【2003年09月29日〜10月05日】


■カルザイ、帰国してライバルと向き合う[031005 Washington Post]

アメリカとイギリス訪問後に帰国したカルザイ大統領は、連合政府の反乱に立ち向かっている。

国防大臣をはじめ、北部同盟のリーダーたちは、カルザイがいない間に会議を開き、カルザイを大統領として支持するのをやめ、独自の候補を挙げることを決定したという。「カルザイとの関係を絶ち、新たな政党を作り別の候補を立てることを話し合った」と北部同盟寄りの週刊誌編集長のHafiz Mansourが、先週の会議について述べた。「まだ結果はわからないが、少なくともカルザイは、これから孤立する」。

前大統領のラバニ氏のスポークスマンSidiq Chakariは、このグループはタジーク族のラバニを候補として挙げるという。いっぽうで、パシュトゥン族から別の候補を選出するという説もある。

カルザイはこの情報について怒りを隠さず、同盟政府には嫌気がさし、イスラム武装家たちが80年代のソ連との戦いから勝ち取った成果を台なしにした、と述べた。日曜日の『BBC』のアフガン語放送で、自分の代わりに誰が大統領になろうとも構わないが、もし北部同盟のリーダーたちが秩序を乱そうとしているなら、それに対しては行動すると述べた。

「誰が候補者として私と対立しても、構わない。しかしどの政党も、軍を持つことは許されない。軍人は政党を発足させることは許されない。戦車や武器に政党の名前を書くことは許されない」。

アフガニスタンは2001年12月に国連が暫定政府を確立してから、民主主義の道を歩んでいる。2004年に大統領と国会の選挙を控える。しかし最近になって、さまざまな政治計画が延期されている。憲法草案の承認は、10月から12月に延期された。また、来年6月の選挙も延期される可能性が大きくなった。延期され続けていた非武装化も3週間後には開始される予定であるが、北部同盟は今になって、タリバンから自分たちを守るためには武器が必要だと言い始めている。

前述のMansourや別の北部同盟関係者たちは、カルザイを脅迫するつもりはないという。しかし最近カルザイが自分たちの権力を取り除こうとしている行為を見て、彼の政府を支持するかどうか、「再考察」することにしたという。

カルザイは欧米に発つ前に、民族のバランスを取るために、内閣の配置替えをした。また土地をめぐるスキャンダルが発生してから、カルザイは副大統領も代理人も自分が留守の間、公的な行動を取ってはならないという異例の発表をした。

「カルザイは自分の力を誇示し、北部同盟を弱体化するためにこれらのことをしている」とMansourはいう。「彼に対して軍事的な行動はとらないが、政府のリーダーや軍高官たちが彼に協力しなければ、彼に損害を与えることは確かだ」。

アフガン人や外国人の意見では、北部同盟のこの脅迫は政治的インパクトはないという。なぜなら、もともと北部同盟のリーダーたちには信頼がなく、人気がないからだ。これまで民兵リーダーたちを擁護したため、カルザイは多くの支持者を失ったが、最近民兵の力を制御し始めたことで、一般の共感を得ている。

garrKarzai Returns to Kabul to Confront Rivals
By Pamela Constable、KABUL


■部族民たち、アルカイダを匿ったことを警告される[031005 Daily Times]

南ワジリスタンに派遣されている政府行政官が土曜日に、アルカイダを匿った3人の男を引き渡すよう、Zalikhel族に言い渡した。連邦政府とアルカイダを匿わないという、去年の取り決めに反したという。

「行政政府が3人の部族民を引き渡すよう要請したことは事実だ」とZalikhel族のMalik Nadir Khanが『Daily Times』に述べた。「我々は自分たちでまず捜査し、この3人に罪があるかどうか決める」という。

行政官は、この3人はPeyo Khan、Zarey Gul、Noor Islamで、木曜日の作戦の結果、この3人が連邦政府と交わした同意に反したことが証明されたと述べた。同意に反したものは、氏族から追放され、家を手放すか50万ルピーの罰金が課される。月曜日まで3人を引き渡しを待つが、「そうしなければ行動する」と警告。氏族を罰する方法として、経済封鎖が行なわれると付け加えた。

女性8人と子供2人が拘束されたが、身元が確認されるとすぐに釈放されたという。

Malik Nadir Khanは、自分の氏族は政府に協力すると述べた。「アルカイダを匿わないと約束した。よくわかっている」と述べ、政府やアメリカとの対立を望んでいないと付け加えた。「アルカイダが何者なのか、我々は知らない。殺された者たちがアルカイダだったかどうかも、わからない。彼らは長い間この地域にいたわけではない。せいぜい1日か2日だ」。

またMalik Nadir Khanは木曜日以降、行方不明になっているZalikhel族が何人いるか、現在調べている最中だと述べた。「通信手段がないので、なかなか捜索は進まない。政府が無実な部族民たちを早く釈放することを望む」。また別のZalikhel族リーダーMalik Gulは、「アルカイダを匿ったという3人を知らない」という。「我々はテロに反対する。これらの人々はアフガニスタンのShakim地方から入ってきて、1〜2晩ここで過ごすことも考えられる。でも、我々は政府に協力する」とつけ加えた。しかし、Muhammad氏は政府の方針に批判的だ。「政府が作戦を開始する前に、部族長たちに通告しなかったことに不満だ。彼らは我々の伝統を無視している」。

南ワジタスタン行政区は土曜日に、外国人ジャーナリストのBaghbar地域の立ち入りを禁止した。

《AFP追記》

軍により殺害、逮捕されたアルカイダとタリバンの中には、パキスタン人、アフガン人、ウズベク人がいたが、ビンラディンの高官たちはいなかったとパキスタン諜報部が述べた。

smellTribesmen get notices for sheltering Qaeda men
By Iqbal Khattak、WANA


■軍、Diamirで「テロキャンプ」を捜索[031005 Daily Times]

土曜日に軍がヘリコプターを使い、北部地域のテロ訓練所を捜索したと、軍スポークスマン。逮捕者はいないという。「Diamirにテロ訓練所があるという情報を受け、軍が派遣された。しかし行ってみると、テロリストたちはいなかった」と、軍スポークスマンGen Shaukat Sultanが述べた。この施設に人がいたかどうかについては触れなかったが、「解体された」と述べた。

匿名を希望する別の高官によると、活動を禁止されている過激派によって運営されている、軍事訓練所だったという。学生数人が尋問されたが、すぐに釈放されたと述べた。アルカイダ逮捕のために作戦を実施したのかどうかはわからないという。

情報筋によると、谷の上空をヘリコプター4機が旋回し、アルカイダとタリバン容疑者を捜索していると述べたという。ギルギットから約20人の兵士が派遣されてきたが、今のところ逮捕はないとのこと。

