【2004年11月22日〜11月28日】


■パキスタン、国境付近から軍を撤退[041128 New York Times]

部族地帯に平和が戻ったとして、パキスタン軍は南ワジリスタンのワナ周辺から軍を撤退させ、チェックポストを撤去することにしたと、軍高官が発表した。(中略)

この動きは、部族地帯にいる外国人たちに出頭して登録することを求めていた政府の要求を、撤回することでもある。しかしワナの住民によると、抵抗勢力たちはまだ町をうろつきまわり、ときには、今まで以上の集団となって行動しているという。

軍は3月以来、南ワジリスタンで作戦を行ない、パキスタン高官たちによると外国人戦闘員を数百人殺害したと主張する。しかし抵抗勢力たちは少なくともパキスタン人兵士202人を殺害、467人を負傷させている。

最近になって軍は、この地域に隠れていると思われる抵抗勢力の数を急激に減らし、70〜80人が残っているだけだと主張。これまでは約500人がいるとしていた。

軍の撤退は、政府と最大部族民であるアーマッドザイ・ワジールの最重要指名手配者5人との間に結ばれた、合意に基づくという。5人は政府の恩赦の申し出を受け入れ、その見返りとして、軍を攻撃したり外国人戦闘員を指示しないことを約束した。さらに政府は5人を含む住民が受けた被害を補償し、また拘束されていた者のうち、無罪の者たちを釈放することにも同意した。

軍司令官のSafdar Hussain中将は、外国人が政府に登録しなければならないという、政府の条件については触れなかった。パキスタン人抵抗勢力たちは、この条件を受け入れることを拒否していたために、和平交渉が遅れていた。またこの合意は、マフスード族には適応されない。マフスード族は、軍に対して強く抵抗している。

ここ数週間、マフスード族と政府の間で、激しい戦闘が続いている。軍はマフスード族の司令官、アブドゥッラー・マフスードと水面下で交渉を行なっているかどうか訪ねたところ、そのようなことはないと答えた。

smellPakistan to Scale Back Force Around Town Near Afghan Border
By MOHAMMAD KHAN and DAVID ROHDE


■政府、前過激派責任者の釈放を検討中[041127 Daily Times]

政府は、活動を禁止されているハラカトゥル・ムジャヒディンの責任者の釈放を検討中だという。Maulana Fazlur Rehman Khalilはすでに半年、拘束されている。

「Khalil氏は、アフガニスタンに武装勢力を送り込んでいた容疑で逮捕された」と情報源は語った。「また、彼の組織の人間が、ムシャラフ暗殺に加わっていた容疑もあった」という。政府は、Khalil氏の病弱な母親から、息子に会いたいという申し出に答えることにしたという。親子の会見は、来週実現するらしい。

Khalil氏は、タリバンと密接な関係を持っていた。アフガンジハードの時代にハルカドゥル・アンサールを組織したが、その後ハラカトゥル・ムジャヒディンと改称した。パキスタン政府から活動禁止令が出てからは、ジャミアット・ウル・アンサールを組織したが、その後地下に潜り、組織を縮小した。5月に治安当局に逮捕された。

smellGovt considering releasing former Harkatul Mujahideen chief
By Mohammad Imran、ISLAMABAD


■ワナの作戦終了[041127 News]

ペシャワル州知事のSyed Iftikhar Hussain Shah准将が金曜日に、ワナでの作戦は終了したために、すべてのチェックポストを解除し、この作戦で逮捕されたすべての人間を釈放すると述べた。

ペシャワルで開催されたジルガに集まった数百人のアーマッドザイ・ワジール族の長老の前で、最近の作戦で逮捕された者のうち、無実の者の多くはすでに釈放され、残りも近々釈放されるだろうと述べた。罪があっても反省した者たちも、釈放されるという。

政府は南ワジリスタンの開発のための意志も資金もあるが、何よりも平和が一番重要なことだと述べた。開発のための資金はあるが、開発は平和な環境のもとで行なわれるべきだと語った。

