091118 Asia Times]

南ワジリスタンの抵抗勢力に対する作戦を開始して1ヵ月、パキスタン軍は陰を追っていることに気づいた。敵は周囲の広大な地域に溶け込んだにすぎない。

しかしこれまでの作戦のように、今回は和平協定を締結する可能性はない。TTPが率いる抵抗勢力は、アフガニスタンにいる米軍と同じように敵視している治安部隊と、長期戦を戦う予定だ。

これまで抵抗勢力は軍を、アメリカの圧力のために「味方と戦っている」と見ていた。しかし、今は違う。抵抗勢力は活動を活発にしてくるはずだ。

(中略)軍が南ワジリスタンのTTPの拠点に到着すると、すでにもぬけの殻だった。「抵抗勢力は、1990年代にパキスタン治安部隊がインド軍と戦うために訓練されたものと同じ戦略を使っている」と、パキスタン軍幹部が語る。「正規軍が動き始めたら、彼らと対戦しないというパターンだ。抵抗勢力は彼らをかわし、軍の力が及ばない場所に新たな前線を開いた」。

パキスタンでも同じような状況が続いた。国内各地で一連の自爆攻撃が起きた(中略)。

南ワジリスタンの作戦は、マラカンドやバジョール、モーマンドなどでの作戦が一応成功したあとに開始された。これらの作戦のあと、抵抗勢力は元ジャイシェ・ムハンマド司令官で、ムシャラフ大統領暗殺未遂との関連で逮捕されたこともあるイブニ・アミン司令官のもとで戦っていた。彼らは徐々にチトラールに侵入して、拡散した。そこからヌーリスタンに渡り、カリ・ジアウル・レーマンの指揮下に入った。レーマンはヌーリスタンを掌握していった。

アメリカを拠点とするウェブサイトの『ロング・ウォー・ジャーナル』に、タリバンがヌーリスタンで自由に活動していることが報告されている。タリバンがドスト・ムハンマドを知事に任命したことを示す、アルジャジーラの映像が紹介されている。この映像によると、タリバンは米軍基地から奪った米軍の武器を持つ。

このような出来事が起きている最中、パキスタンがではエリート奇襲隊とマングラ・ストライク・コープスがタリバンを追っていた。しかし、TTP指導者たちはすでに北ワジリスタンに移動していた。わずかの戦闘員だけが残されていたが、彼らもすぐに撤退していった。

彼らはバジョールとモーマンドで再結成し、以前失った拠点を奪回した。またオラクザイとダラ・アダム・ヘールに集結し、そこからペシャワルとその先に、自爆攻撃者たちを送り込んでいる。商売は滞り、私立の学校は休校になった。

アメリカの圧力の下、北ワジリスタンでも作戦が準備されている。アルカイダがここを拠点とし、ハッカーニとハーフィズ・グル・バハドゥールが活動する地域だ。

いっぽう抵抗勢力は、これまで偵察を続けていた治安部隊を標的にする。今の抵抗勢力は、独立を掲げる者たちではない。南アジアに進出している米軍の一部と見なしているパキスタン軍に、復讐したいだけだ。

抵抗勢力は「同じ土壌の仲間」を信じていない。これまでは「テロとの戦い」にいやいや参加させられていた仲間と見なしていた。しかし、もはやパキスタン政府の嘘には耳を傾けない。

たとえば、2008年以来、米無人偵察機が部族地帯からタリバンやアルカイダ幹部を排除してきた。パキスタンはこれまでこれを非難してきたが、去年になって、これがパキスタンとアメリカの合同作戦であったことが判明した。パキスタンのISIがアメリカに情報を提供し、パキスタンに存在する基地から遠隔操作で無人偵察機をコントロールして、攻撃していたのだ。

パキスタン軍は、ケリー・ルガール法案に対して、大々的な反米キャンペーンを実施した。この法案に付随する条件はパキスタンにとって大きな打撃となる(中略)。しかしその後ヒラリー・クリントン国務長官がパキスタンを訪れ、アメリカにとって、民主的に選出された政府ではなく、軍が大事であるということを確認したために、キャンペーンが突然消えた。

抵抗勢力は、ISIとアメリカの協力を気にしている。ISIは対テロ部門CTを創設し、この部門はFBIやCIAと行動し、パキスタンのタリバンとアルカイダと対戦している。CTはISI幹部とは、完全に分断されている。ISIに拘束された者たちとのインタビューから、取締官がヘッドフォンをつけ、質問するべき事項をFBIやCIAから指示されていることを示していたという。

パキスタン軍は南ワジリスタンと北ワジリスタンで戦ってから、和平協定を結ぼうとしている。しかし、これはうまくいきそうもない。

garrMilitants change tack in Pakistan
Syed Saleem Shahzad、ISLAMABAD

■タリバン指導者、「パキスタンから逃走」[091117 BBC]

パキスタンの最重要タリバン指導者の1人がアフガニスタンに逃走し、パキスタン軍を攻撃する新たな計画を建てていると、本人が『BBC』に語った。(中略)ファズルッラー師は、7月に負傷または死亡したと、軍が発表していた。

「アフガニスタンに無事到着した」と、ファズルッラー師が『BBC』ウルドゥー語放送に語った。「スワートにいる軍に対して、大規模な作戦を計画予定だ」。ファズルッラーの発音の仕方は非常に特徴的であるために、彼の声であることが確認された。

月曜日に電話をかけてきたファズルッラー師はアフガニスタンの電話番号を使用し、元気そうだった。スワートの作戦が成功したと主張している者たちは、無人偵察機の攻撃やパキスタン国内でアメリカの警備会社ブラックウォーターの活動を阻止するべきだと述べた。

また北西辺境州の情報大臣ミアン・イフティハール・フセインを忠告した。「政府関係者、特にミアン・イフティハール・フセインは注意しろ。ナジブッラーのような運命をたどるだろう」と、警告した。ナジブッラーは、1996年にタリバンによって絞首刑にされた(後略)。

ohTaliban leader 'flees Pakistan'
Hai Kakar、Peshawar

■スワートでは抵抗勢力26人殺害[091116 News]

スワートのカラカールとシャモザイ・ガライで抵抗勢力と治安部隊が衝突し、抵抗勢力12人が死亡した。またチャルバガーでは、14人の遺体が遺棄されているのが発見された。

スワートにおける治安部隊と抵抗勢力の衝突は、2日目を迎えた。土曜日にはチャルバガーで、抵抗勢力8人が死亡したと報告されている。

日曜日に治安部隊は、2ヵ所で抵抗勢力12人を殺害した(後略)。

hoon26 more militants killed in Swat
Essa Khankhe、MINGORA

■オラクザイと南ワジリスタンでテロリスト23人死亡[091116 News]

オラクザイの抵抗勢力の隠れ家をジェット戦闘機が攻撃し、抵抗勢力18人が死亡した。また南ワジリスタンでは日曜日、抵抗勢力5人がさらに殺害された。

政府関係者によると、ジェット戦闘機がオラクザイのマモザイ、ダボリ、ハデザイ、マジドガーリ、ギルジョ地域を2度攻撃し、抵抗勢力18人が即死した。また10人が負傷した。部族民たちは、安全な場所に避難を始めたという。

南ワジリスタンでは、ジャンドーラとスラロガーを結ぶ道路沿いのマフマッドワム村で、治安部隊が抵抗勢力5人を殺害した。

(中略)情報源によると、軍はシャヴザイ、ハズニカイ、オディ・サール村を制圧し、武器が押収された(後略)。

hoon23 terrorists slain in Orakzai, SWA
KALAYA/TANK/PESHAWAR

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