情報筋によると、政府はタンギールとダレル谷にアルカイダとタリバンが潜んでいることをつかんでいるという。この地域は、北西辺境州の部族地帯と隣接している。北部地域で宗教過激派の捜索が行なわれたのは、初めてのことだ。タンギールとダレル谷には、98年に軍によって一掃されるまで、ジハード組織の訓練所があった。これらの訓練所はアルカイダやタリバンと密接な関係を持ち、テロリストや犯罪者の隠れ家として用いられてきた。

smellArmy raidsヤterrorist training campユin Diamir
By Ibrahim Shahid、GilGit


■ドラッグ商売、暴力の引き金となる[031004 AP]

険しい山道で、赤十字のワーカーが殺される。なぜ殺されたのか? すぐ先のカーブを曲がると、そこにはケシ畑が広がっていた。

アフガニスタンは12億ドルのドラック取り引きを行なっている。イスラム過激派や軍閥たちがこれで儲けているのだ。秋のアヘンの収穫時期を迎えたのと時期を同じくして、最近の南西部では殺し合いが増えている。「ケシの栽培をしている地域で治安が悪くなっていることは、本当です」と、Mercy CorpsのDiane Johnsonは述べる。8月7日にポートランドにあるグループのメンバーが殺された。慈善団体CAREのPaul Barkerも言う。「麻薬のせいで、暴力が確実に増えている」。最近南西部は、援助団体が入るには危険すぎるようになった。(中略)

「派閥の戦いなのか、タリバンの攻撃なのか、ドラッグ商売の争いなのか、見分けることは不可能だ」とJohnsonは言う。「16年間アフガニスタンにいるが、これまで援助団体が標的になったことなど一度もなかった」。

春のケシ収穫の時期、ガンマンたちがダラエヌールの山道で、3台の車輌を攻撃した。エルサルバドル出身の赤十字の職員が殺された。彼はアフガニスタンで死亡する、最初の外国援助団体の職員となった。彼が殺された地点のすぐ先のカーブを曲がったところで、今週女性や子供たちが楽しそうに秋のケシの収穫を行なっていた。彼らは商売相手だと勘違いし、2人のレポーターたちと挨拶した。そのあと、この地域をタリバンのコンボイが数日前に通過していったと、タクシーの運転手がレポーターたちを注意した。

先週末、カンダハール北西50マイルにあるMir Mundo地域で、ヘルマンド州知事のボディーガード7人が射殺された。暴力はケシ生産の増加とともに、増えている。(中略)

過激派たちがアヘン生産にどの程度関わっていたかは、論争の種になっている。タリバンはケシ栽培を禁止したが、売買には関知しなかったという。タリバンはヘロインの値段を上げるためにケシ栽培を禁止した、という説もある。しかしパキスタンに拠点を置く国連のドラッグ監視団は、タリバンがアヘンを備蓄していたという情報はないと述べる。もっとも一部の司令官が、個人的に備蓄していた可能性は残っている。

アフガン高官たちは、表向きはアヘン生産に反対している。しかしタリバンと戦った北部同盟がドラッグで儲けていたことは、有名だ。

先週、反タリバンを表明する南部の軍閥たちが、米国にバックアップされた中央政府から暗黙の了解を得て、タリバンを監視するという名目で220人の兵士たちを送り出した。このように、民兵が一般人の恰好をして、一般人に紛れて車で移動している事実が、援助団体にとって大きな危険となる。

garrDrug Trade Blamed for Afghan Violence
By MARK FRITZ、DARA NOOR


■オサマ、託宣と好機[031004 Asia Times]

「6フィート以上あったら気をつけろ。CIAの無人偵察機は6フィート以上の者を殺すよう、プログラムされている。そうすればきっといつかビンラディンがつかまるだろう」。数ヵ月前、パシュトゥン族の村にあった落書きだ。オサマは生きている。しかし姿は見えない。懸賞金も役に立たない。

当然だとアメリカの諜報アナリストは言う。部族民たちはあまりにも貧乏なために、賞金の意味するものがわからない。もし土地やヤギが賞金であれば、事態は違うだろう、と言われていた。そしてそのように変更された。しかしまだ捕まらない。なぜ? 6月10日にDawn紙で、有名な北西辺境州のパシュトゥン族リーダーAfrasiab Khattakが答える。「アメリカ人よ。緩衝地帯と荒れ果てた北西の神話は、テロに立ち向かう政治的使命に失敗したとき、都合のよい言い訳となるのだ」。

ムシャラフは、アメリカをこの禁断の地に送り込んだ。去年「オサマは生きているはずはない」と述べた。常にムシャラフはオサマを擁護した。今、狡猾なムシャラフは、新たな言い訳をする。オサマは生きているが、Federally-Administered Tribal Areas(FATA)の禁断の地にいる。イギリス軍も生きて帰ったことがない地だ。「我々パキスタン人はイギリスとは違う。彼らが決して踏み込まなかった地に行こう。そしてオサマが死んでようが生きてようが、見つけ出そう」。こうしてパキスタンはキャンプ・デイヴィッドでさらに30億を獲得した。

ムシャラフがしていることは、用なしになったかわいそうなアラブ人たちを捕まえるだけだ。一応4人の重要メンバーは捕まった。しかしそれも、アメリカの諜報部がそれを知ることになったあと、捕まえたにすぎない。しかもどこで? 全員部族地帯にはいなかった。カラチのビノリ・マドラッサにビンラディンが隠れていたこともある。ビノリ・マドラッサは、テロリストを送り出している所であることから、誰でも考えつく場所だ。ムシャラフはビンラディンがそこにいることを知っていたからこそ、そこだけは捜索しなかった。ビンラディンが現在どこにいるか知っているのは、アッラー、ムシャラフ、そしてISIのEhsanul Haq中将だけだ。誰がそう言うのか? 最近発表されたペンタゴンのDefense Intelligence Agency(DIA) に書かれている。

なぜムシャラフは、アメリカにビンラディンを引き渡さないのか? ISIとの関係が明るみに出るのを恐れるためだ。なぜビンラディンを殺してしまわないのか? ビンラディンのテロリスト一味が、インドやアフガニスタンでの行動を助けてくれなくなるからだ。さらにビンラディンがいなくなれば、アメリカから目をかけられなくなってしまう。そして、アメリカ人を知りつくしている。味方につければ、お人好しで信頼できる。

そして去年の11月以来、ビンラディンやザワヒリからお告げが次々と届くようになった。どれもパキスタンから出てきて、アルジャジーラや他のアラブチャンネルに届く。声のない映像。映像のない声。いつ撮られたのだろうか? 内容から最近のものだ。本物だろうか? おそらく。アルジャジーラは、正体不明の人間がパキスタンにいる特派員にテープを手渡したという。あるいはパキスタンから電話がかかってきたという。しかし驚いたことに、アメリカの諜報部は電話を盗聴するにもかかわらず、この電話は盗聴しなかった。2月までは、これらのテープはイスラエルや欧米を非難していたが、2月のテープで、初めてパキスタンが非難された。9月に出まわったテープはムシャラフを非難し、彼を排除するよう訴えた。