長老たちは政府に、平和を維持し、政府に協力することを約束した。これに答える形で、知事はワナ地域に設置されたチェックポストの解除を表明した。

ジルガに出席した者のなかには、以前指名手配されていたMaulvi Abbas、Maulvi Javed、Maulvi Abdul Azizも参加していた。またMaulvi Sharifの代理として、息子のHayatullahが出席した。(中略)

知事は特にこの4人の参加を重んじ、彼らをが正しい日常生活に戻ってきたことを歓迎し、洞窟や山中ではなく、知事の宿舎に泊まるように申し出た。(中略)。警察司令官は、マフスード族も、アーマッドザイ・ワジールたちのとった道を選ぶことを望むと述べ、最近の衝突のために命を失った者たちのために祈った。前指名手配者たちは、知事や警察司令官と握手を交わした。(後略)

ohNWFP governor declares Wana operation over
PESHAWAR


■アフガニスン在住のイギリス人、人質事件に巻き込まれる[041127 BBC]

イギリス人のホテル経営者でカメラマンでもあるJouvenal氏は、アフガン当局に一日拘束され、内務省高官に質問されたと語った。また身代金を支払うというコソボのビジネスマンからのメッセージを、犯人側の組織に伝えたという。しかし身代金は、支払われていないと述べた。

Jouvenalは当地ではよく知られた人間で、カブールでゲストハウスを運営する。木曜日に「内務省高官たち」から呼び出され、5時には帰れるといわれたにもかかわらず、翌日まで拘束され、誘拐事件について繰り返し質問されたという。拘束された理由は明らかにされなかった。

「誘拐犯の一味であるという供述書にサインするようにいわれたが、とんでもない。こんな扱いを受けたのは初めてだ」と憤慨した。

Jouvenal氏は、犯人一味とコンタクトをとるために、ペシャワルを訪れたという。コソボのビジネスマンBehgjet Pacolliの、120万ドルの身代金を支払うというメッセージを、犯人側に伝えた。組織は150万ドルを要求していたというが、リーダーのAkbar Aghaと直接コンタクトはとらなかったと語った。「私の知る限り、身代金は支払われていない」という。

アフガン内務省報道官Lutfullah Mashalによると、Jouvenal氏は誘拐と関わっていた容疑があったが、アフガニスタンの法律に従って、24時間後に釈放されたという。まだ疑いは晴れてはいないと報道官は『BBC』に語り、今後再び取り調べを受ける可能性もあるようだ。

Jouvenalが、供述書にサインすることを強制されたかどうか訪ねたところ、はっきりした返答はなかったが、「していないことに対して、強制することはできない」とだけ述べた。

人質たちの解放については、いまだに謎が多い。フィリピンに戻った人質の1人、Nayan氏は、犯人とともに一緒にゲームをしたり、空手を教えたと語った。「犯人たちは、自分たちの面倒をよく見てくれて、親切だった。ラジオでボップスを聞くことも許してくれた」という。

smellBriton in Afghan kidnap dispute


■解放されたイギリス人、犯人に身代金を支払うことを申し出たと語る[041126 Reuters]

国連職員誘拐事件と関わりで拘束されていた、イギリス人元兵士でジャーナリストのPeter Jouvenalは金曜日に、人質3人の解放のために、150万ドルの身代金を支払う準備があるというメッセージを伝えたと語った。

カブールでゲストハウスを運営する戦場カメラマンのPeter Jouvenalは、コソボのビジネスマンから預かったメッセージを、過激派組織に間接的に伝えたという。「しかし私の知る限り、身代金は支払われていない」という。人質の友人の1人Pacolliも、身代金が支払われたことを否定したが、Jouvenalが組織と接触するために、ペシャワルを訪れたことを認めた。

いっぽう政府高官は、人質たちの解放のために身代金が支払われたと述べたが、誰が誰に支払ったかはわからないという。「私が知る限り、身代金は支払われた」と語った。

アフガン政府は、「過激派組織Jaishが雇った犯罪人グループが誘拐し、火曜日にカブールの公園に置き去りにした」と述べ、身代金が支払われたことは否定している。

Jouvenalはこの事件と関わったとして、24時間当局に拘束され、質問された。「なぜ逮捕されたか、その理由はわからない。誘拐犯の一味だという供述書にサインするようにいわれたが、でたらめだ」という。内務省関係者に、これまで自分は、アフガニスタンで誘拐された外国人の解放のために、一役買ってきたと述べたという。その中にはパキスタン人27人、ロシア人3人、イギリス国籍のパキスタン人などがいるという。