欧米が、ムシャラフは充分なことをしてないと非難し始めた時期に、テロリストたちがムシャラフを非難し始めたことは不思議だ。これらのテープは、少なくともいくつかは、ムシャラフの陰謀なのか? つまりこれ以上自分に圧力がかかれば、テロリストたちが自分に対して行動してくると、欧米を脅迫しているのか? だんだん疑惑が深くなってきた。

smellOsama, oracles and opportunities
By B Raman


■FBI、パキスタンを牛耳る[031004 Asia Times]

パキスタン軍は南ワジリスタンのAngoor Addaで、少なくとも12人のアルカイダとタリバン容疑者を殺害、12人を逮捕した。この作戦はパキスタンで大きな賞賛を得ており、アメリカの「テロとの戦争」に参加していることを、アピールした。

しかし、これはほんの一局面でしかない。この作戦はFBIの指導のもとで展開された。FBIはパキスタンの諜報に奥深くに潜入しており、支配さえしているのだ。そもそものきっかけは9.11であり、その後米軍がアフガニスタンで作戦を展開するために、パキスタンの空軍基地を使用することを許可したことに起因する。その結果FBIはパキスタンに足がかりを築き、今となってはパキスタン軍や警察、諜報部の中まで、深く潜入して掌握してしまった。

FBIは約50人から100人で、あちこちで行動している。ペシャワル、カラチ、イスラマバードを拠点とする。以前は目立った行動はせず、ISIに従っていた。しかし今やFBIは独自に行動しており、独自の組織を作った。衛星電話や地上電話の盗聴など、独自の設備を持つ。

カラチにいるFBIは、Defense Housing Authority Phase VIIIを拠点とすることを、匿名を希望するある情報筋が『Asia Times』に述べた。「9.11以後、ISIはFBIと共に行動するよう、指令を受けた。彼らは、我々に命令を下す。例えば、ある日我々に小包を作るように要求した。我々はそれを作ると、彼らはそれをわざわざ開け、再びISIの職員に、彼らの面前で小包を作るよう、命令した。こうしてFBIは、ISIを支配していることを見せつけるのだ。最初は我々に協力するよう要請していたが、後になって、他の場所に移っていった。それからは地元の警察官たちを開拓し、ISIを無視するようになった」。

FBIは警察を直接動かすようになった。FBIのために動く警官たちは、その見返りに報酬をもらう。ISIは、誰がFBIのために働いているかをつかんでいるが、何もできないでいる。「こういうことは前例がない」と、ある退役軍人は語る。「以前のアフガン戦争時代、パキスタンは最前線にいる国だった。CIAは作戦に深く関わっていたが、CIAはイスラマバードよりも深く潜入することは許されなかった。米軍機は、ミサイルや武器をイスラマバードに運んだ。しかしこれはISIに引き渡されるだけで、そこからアフガニスタンのムジャヒディンたちに運ばれていったものだ。戦闘に関しても、ISIが独自に作戦を作り、CIAは単に資金を提供していたにすぎない」。今、FBIはすべてをコントロールする。飛行場もさておき、今やパキスタン市民の銀行口座さえも、牛耳るようになった。

パキスタンの諜報部と近い情報源によると、例えばPIA(Pakistan Internationl Airline)もアメリカに支配されている。以前PIAは、通常の荷物と偽って、ミサイル輸送を行なっていたことがあった。そして今、アメリカの圧力がかかり、PIAの予約システムはSabre Groupを通じて、テキサスでコントロールされている。積み荷はもちろん、すべての搭乗客がモニターされているのだ。

パキスタンの日刊紙『The News』によると、アメリカ政府はパキスタンの銀行の外貨口座についての情報すべて把握しているという。新聞によると、FBIは世界からパキスタンに送金される金、出て行く金を、すべてチェックしている。資金がテロリストに流れてないことを確認するためだという。(中略)

現在のパキスタンの法律では、銀行がパキスタン政府に個人の情報を流すことさえ許してない。しかし今や、銀行はアメリカ政府にこれを報告しなければならないのだという。

《行動するFBI》

情報筋によると、南ワジリスタンで行なわれた作戦で死亡したり逮捕された者のほとんどは、中央アジア人とアフガン人だったという。この作戦は、アフガニスタンのパクティア州で起きた銃撃戦のあと、アメリカが空から抵抗分子をパキスタン側に追い込んだ結果だった。この地域で活動していたFBIがすぐに行動し、ペシャワルの拠点を通して、Peshawar Corpsに出動するよう要請した。

※Angoor Addaでは、02年12月29日にアフガニスタン側から越境してきた米軍がパキスタン領内を爆撃し、パキスタン軍と銃撃戦になって、パキスタン兵2名が死亡している。「南ワジリスタンの血生臭い運命(030110 Asia Times)」を参照。

《アメリカの訓練所》

この数週間、100人の軍高官たちがアメリカに派遣され、「テロとの戦争」を戦うための訓練を受けている。FBIは、カラチでも同じような訓練を軍高官に実施している。軍の専門家のなかには、これを快く思わない者もいる。

ムシャラフがアメリカに協力することを快く思わない者が、軍の中にたくさんいる。以下は、軍のサークルの中で出回った手紙だ。軍本部のレターヘードのついた便箋に印刷されていた。「 国のリーダーたちへ。我々パキスタン軍は、国民のための軍であることを明言する。イスラムとパキスタンのための軍である。そして国会のすべてのメンバーは、党派にかかわらず、国会の自治のために行動することを期待する。ムシャラフとその手下たちは、国の長となっている。彼らは国家的犯罪者であり、軍を支配しているだけでなく、国全体を捕虜としている。無慈悲に国を略奪しようとする、盗賊たちである。同時に、彼らはアメリカやユダヤ教徒、キリスト教徒たちを助け、我々の兄弟であるアフガン人たちを殺した。ムシャラフはパキスタンを、イスラムの砦からイスラム教徒の屠殺場に変えてしまった。国会がなければ、我々軍はアメリカとともに戦うためにイラクにも派遣されるところだった。我々は、軍に属する諸君に、次の問題を国会に提出してほしい。

 ・1999年10月12日(ムシャラフが大統領になった時)に起きたことについての調査

 ・アメリカがアフガニスタンに侵攻する前、パキスタン軍のすべての准将と大将たちは、Lahore University of Management Sciences近くの高価な土地をあてがわれた。この土地は700万ルピー(US12万ドル)から1000万ルピー相当のものである。これらの高官たちは、すでに土地を手に入れている。

 ・国会は、1999年10月12日に仕事に就いていた、最高裁判所と4つの地方裁判所の裁判長を裁判にかけるべきだ。我々の目的は自由な軍と、パキスタンの独立である。すべての大佐より」。

garrgarrPakistan: FBI rules the roost
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■「313」がシーア派殺害に関係[031004 the News]

金曜日のシーア派殺害事件は、新しく組織されたジハード・過激派グループ「313」が関わっていると捜査官。ムシャラフ政権にゆさぶりをかけるために、これからラマザンまでの間に、似たような事件が続く可能性があるとも述べ、シーア派の重要人物たちに注意を呼びかけた。

内務省の情報に詳しい者が『The News』に語ったところによると、「313」はアフガニスタンでタリバンとともに戦った3つのグループから組織される。欧米を攻撃目標とし、メンバーたちはアルカイダと関係を持っている可能性もあるという。「しかし政府に揺さぶりをかけるために、少数民族に対しても攻撃をしかけようとしている、という情報もつかんでいる」という。「スンナ派がバスを降りてから、残るシーア派を攻撃していることから、このグループの動機は宗教テロを広めることだ」。

7月4日のクエッタでのシーア派に対するテロは、Lashkar-e-Jhangviの仕業と考えられていたが、後になって、Lashkarの過激分子が他の過激派の助けを借りて再組織化し、「313」という傘下に入ったことがわかったという。金曜日の事件も、この「313」が関係していると思われる。

garr"313" responsible for killings: officials
By Azfar-ul-Ashfaque、KARACHI


■逮捕されたテロリストはパキスタン人とアフガン人[031004 The News]

木曜日に南ワジリスタンで逮捕されたテロリスト容疑者はパキスタン人とアフガン人で、殺された者のうち7人は外国人だったという。

ワナから『The News』に入った情報によると、殺された者のうち5人がチェチェン人、アルジェリア人1人とトルコ人1人で、残りはまだ確認されていない。また殺された者全員が外国人で、アフガニスタンからパキスタンに侵入してきたと述べる情報筋もいる。

政府関係者によると、逮捕された18人のうち2人はアラブ人のようだが、残りはパンジャブ、南ワジリスタン、アフガニスタン出身の者だったとのこと。Angoor Addaの住民は、2人のトラック運転手FaizullahとKashmir Khanが、アルカイダたちと一緒に連れて行かれたと述べた。

負傷した2人は北西辺境州のSwabi地方出身だったという説もあるが、詳細は不明。

バヌーの情報筋によると、バヌー空港に9人のテロリストの遺体が運ばれた。また地元民が行方不明となっており、戦いに巻き込まれた可能性があるとのこと。

「死亡者や逮捕者の中には、大きな獲物はなかった。大きな獲物を期待していたのだが」と匿名を希望するある高官が述べた。アラブの情報筋によると、これらの外国人たちはイスラム過激派の影響を受けていたが、アルカイダとの関係はないという。その大多数が過激派Takfiree Groupの者と考えられ、このグループはビンラディンやその支持者と常に仲たがいしていた。

今のところ、テロリストがアルカイダやタリバンと関係があるかどうか、確かなことは言えないと軍スポークスマンのMajor-General Shaukat Sultan。また「彼らがアフガニスタンの同盟軍と戦っていたかどうかもわからない」と述べたが、戦った後に非常線を突破し、隠れ家に逃げ込んだ可能性もあると付け加えた。隠れ家で何か発見できたかという質問に対しては、軍が現場に到着するとすぐに投降を呼びかけた。10人ほどの女性と子供たちが出てきて、軍はこの者たちを保護したと述べた。

hoonCaptured terrorists are Pakistanis and Afghans
By Behroz Khan、PESHAWAR


■パキスタン、アルカイダを尋問[031003 Reuters]

パキスタン軍諜報部は、逮捕した18人のアルカイダとタリバン容疑者の尋問を始めたという。

ペシャワルの治安部高官は、逮捕された者はアフガン人や外国人だったとしているが、まだ詳細は不明。「ごちゃまぜだ。チェチェン、ウズベク、アルジェリア、アラブ語も用いる人々がいた」。また、殺された8人の国籍も調査中とのこと。

現場にいたレポーターによると、逮捕された10人は目隠しをされた者が多く、黒い髭を生やしていたという。何人かは明らかにパキスタン人かアフガン人で、残りはアラブ的あるいは中央アジア的風貌だった。

長い銃撃戦のあと、容疑者の何人かが隠れ家から逃げ出し、周囲の丘や谷に逃げ込んだという。ジャーナリストたちが現場に着いた木曜の午後、戦いはまだ続いていた。

ワナの政府関係者によると、Angor Addaの部族長たちに、抵抗分子たちを匿った村人の名前を書いて提出するよう、要求しているとのこと。6月に部族長たちは、アルカイダやタリバンを匿った者たちを引き渡すことに同意したという。

またワナにいる別の政府高官によると、Angor Addaでは金曜日に、家宅捜査を行なったというが、今のところ逮捕者はいない。軍は数ヵ月前にAngor Addaにキャンプを設置し、情報を集めていたという。

garrPakistan interrogates al Qaeda suspects after raid
PESHAWAR


■パキスタンで6人のシーア派、襲撃される[031003 Reuters]

カラチで、シーア派ムスリムを乗せたバスが2〜3人のバイクに乗ったガンマンに襲撃され、6人が死亡、8人が負傷した。死亡したのはPakistan's Space & Upper Atmospheric Research Commissionの従業員で、会社所有のバスに乗っていた。死亡した者のなかには、休暇中のパキスタン軍兵士1人も含まれていた。

バスはスンナ派とシーア派両方の従業員を乗せ、まずスンナ派をモスクで降ろしてから、シーア派のモスクに向かう途中だった。

garrGunmen kill six Shi'ite Muslims in Pakistan
By Amir Zia、KARACHI


■「聖戦の大学」[031003 BBC]

先週、パキスタンの北西辺境州のAkora KhattakにあるDarul Uloom Haqqaniaの宗教学校が、聖戦の準備を整えたパキスタンとアフガン人の卒業生を送り出した。

卒業生のなかには15歳のアフガン難民、Javed Ullahがいた。「異教徒たちと戦いたい。アメリカ人と戦うために、国に帰りたい。もう待てない」。彼のパキスタン人クラスメートも同じ気持ちだ。「人生をジハードに捧げたい。イスラム教徒にとって、これは使命だ。イスラムの敵を殺す」。

教師や宗教学者たちは、学生に何よりも宗教を重んじるようにと語る。「宗教の番人として、あなた方は当然敵にターゲットになる」と大学長のMaulana Sami ul-Haq。以前はこの学校の卒業生だったタリバンたちも卒業式に参加していた。オマール師のメッセージも朗読された。学校がタリバンを支持していることは、公然の秘密だ。これまで大学は2000人のアフガン人学生を、北部同盟と戦うタリバンを支援させるために送り出した。

校長は言う。「過去においては、イスラムを終わらせるために、陰謀が企てられただけだった。今は敵が戦場にいる。今ほどイスラム、イスラム学者や宗教学生が脅かされている時代はなかった」。(後略)

garrThe 'university of holy war'
By Haroon Rashid


■アフガニスタンで逮捕された5人アルカイダにパキスタン人[031003Daily Times]

木曜日にアフガン治安部隊が5人のアルカイダを逮捕したと、カブールのテレビ局が放送した。「彼らは隣国で訓練を受けていた」という。このアルカイダ容疑者は4人のアフガン人を含み、政府関係機関を襲撃しようとしてアフガニスタンに入ったとのこと。彼らがどこで逮捕されたかは、明かにされなかった。