Jouvenalによると、コソボのビジネマンPacolliのメッセージを、パキスタンにいるアフガン人ジャーナリストを通じて、JaishのリーダーのAkbar Aghaに伝えたという。Aghaは、人質3人のうちFlaniganとNayanは24人のタリバンの釈放と引き換えに、そしてコソボ出身のHebibiは、Pacolliの申し出を受けて解放したと述べた。(後略)

smellFreed Briton Says Money Offered to Afghan Militants
By REUTERS、KABUL


■アルカイダ、アフガニスタンで行動を計画か[041126 Daily Times]

アルカイダが、アフガニスタンで何らかの行動をしようとしている気配があると、米軍最高司令官が述べた。

ナンガハール州東部で、アラブ人戦闘員たちの小グループが米軍に殺害され、爆弾を製造していたことが判明した。「選挙の成功に対して、何らかの妨害行動を計画しているように思える」と、水曜日に米軍のオルソン将軍がインタビューに答えた。オルソン将軍は、アメリカ中央アジア司令部の責任者のアビザイド将軍に同行した2人のレポーターたちに答えた。

「タリバンから分かれた、別の組織もあるようだ。彼らはそれぞれの運動をしている。いっぽうでタリバンの本流からは、武器を捨て、戦うのをやめると申し出てくる者もいる」という。「今アフガニスタンにいるのは、アルカイダそのものではなく、アルカイダを支持する戦闘員たちだ。最近殺害されたナンガハール州のアラブ人たちも、アルカイダ本体ではなく、その支持者たちである」。「しかし甘く見てはいけなない。アルカイダ本体はまだ活動できる組織だ。幹部たちはまだここにいて、連絡をとりあい、指針を与えている」。「ビンラディン自身が支持しているかどうかはわからないが、間接的に支持を出しているという証拠はある」。アルカイダ幹部は、パキスタン側に隠れていると米軍は見ている。

hoonQaeda believed to be calling for action in Afghanistan
BAGRAM AIR BASE


■Kot Lakhpatでアルカイダテロリスト殺害、2人逮捕[041126 Daily Times]

木曜日にKot LakhpatのBhatti Colonyで、アルカイダテロリスト1人が殺害され、2人が逮捕された。

死亡したのは、アフガン人でアルカイダ工作員のMuhabat Khanだという。「南ワジリスタンから友達とともに逃走し、友人の家に隠れていた。反テロチームが家宅捜索を行ない、銃撃戦となった。彼らは200発も、銃を撃ってきた」と諜報部員が語った。

諜報部は、ペシャワルのBhatti Colony在住のMuhammad Imran、別名BobbyとMuhabat Khanとの無線で会話を傍受し、Imranを逮捕した。取締官は彼の携帯電話にかかってくる電話を調べた結果、彼がアルカイダメンバーと関係があることがわかったという。取り調べでImranは、ラホールのMuhabat Khanを匿ったことを語った。

この情報に基づいて捜査班がMuhabat Khanの隠れ家を襲撃し、一味と銃撃戦となった。Muhabat Khanが殺害されると、一緒にいたImranの兄弟は降伏し、もう1人の兄弟とMuhabat Khanの手下の者は逃走したらしい。

住民によると、Imranの父のImran教授はBhatti Colonyに古くから住む住民で、元教師だという。

hoonQaeda terrorist killed, 2 arrested in Kot Lakhpat
By Mubasher Bukhari and Shahnawaz Khan、LAHORE


■アフガンの人質救出に、イギリス人助太刀[041125 AP]

あるイギリス人ホテル経営者が木曜日に、アフガニスタンで起きた国連職員誘拐事件に関わったとして拘束されたと述べ、過激派から人質を解放するための仲介をしたと主張した。