テレビの画面では、髭を生やし、シャルワール・カミーズを着た5人が映し出された。アフガン諜報部が後にAFPに語ったところによると、これらの容疑者はパキスタンから来たという。「彼らは、パキスタンにあるアルイカダのキャンプで訓練された。4人はアフガン人で、1人はパキスタン人アルカイダだ」。

hoon“Pakistani”among five Qaeda suspects held in Afghanistan
KABUL


■8人のアルカイダと軍兵士2人が銃撃戦で死亡[031003 Dawn]

南ワジリスタンのワナから45キロ北西にあるBaghar村で展開されたOperation Al-Mizanで、アルカイダ容疑者8人とパキスタン軍兵士2人が殺された。18人の外国人が逮捕され、武器が押収されたという。

Inter-Services Public Relationsは、殺されたアルカイダ容疑者は12人と発表。後にISPRが『Dawn』に語ったところによると、「遺体を数えたところ、8人だった。全部外国人だ。作戦は成功して終結した。テロリストはこの地域から一掃された」と語った。

南ワジリスタンの政府エージェントAzam Khanがワナから電話で語ったところによると、「我々はテロリストを逃がしたりはしない」という。

政府高官によると、最近組織されたQuick Reaction Forceがタベーラの基地から空輸され、パキスタンの正規軍がこれに合流した。この作戦は、外国人部隊がBaghar村にいるという諜報を受けて展開された。「我々は、テロと戦っているということを証明した。部族地帯に外国人がいれば、いつでも戦う準備がある」とAzam氏。「女性や子供たちが家から出てきたが、他の家に隠れていた抵抗分子が発砲してきた。かなり激しく抵抗した」という。

BagharはAngor Addaの北西1.5キロにある小さな村で、最近アメリカ空軍により爆撃を受けていた。この地域は、タリバンがここ6週間にわたって制圧しているアフガニスタンのパクティア州Birmal地域と隣接する。

政府高官は、殺されたのはチェチェン人だったようだという。「彼らの国籍はまだ確認されてないが、チェチェン人のようだ」。18人の外国人が逮捕されたが、彼らもチェチェン人だという。その他4人の女性と6人の子供たちが投降してきたが、全員外国人だと述べた。このほか武器などが家の中から押収された。
AFP追記

軍に同行させられたジャーナリストたちは、4人の遺体を見せられた。この他10人の逮捕者と押収された武器を見せられた。

garr8 Al Qaeda men, 2 troops killed in gunbattle
By Ismail Khan


■ワジリスタンでアルカイダ12人殺害[031003 The News]

南ワジリスタンで少なくとも12人のアルカイダが殺され、18人が逮捕された。いっぽうInter-Services Public Relations(ISPR)は、作戦で8人の外国人テロリストが殺されたと発表した。このほか2人のパキスタン軍兵士も死亡した。死亡した者の中にアルカイダやタリバン高官が含まれていたかどうかは不明。(中略)

地元民たちによると、村が爆撃されたので、死亡者は増える可能性があるという。現場にいた地元民やジャーナリストたちによると、地元民を含む30人以上が殺害されたそうだ。MehsudとWazir族は、パキスタン軍がイスラム教徒と戦っていることに憤慨している。「イスラム教徒は、テロリストやアルカイダと見なされている」と部族長のNoor Khan。部族民によると、Sakhi、Anar Gul、Saloomayの3部族の家が爆撃されたために、パキスタン市民も殺されたという。(中略)

軍司令官のMajor General Faizal Alaviによると、逮捕された18人のうち、4人が外国人アルカイダ戦士で、6人がタリバン支持者だという。残りの者については不明。戦士たちは地元民が住む土塀に囲まれた場所に隠れ、地元民と同じ服装をしていた。

いっぽう木曜日遅くに、軍スポークスマンのMaj-Gen Shaukat SultanがAPPに語ったところによると、作戦は終了し、現在最終報告を集めているところだという。ごくわずかな火器が用いられ、少数の兵士しか派遣されなかったと述べた。ISPRは、「南ワジリスタンの作戦は、外国人から大きな抵抗を受けた」。しかし戦闘に巻き込まれた者なく、外国人たちは生きて逮捕され、終結したと報告した。

smell12 al-Qaeda men killed in Waziristan
By Behroz Khan、RAWALPINDI


■カナダ兵2人カブールの爆発で死亡[031002 Reuters]

木曜日、カブールでジープが地雷を踏み、カナダの国際治安支援部隊兵士2人が死亡、3人が負傷した。

hoonTwo Canadian soldiers killed in Kabul blast
KABUL


■タリバン、アフガニスタン南部に新たな司令官[031002 Reuters]

オマール師が水曜日に、アフガニスタン南部の司令官として、Mullah Wakil Ahmedを新たに任命したと、タリバン高官のMullah Sabir、別名Mominが発表した。Mullah Sabirはアフガン南部をコントロールしていたMullah Abdur Rahimの弟である。Rahimは、9月15日にカンダハルで起きた戦いで死亡したゲリラ15人のうちに含まれていたことを、Mominは確認した。

Mominによると、アフガニスタンのある場所で、タリバン司令官とイスラム聖職者たちが3日前に会合を開き、Ahmedを司令官に任命することにしたという。オマール師はこの会合には参加しなかったが、会合の結果を承認したと、Mominは衛星電話で『ロイター』に語った。米軍に対する戦いはいっそう激しくなるだろうとのこと。Ahmedはこれまで重要な地位についてない。

水曜日にアフガニスタン南部で、米軍ヘリコプターがタリバンが乗っていた車輌を銃撃し、タリバン4人が死亡した。

hoonTaliban chief names new commander for Afghan south
SPIN BOLDAK


■パキスタン、5人のイスラム過激派を逮捕[031002 Reuters]

木曜日にパキスタンの警察は、外国人を殺害しようとしていた5人のイスラム過激派を逮捕したという。

この5人は、去年アメリカ領事館を爆破したといわれるHarkat-ul Mujahideenの分派、al-Almiのメンバーとのこと。ハイデラバードで逮捕された。「ハイデラバードで殺害としていた、外国人や少数民族のリーダーのリストがあった」と警察長が語った。al-Almiのメンバーは、ムシャラフ大統領の暗殺を企てようとしたとして、控訴されている。

garrPakistan holds five suspected Islamic militants
HYDERABAD


■パキスタン警察、3人の過激派を逮捕[031002 AP]

ハイデラバードで、警察は3人の過激派を逮捕し、爆発物を作るための材料を押収。ハイデラバードで外国人を襲撃しようとしていたという。

3人はHarkat-ul-Mujahedeen al-Alamiのメンバーで、水曜日に逮捕された。「数日間のうちに建物を爆破しようとしていた」とハイデラバード警察のA.D. Khawajaが語った。狙っていた建物はSindh Irrigation Development Authorityが入っているビルで、外国人たちもここで働いているという。

Harkat-ul-Mujahedeen al-AlamiはHarkat-ul-Mujahedeenの分派で、9.11以後アメリカによって銀行口座が凍結されている。

garrPakistani Police Arrest Three Militants
By ZARAR KHAN、KARACHI


■パキスタン軍、12人のアルカイダを戦いで殺害[031002 AP]

パキスタン軍がアルカイダが隠れていた部族地帯の山中を攻撃し、12人を殺害、18人を逮捕した。このなかにアルカイダ高官が含まれているかどうかは、不明。死亡した者や逮捕された者は、ほとんど外国人のようだと、軍高官が述べた。ワジリスタンにはビンラディンやザワヒリが隠れていると、これまで信じられてきた。

木曜日遅くになってもまだ戦いは続き、当局は数十人のアルカイダがいまだに隠れている可能性があるという。「彼らが捕まるか殺されるで、作戦は続く」と軍司令官のMaj. Gen. Ameer Faisalが語った。コブラ戦闘ヘリコプターが出動し、約200人の兵士が集結した。

現場に連れて行かれた『AP』のレポーターは、4人の遺体を確認した。顔は布で被われていた。Faisalによると、まだ8人のアルカイダの遺体が少し離れたところにあり、ほとんどが中央アジア人の風貌をしていると述べた。10人の目隠しをされたアルカイダ容疑者が、連れて行かれた。全部で18人が拘束されたという。

パキスタン軍側には2人の死亡者が出て、2人が負傷したという。「我々の使命は彼らを捕らえることだ。彼らは地元民の家に隠れているので、注意が必要だ。投降するように呼びかけると、銃を撃ってくる」。手榴弾やAK-47や対戦車地雷、オーディオ・カセットや書類が押収された。

この作戦は、米副国務長官のアーミテージが訪パする日に行なわれたが、スケジュールの都合で訪パが遅れている。パキスタン軍のアルカイダに対する大きな作戦は、必ず大きな外交的イベントに合わせたように行なわれるが、軍は単なる偶然だと主張。ジャーナリストが戦場に連れて行かれたのは初めてだが、作戦が終わる前に戦場から連れ戻された。

パキスタン軍は、アルカイダがアフガニスタンからパキスタン側に侵入したという情報が数日前にあったために、作戦を実行したという。

2002年6月にも南ワジリスタンのAzam Warsakで、パキスタン軍がアルカイダと戦った。この時には2人のアルカイダ容疑者が死亡し、1人が逮捕された。残る数十人は逃走した。ほとんどの容疑者がチェチェン人だったという。

garrPakistani Army Kills 12 in al-Qaida Sweep
By MUNIR AHMAD、ANGORE ADDA


■タリバン14人を殺害、2人の燃料タンク運転手の首を切る[031002 AP]

パクティア州のウルガン地方で、カブールから米軍にガソリンを輸送していた2台のタンクがタリバンに襲撃され、運転手2人が首を切られて殺害された。残りの4人は誘拐された。

これとは別に、ダラエヌールで政府軍兵士を運んでいた車輌が、16人のタリバンに襲撃された。兵士10人と一緒に車に乗っていた兵士の子供2人が殺された。兵士も応戦し、タリバン1人を殺害した。

garrSuspected Taliban behead two drivers taking fuel to U.S.-led
coalition, killing 14KANDAHAR


■パキスタン、アルカイダ戦士と戦う[031002 AP]

アフガニスタンと接する部族地帯で木曜日、パキスタン軍がアルカイダなどの抵抗分子と戦った。逮捕者がいたか、テロリストの中に重要人物がいたかどうかは、明らかにされてない。

木曜日早朝、アルカイダ工作員がアフガニスタンからパキスタン側に忍び込んでいるという情報を受け、軍が南ワジリスタンに入ったという。「アルカイダが南ワジリスタンにいるという確かな情報を受け、パキスタン軍はすみやかに作戦を開始。木曜日早朝に作戦は開始し、今のところうまくいっている」。

軍ヘリコプターと兵士たちが、戦いが起きている場所から半マイルほど離れたAngore Addaをベースキャンプとして、作戦を展開しているという。この作戦を見せるために、軍はジャーナリスト数人をヘルコプターでキャンプまで運んだ。アルカイダは投降を拒んでいるという。

南ワジリスタンのワナの住民が『AP』に語ったところによると、パキスタン軍ヘリコプター12機が、北西方向に飛んでいったという。「早朝、ワナの上をヘリコプターが飛んだ」とAngore Addaに住むYar Mohammed。Zubah山脈の上をヘリコプターが2機飛び、1機が銃を発射していたと述べた。

軍スポークスマンGen. Shaukat Sultanは、「この作戦は、パキスタンのテロとの戦争の一環だ」と述べた。外国兵はこの作戦に参加してないという。部族地域に住む住民は、これまでの作戦にはいつもアメリカの特殊部隊が参加していたというが、イスラマバードもアフガニスタンも、このことは常に否定してきた。

アフガン内務大臣のAli Ahmad Jalaliが『AP』のインタビューに最近答え、アルカイダ戦士が南北ワジリスタンにいるという情報をつかんでいる、と述べてたいた。

月曜日、南ワジリスタンの反対側のパクティア州のShkin付近で米軍が抵抗分子と戦い、米兵1人が殺されている。アフガン軍数百人が今週になって、パクティア州に入った。

smellPakistan Moves Against al-Qaida Militants
By MUNIR AHMAD、ANGORE ADDA


■パキスタン、アルカイダ戦士と衝突[031002 Reuters]

木曜日、アフガニスタン国境近くの部族地帯でパキスタン軍とアルカイダが衝突。パキスタンは「テロとの戦争」に参加していることを誇示した。

この作戦はアーミテージ米国務副長官のパキスタン訪問と合わせて実施されたが、外務省によると、スケジュールの都合で、アーミテージの到着は遅れているという。

Major General Faisal Alaviによると、パキスタン軍はアルカイダが隠れているとみられる地域を、水曜日遅くに包囲したという。約40人の抵抗分子が、アフガニスタンで殺された戦士の遺体をワジリスタンに運び入れていたという。「抵抗分子が再組織化しようとしていた矢先なので、攻撃するのに好機と見た」と司令官はレポーターたちに述べた。「おそらく25人ほどの抵抗分子がいると思われる」。レポーターたちは、ヘリコプターでバヌーに運ばれた。

パキスタン軍スポークスマンMajor General Shaukat Sultanは、ワナ地方に軍とヘリコプターが派遣されたという。ワナがある南ワジリスタンでは、タリバンとアルカイダのメンバーが大勢いるといわれている。

軍は、外国人兵士や特殊部隊は作戦に参加していないという。「作戦はパキスタンの治安軍によって指揮され、外国人は参加してない」。「『テロとの戦争』の最前線にいるパートナーとして、パキスタンは全土からテロを排除しようとしていることを、この作戦は明白にしている」。

目撃者によると、12〜3機のパキスタンのヘリコプターが、ワナに早朝着陸した。

smellPakistan clashes with suspected al Qaeda militants
By Simon Denyer、BANNU


■湾岸に新たなアルカイダ責任者[031002 AP]