元ジャーナリストで、カブールでゲストハウスを経営しているPeter Jouvenalは、3人の誘拐に関してアフガン当局に質問されたという。電話でのインタビューによると、警察によってカブールにある、ある家に監禁され、彼がいかにして裕福なヨーロッパ人ビジネスマンのために3人を解放したのか、取り調べられているという。

「3人の国連の解放のために関わった」とJouvenalは述べ、アフガン内務省が管轄する隠れ家に拘束されているという。「帰らせてくれない」。アフガン政府は、この件に関して何も語っていない。(中略)

過激派のJaish-al Muslimeenは、政府との間で、人質と引き換えに24人の仲間の釈放の合意に達成したと述べているが、政府側はこれを否定し、無条件で釈放されたと述べている。また元人質たちも、この事件の内容については、黙秘している。JouvenalはJaish-al Muslimeenに、人質を解放するたの仲介を勤めたと主張。ペシャワルを訪れ、ソ連時代の「ジハード時代の古い友人たち」を通じて、組織のリーダーAkbar Aghaとコンタクトをとったという。このときに身代金は持っていかなかったと述べ、それが支払われたかどうかはわからないという。

smellU.K. Man Claims He Aided Afghan Hostage
By STEPHEN GRAHAM、KABUL


■パキスタン、ウズベク武装勢力は少年を使っていると訴える[041125 AP]

パキスタン軍司令官が木曜日に、ウズベクの武装勢力リーダーは、パキスタン軍を狙った爆弾の設置に少年を用いていると訴えた。

Safdar Hussain中将がペシャワルで記者会見を開催し、ウズベキスタンイスラーム運動のリーダー、タヒール・ユルダッシュは、「パキスタン軍に対するテロ攻撃の首謀者で、資金を提供している」と訴えた。「彼は、少年たちを用いて治安部隊を攻撃させている」という。

火曜日に、26歳のウズベク人Abdul Qaharと14歳のタジーク人Hussainが、北ワジリスタンで逮捕されている。2人はパキスタン軍に対して、地雷を埋設していたと告白している。

Hussain中将によると、タジークやウズベクの少年数十人が誘拐され、タリバン崩壊まで、クンドゥーズで訓練されていたという。現在パキスタンの部族地帯にいる武装勢力のほとんどが、クンドゥーズで訓練を受けていたと述べた。これまでパキスタン軍は一連の軍事作戦を行なっているが、外国人はほとんど生け捕りにされていない。

hoonPakistan Says Uzbek Militants Using Boys
By RIAZ KHAN、PESHAWAR


■国連人質解放に、取引有りとJaish[041125 News]

3人の国連職員が解放されたあと、過激派組織Jaish-e-Muslimeenの報道官は、タリバン24人が釈放される予定だと述べた。

「仲介役のアフガン商人が、我々の仲間が解放されることを保証した。80%、解放が実現すると思う」と報道官で軍事司令官のHabib Noorzadが述べた。「各地の刑務所にいた囚人たちが、カブールに連れてこられているようだ」と説明した。アフガン内相のAli Ahmad Jalaliは、人質は無条件で解放されたと発表している。

Noorzadによると、24人のタリバンは密かに解放されるという。また米軍は、Jaishの隠れ家を探し出すことはできなかったと述べ、カブール、Paghman、Maidan Shahr、Qarabaghなど、見当はずれの場所を捜索し、無実な者を殺害したと語った。

smellJaish claims UN hostages freed under a deal
By Rahimullah Yusufzai、PESHAWAR


■米兵2人、爆弾で死亡[041124 AP]

水曜日、米軍兵士2人がオルズガン州のDeh Rawood地方でパトロール中に、自家製爆弾が爆発して死亡したと、米軍報道官が発表した。このほかに1人が負傷した。

hoonAfghan bomb kills two US soldiers


■公然の秘密[041123 Time]

(前略)タリバンのベテラン司令官Mullah Mujahedが4ヵ月前に、アフガニスタンのウルズガン州で、ヘリコプタ−8機と数十人の兵士たちに追われてついにつかまった。後にアフガン諜報部は、彼の衛星電話にタリバンの幹部クラスの司令官の電話番号が記録されているのを見つけだし、彼らが全員パキスタンに隠れていることをつきとめた。Mujahedはリモート・コントロール爆弾60発を所持していたが、これらはクエッタでタリバンの会議が開催されたあと、手に入れたのだという。