ビンラディンの前ボディーガードが、ペルシア湾沿岸のテロ活動野責任者として活動していることがわかったと、アメリカ高官。

イエメン国籍の29歳Abu Hazim al-Sha'ir、本名Khalid Ali Bin Ali Al-Hajjはサウジに現在住んでおり、アメリカのコール船爆破事件犯人Abd al-Rahim al-Nashirの跡を引き継いだという。

Abu Hazim al-Sha'irは99年にアフガニスタンのキャンプで訓練を受け、後にビンラディンのボディーガードを務めた。9.11以前は、アラビア半島やアジア、アフガニスタンなど、広く動いて活動していたという。

hoonAbd al-Rahim al-NashirBy JOHN J. LUMPKIN、WASHINGTON


■アフガニスタンに治安をもたらす[031001 Washington Post]

パクティア州のアフガンと外国人高官は、タリバンやイスラム過激派を排除した安全な地域として、パクティアがモデルになることを望む。(中略)

パクティアは、反政府運動やタリバンによる過激な行動を免れてきた。1年前、州都のガルデズはゴーストタウンだった。軍閥に脅迫され、警察や軍が好き勝手なことをしていた。しかし今、彼らはいなくなり、新しいホテルやレストランが建築中で、外国の援助団体も戻ってきた。「ここで仕事があればあるほど、悪の要素は弱体化し、国を再建することを望む人々にとっては良い状況になる」と20年ぶりにパキスタンから帰ってきたビジネスマンはいう。

成功の秘訣は、専門的な軍隊と強い部族の伝統、そして巧みな政策である。アフガン中央政府とアメリカ軍、国連の協力があった。「これはモデルだ。ガルデズの治安は少しずつよくなり、日常が戻りつつある。いくつか不安定な島が残っているだけだ。アフガンの基準でいえば、これは大きな成功だ。しかしこれは穴埋めに過ぎず、他でこれをするためには資金が必要だ」とガルデズの国連高官Sebastien Trives。

パクティアの最大の変化は、上層部だ。6ヵ月前、カルザイ大統領は知事を信頼のおける部族アドバイザーと、警察長(現在さまざまな犯罪で控訴中)を退役オフィサーと交代させた。また軍司令官(汚職と虐待で控訴中)も排除された。その代わりに、新しく国軍としてアメリカ軍の訓練を受けた150人が配置された。今彼らは、米軍とともにパトロールを行なっている。地元のアフガン人たちの評判もいい。

去年ガルデズのそばにU.S. military assistance teamのセンターが設立されたことにより、この地域は外国の保護を受けられるようになり、治安が良くなった。これはProvincial Reconstruction Teamsが行なった最初の成果である。初めはうまくいかず、ロケット弾の攻撃が続いた。しかし去年の夏、知事の事務所の隣に施設を移し、外交官や援助団体を呼び、ガルデズやメーランなどに学校建設など、市民のためのブロジェクトを開始した。「このことにより、アメリカの存在に人間的な面が強調されるようになった」とアメリカ高官はいう。(中略)

しかしタリバンを一掃できた最大の要素は、パクティア特有の部族のシステムであろう。いくつかの主要な部族民たちが協力し、タリバンや反政府要員が入り込むことができないような、強い「錠」を築いたのだという。「パクティアには特有の伝統がある。会合が頻繁に開かれ、調停で何もかも解決する」と、新しい警察長のSulaimankhel。彼は有名なPaktia氏族の出身だ。「我々は部族民たちを熱心に引き込み、彼らの支持を得たことで、うまくいった」。(中略)

唯一パクティカとの国境にある村Zurmaと、Bacha Khan Zadranによって支配されている南西の部族地帯だけがうまくいってない。Bacha Khan Zadranは軍閥で、前知事だ。彼は、現アフガン政府の承認を拒否している。この2つの地域はタリバンの通り道でもある。

パクティアのモデルが、他の地域でも展開できるかは、はなはだ疑問だ。新しいアフガン国軍はまだ少なく、U.S. military assistance teamは今のところ他の地域で活動する計画はない。地域によって部族民も異なり、政情も異なる。「パクティアのような例を他でも展開したいが、そのためには軍や資金や国際世界の決意、アフガン政府のキャパシティがこれ以上に必要だ。また混沌に戻ってしまう可能性は大いにありうる。タリバンはまだ優勢だ」と国連のTrivesは述べた。

ohBuilding Stability in Afghanistan
By Pamela Constable、MELAN


■アメリカ、アフガニスタンに対して強気の発言[031001 Reuters]

アメリカがアフガニスタンに侵攻して2年経ったが、米軍は水曜日に作戦に対して強気の見解を発表。戦死者はたったの31人で敵は「必死」と述べた。

米軍のスポークスマンColonel Rodney Davisは、タリバンやアルカイダなどの抵抗分子には、3つのオプションしか残されてないという。「去るか、死ぬか、変わるか」。

アメリカは2001年10月以来、31人の戦死者しか出していないと述べた。「我々はアフガニスタンでの作戦は慎重に行っており、これまで比較的兵士たちを守ることができた。このことを前提に、我々は敵を殺し、捕らえ、隠れることを許さない。作戦は成功している。抵抗分子は今や必死になっている。彼らが集まれば、我々は殺す」。またアフガニスタン南部と東部で治安が悪い地域もあるが、ゲリラたちは中央政府に揺さぶりをかけたり、国際社会がアフガニスタンを見放すような事態にはなってないと述べた。「したがって、もし我々が負けるとしたら、我々が戦いを止めるときだ。我々止めたりはしないから、負けることはない。彼らは去るか、死ぬしかない」。

この2ヵ月間、タリバンと戦い始めて以来最悪の戦いが続いているにもかかわらず、Davisはこの強気の発言をした。2ヵ月間で、市民、援助団体、警察官、兵士、ゲリラなど、300人が殺された。8月下旬以降、米軍兵士も4人死亡している。そして2年に及ぶ戦いにもかかわらず、アメリカはビンラディンやオマール師を捕らえることができない。

タリバンは今週になって、米軍の基地があるShkin近くの国境の町Barmalを支配したと発表。米軍はこれを否定しているが、Barmalの政府司令官Daud Khanは、アフガン兵500人が「最新の武器」を持ったタリバンと戦うために増強されたという。

タリバンのスポークスマンHamid Aghaは、ゲリラたちかザーブル州の2つの地域を制圧し、現在はDai Chopanにいるという。米軍はDai Chopanで8月以来、100人以上のタリバンを殺したと発表している。

garrgarrTwo years on, U.S. bullish on Afghan progress
By David Brunnstrom、KABUL


■イスラマバード、EUから対テロ機器をもらう予定[031001 The News]

EUがパキスタンに反テロ作戦に必要なハイテク機器を提供することにしたと、ヨーロッパの高官が『The News』に語った。来月には、対テロ作戦の技術面を強化させるために、使節団をパキスタンに派遣して指導する予定だという。

hoonIslamabad to get anti-terrorism devices from EU
By Zia Iqbal Shahid、BRUSSELS


■アメリカ、パキスタンにF-16譲渡を同意[031001 The Nation]