(中略)パキスタンはアフガニスタンの原理主義者たちの取り締まりを、なかなか強化しない。前タリバンのなかには、パキスタンのISIが、国境の町にあるマドラッサやモスクを通して、タリバンを支援しているとさえ主張する。「ISIはタリバンが住んでいるところを知っている」とMujahedは語る。「1日で我々を逮捕しようと思えばできる。でも我々のじゃまはしないのさ」。あるアフガン諜報部員は語る。「オマール師がクエッタの近くに隠れているという、確かな証拠がある」。2週間前、このタリバン司令官は7月以来、久しぶりにアメリカ人と戦うよう、新たな声明を発表した。

別のタリバン司令官も、パキスタンの都市部で堂々と生活しているという。あるマドラッサの学生によると、彼はペシャワルのハイデラバード地区に住むタリバン幹部から、アフガニスタンに爆弾を運ぶように依頼されたという。またカンダハルで米軍のために働くアフガン人によると、タリバンの前防衛大臣、オビドゥッラー師は、数ヵ月前にクエッタで、10代の少女と結婚披露宴を大々的に開催したという。「我々は、アルカイダやタリバンのリーダーがあちら側にいることを知っているが、何もできない」と、ある米軍司令官は上司に訴えた。

garrHiding In Plain Sight
Tim McGirk


■パキスタン軍、アフガン国境付近でタジーク人武装勢力2人を逮捕[041123 AP]

アフガン国境付近で銃撃戦の末、パキスタン軍は2人のタジーク人武装勢力を逮捕した。

火曜日にパキスタン軍はイスラーム過激派の隠れ家を襲撃し、2人のタジーク人を逮捕したと高官が述べた。兵士4人と住民2人が負傷した。

住民からの情報で、兵士たちがラムザック付近の隠れ家を襲撃した。タジーク人はAbdul Qahar(26歳) とHussain(14歳)で、2人とも重要人物ではないという。1人が逃走したという。

hoonPakistani forces capture two suspected Tajik militants after shootout
near Afghan border


■マフスード族、武器の返済を要求[041123Dawn]

マフスード族は、軍が部族民から取り上げた兵器を返還するよう、政府に要求した。

約700人のマフスード族の長老が月曜日にタンクに集まり、軍が武器や爆発物を取り上げたことについて訴えた。直ちに家宅捜索を中止し、部族民たちに爆発物などを返すよう、軍に要求した。「政府はすぐに作戦を中止しなければ、マフスード族はこの地域から武装勢力を一掃することには協力しない」という。

部族民たちは、自分たちを守るために武器を所有しているのであり、武装勢力とは関係がないという。抵抗勢力に対する作戦は、一般部族民から「武器の押収」をすることに変わってしまったと訴えた。

行政側は5人の武装勢力が和解の合意に達した後、逮捕されていた168人の部族民を釈放したという。

hoonMehsuds demand return of weapons: Call to end military operation
WANA


■地雷を設置したことで、部族民の家、取り壊される[041123 News]

南ワジリスタンのKasa Langarkhelで、地雷を埋めて軍少尉を負傷させた部族民の家が、取り壊された。

Bulandkhel Mahsud枝族の住むMoshey、Torataka、Jaz ObeとEma Raghzai地域で家宅捜索が行なわれて武器が押収されたが、抵抗勢力たちを逮捕することはできなかった。

Kasa Langarkhelで少尉を負傷させたJannat Gul Mahsudの家が、ダイナマイトと砲撃を用いて取り壊された。Jannatが『News』に語ったところによると、盗賊を警戒して地雷を埋めてあることを警告する張り紙があったという。「村人たちには地雷を設置したことを説明し、張り紙をした」と述べた。「兵士たちは警告に注意を払うべきだった。少尉には申し訳ないが、自分のような貧乏な男の家を取り壊すべきではない」。Jannatは、北西辺境州知事や警察司令官に、補償を要求した。(後略)

hoonTribesman's home demolished for planting landmines
By Sailab Mahsud、TANK


■南ワジリスタンで武装勢力20人死亡[041123 News]

南ワジリスタンの宗教学校とキャンプで、20人の武装勢力を殺害したと軍が月曜日に発表した。

Lalejai地域の宗教学校で8人が殺害され、これとは別にKaram Manzai Chund Khelのキャンプで「交戦」し、12人が死亡したという。

「Lalejai地域では、Maulvi Bashirのマドラッサが抵抗勢力の温床となり、治安部隊や住民を攻撃していた」と軍報道官が月曜日に述べた。「激しい戦いの末、拠点に大きな打撃を与え、少なくとも8人のテロリストが殺害された」という。

同様にKaram-Manzai Chund Khel地域で治安部隊と抵抗勢力が交戦し、テロリスト12人が死亡したという。テロリストたちは地元民を人質にとったらしい。「抵抗勢力たちは6人の遺体を持ち去り、治安部隊は別の6人の遺体を回収した」という。

迅速な作戦で、防衛の拠点としていたKhon KhelaとDraz Langer Khel地域からテロリストたちが一掃された。Shinkai地域には病院が建設されていたようで、医薬品や手術に用いる道具などが、大量に発見された。

garr20 militants killed in South Waziristan
ISLAMABAD


■国連人質、解放[041123 AP]

火曜日に、4週間前に誘拐された3人の国連選挙活動家たちが、無事に解放された。これに先立ち前日、米軍とアフガン治安部隊が一連の家宅捜索を実施した。

(中略)「解放された。全員元気のようだ」と、国連報道官のManoel de Almeida e Silvaが述べた。アフガン内相のAli Ahmad Jalaliは、3人は火曜日の朝6時に、「カブールのある場所に置き去りにされた」という。誘拐犯との間で話し合い、無条件に解放されたという。「犯人たちの要求には、答えていない。この事件に関わった者たちは、すべて裁かれる」。

アフガン人高官たちは、この誘拐事件の背後には犯罪グループが絡んでいて、身代金が要求されていたために、交渉がなかなかはかどらなかったという。声明を発表していたタリバンと関係のあるグループが、3人を誘拐するために犯罪人たちを雇った可能性があるという。

3人は、米軍とアフガン軍が月曜日に、カブールの下町にある2件の家の家宅捜索を行ない、誘拐犯との関連で10人を拘束した翌日に解放された。諜報部高官によると、このとき拘束された者たちの大部分は、取り調べのあとに釈放されている。国連のクリニックに勤めていた医師の逮捕が、人質解放と関係しているかどうかはわからない。

また月曜日には、誘拐事件と関係してカブール北部で警察による別の取り調べがあり、1人が死亡、4人が負傷している。Jalali内相はこの件に関して、容疑者を取り逃がす可能性があるためとして、詳細を語ることを避けた。(後略)

hoonU.N. Hostages in Afghanistan Freed
By STEPHEN GRAHAM、KABUL


■タリバンの計画、パキスタンの思うつぼ[041122 Asia Times]

7ヵ月に及ぶ南ワジリスタンにおけるパキスタン軍の作戦は、タリバンのリーダー、オマール師が、パキスタン軍と戦うことを制止する指令を出したために、ほぼ終結した。

情報源によると、ワジール族の抵抗勢力たちはパキスタン当局と和解し、今後活動しないことを誓ったという。唯一まだ抵抗しているのが、アブドゥッラー・マフスードと、彼の中央アジアの仲間たちだ。しかしこれも交渉次第で、戦いは終焉に向かっている。(中略)

ここ数ヵ月間、こう着状態が続いていた。外国人のほとんど、とくにアラブ人やチェチェン人は逃走し、部族民たちは軍の手が及ばない、山中に撤退した。この時点で、タリバン司令官のダドゥッラー師が南ワジリスタンを訪れた。彼はシャカイやアザム・ワルサックを含む各地を訪れ、ワジール族のHaji OmarやMoulvi Abbas、マフスード族のアブドゥッラー・マススードなど、抵抗勢力のリーダーたちと会見した。ダドゥッラー師は、ムジャヒディンの目標はパキスタンでもパキスタン軍でもないため、部族民たちは軍を攻撃してはならない、というオマール師のメッセージを伝えた。

部族民はこれに従い、パキスタンと和解する声明を発表するとともに、パキスタン軍がこの地域で治安を維持することに、同意した。ダドゥッラー師の訪問のあと、ペシャワルの警察司令官がアブドゥッラーと接触して、和解の交渉を行なった。しかしアブドッラーは、自分のもとにまだ数十人の中央アジア出身の戦士がいて、彼らをパキスタン政府に引き渡したくないということで、和解を拒否した。

しかし、地元民たちは今後この地域が安定することを期待しており、マフスード族も、じきに抵抗をやめるだろうとみられている。

《タリバンの介入》

タリバンとパキスタンの関係は長い。(中略)

タリバンがアフガニスタンで失脚してからは、ゲリラ戦に転じた。1月に、オマール師は抵抗運動全体の作戦を変更した。アラブ人戦士から助言を受け、新たな決議を下した。新たな作戦は次のようなものである。 ・タリバンはアフガン人の中にうまく散らばり、それぞれ良い関係を保っている。 ・アメリカはイラク戦争に気を奪われているために、アフガンのゲリラたちはゆっくり力を育てていくことができる。 ・現在の低空飛行は、心理的戦争である。アメリカは敵がいること、攻撃を狙っていることは知っているが、どのように行動してくるかは知らない。 ・タリバンは散発的に攻撃をするが、アメリカの動きには反応しない。

アメリカは警戒し続け、タリバンに対する民衆の支持が大きくなれば、たとえばイスマイル・カーンやドスタム将軍など、アフガニスタン社会に疎んじられている軍閥などと、新たな関係を結ぶ。最終的に抵抗勢力たちは、カルザイやその背後にいるアメリカを支持する者がいなくなったときに、攻撃を仕掛けようとしている。

この戦略の一部として、タリバンはパキスタン領内におけるすべての戦争をやめることを決定した。ある情報源によると、パキスタン政府へのメッセージは、「近々カブールで会いましょう」だという。

garrTaliban plan plays into Pakistan's hands
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■マフスード居住区に外国人はいないとアブドゥッラー[041122 Daily Times]

アブドゥッラー・マフスードは『BBC』のウルドゥー語放送に、マフスード族の居住区には外国人武装勢力は隠れていないと語った。

マフスードによると、彼の一味はビンラディンや外国人抵抗勢力とは関係がないという。「彼らについては何も知らない」。「ISIや治安組織に尋ねてみればいい。彼らについて、よく知っているはずだ」。

また、ワジール族の居住地域に外国人がいなかったために、政府はアーマッドザイ ・ワジール族と和解したと述べ、自分はパキスタン軍とは戦う意思はないとも語った。「軍事攻撃から、身を守っているにすぎない」という。

hoonNo foreigners in Mehsud areas, says Abdullah
LAHORE


■ヘクマチアル、アメリカに対してジハードを呼びかける[041122 Daily Times]

軍閥のヘクマチアルが、アメリカに対してジハードを呼びかけるビデオを、アフガニスタン南部で配布した。

22分間に及ぶ演説と、インドネシア、パレスチナ、イラクなどでイスラーム教徒に対して行なわれている暴力の画像を散りばめたビデオで、ヘクマチアルはジハードを呼びかけた。「アフガニスタンとイラクの戦争は、第二次十字軍戦争である。以前との違いは、第一次十字軍戦争ではイタリアが主導権を握っていたが、今度はアメリカだ」と演説した。「我々には、信仰を守るために、進んで命や富を犠牲にして戦う若者たちがたくさんいる」。

またヘクマチアルはアフガン人に、敵に対して自爆テロを行なうよう、呼びかけた。「前線で戦うことができなければ、自爆テロで命を捨てる準備ができている。この方法で、敵に打ち勝つことができる」と述べた。

garrHekmatyar calls for jihad against US
KABUL


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003, 2004.