アメリカはパキスタンにF-16機を提供することに同意したと、国防長官のLt Gen.(Retd)Hamid Nawazが火曜日に述べた。現在パキスタンはF-16を28機持っているが、これにさらに12機加えるという。

この他にパキスタンは、アメリカの中古の軍用品を無償で貰い受けることに興味を示しているという。

hoonUS agrees to give F-16s to Pakistan
ISLAMABAD


■ダニエル・パール事件、宙ぶらりん[031001 Asia Times]

去年の初めに起きたダニエル・パール記者誘拐殺人事件は、いまだに宙ぶらりんのままで、裁判も滞っている。シンド州ハイデラバードの反テロ特別裁判所は、Ahmed Omar Sheikh、Syed Salman Saquib、Sheikh Muhammad Adil、Fahad Naseemの4人をパール記者殺害に関与したとして、有罪を言い渡した。その後4人は、この判決に対して控訴した。これまで6回裁判は予定されたが、どれも弁護人が出席しなかったために延期となり、いまだに進展がない。

いっぽうパンジャブ州内務大臣の退役准将Ejaz Shahは、近々インドネシア大使になる予定だ。彼は以前はISIの一員で、Omar Sheikhやビンラディン、オマール師の捜査に関わっていた。

ラホールとカラチ警察がOmar Sheikhを追跡し始めたとき、警察の拷問を恐れたOmar Sheikhは、このEjaz Shahに庇護を求めて出頭していた。Ejaz Shahはすぐに現在Joint Chiefs of Staff Committee会長のGeneral Mohammad Aziz Khanにこれを報告。Azizは事件当時、ISIのナンバー2だった。1週間ShahとAzizの2人はOmar Sheikhと細かい打ち合わせをし、その後Omar Sheikhは警察に引き渡された。2人の下でOmar Sheikhが匿われていたことは、当初伏せられていた。ShahとAzizは、Omar Sheikhが2001年10月のジャムー・カシミールでの爆破事件、同年12月のインド議会攻撃に関わったこと、さらに当時ペシャワル警察部隊長で現在ISI長官のEhsanul Haqに、アメリカに対するアルカイダの計画について事前に漏らしたことについて、口を閉じるように指示していた。

しかしOmar Sheikhは、カラチ警察にこれを話した。パキスタンの日刊紙『The News』がこれをかぎつけた。ISIは『The News』に事実をもみ消すよう要求したが、編集長はこれを拒否。ムシャラフは編集長をクビにするよう新聞社のオーナーに圧力をかけ、彼はアメリカに逃げた。

それ以後ムシャラフは、Ejaz Shahをオーストラリアの高等弁務官に異動しようとしたが、オーストラリアはこの人事を拒否したという。そして今度は、インドネシアの大使に任命しようとしている。現在、ジャカルタからの返事待ちの状態である。もしこれが許可されれば、元ISI高官がパキスタンの外交の代表を勤める、4番目の例になる。核疑惑やミサイルで取りざたになる北朝鮮の平壌の大使は、これまで常にISI高官が勤めてきた。またイスラム過激派Tablighi Jamaatを支援するクアラルンプール大使、オーストラリアとニュージーランド大使、そして空路でテロリストがインドに入る中継点であるバンコック大使には、元ISI高官が着任している。

smellDaniel Pearl's case in limbo
By B Raman


■パキスタンとアルカイダの呪い[031001 Asia Times]

月曜日に放映されたザワヒリのテープで、彼はムシャラフ大統領を「裏切り者」と呼んだ。ヒンドゥー教徒がもしパキスタンに攻めてきたら、「ムシャラフは軍や兵士たちをヒンドゥー教徒に引き渡し、自分の銀行の隠し口座を持って逃げる」ために、ムシャラフ政権を倒さなければならないと発表した。(テープの内容は中略)

パキスタン国内での最近のアルカイダの行動は、以前より活発になってきたように見える。工作員の1人であるHadi al-Iraqiは、北ワジリスタン近くの国境付近に潜伏していると言われる。ダニエル・パール記者殺害容疑者として名前が挙がっているAmjad Farooquiとともに、活動しているという。ある情報筋が『Asia Times』に語ったところによると、最近Hadiはパキスタン領内に入り、ラワルピンディやカラチで活動しているという。

Hadiはアラブ人ではあるが、パシュトゥ語やダリ語、ウルドゥー語が話せ、一般人のなかに簡単に溶けこめるという。情報筋によると、ザワヒリの声明はパキスタン人に向けたものではなく、過去においてアルカイダと行動したことがあり、パキスタンではテロを行なってはならないという、以前ビンラディンが出した命令に従っている者たちに向けたものだという。

今、様子が変わろうとしている。数日前地元のネットワークが、バリ島やリヤドの爆破事件と似た事件を実行するために、集まったといわれる。これらの攻撃はムシャラフだけを標的にするのではなく、彼の周りの者をも攻撃しようとしている。

しかしイスラム政党やジハードグループたちは、このテープが出てすぐに反対名声を出した。イスラム協会Jamaat-i-Islamiの責任者のQazi Hussain AhmedはBBCとのインタビューで、アルカイダはパキスタンの政治に介入すべきではない。自分たちは、民主的な方法でムシャラフと戦っていると述べた。ジハード団体、Jamaatut Dawa(活動禁止されたLashkar-e-Toibaから派生)も、このテープの信憑性を問いかけた。

諜報部も、パキスタン国内ではアルカイダはほとんど逮捕されたり殺されたりしているので、前述のHadi al-Iraqi以外は国内で活動してないという。パキスタンで欧米へのテロを行なっているのは、過激派Lashkar-i-Jhangvi(LJ)である。しかし彼らはそれほど資金は持ってない。となると、ザワヒリの呼びかけに呼応するのは、いまだにパキスタンに潜入しているアルカイダと結託したLJ、ということになるだろう。

hoonPakistan and the al-Qaeda curse
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■アフガン戦闘、米兵死亡[030930 AP]

パクティア州にある同盟軍基地Shkinの近くで月曜日に戦闘があり、米兵1人が死亡、2人が負傷した。タリバンと見られる抵抗分子も2人が死亡。

hoonU.S. Soldier Killed in Afghan Fighting
By DANIEL COONEY、KABUL


■ビンラディン捜索、抵抗される[030930 AP]

パシュトゥンの部族民Anargul Khanは、ライフルを肩にかけ、バラを耳に飾る。バラは平和を愛する印、ライフルは戦闘の準備ができている印だ。

部族長たちは、パキスタン軍が自分たちの土地に入ることを許したのは、協力しようという意志があるからだという。いっぽう彼らが『AP』に語ったところによると、部族民たちは政府に不信感を持ち、イスラム聖戦士を異教徒アメリカに引き渡すことはできないという。「自分の命を捧げても、ビンラディンは引き渡さない」とバラを耳に飾った20歳の青年は言う。「賞金などどうでもいい。信仰が篤ければ、2500万ドルなんてなんでもない。1億ドルだって何でもない。信仰がなければ、たった15セントで買収できるはずだ」。

ビンラディンとザワヒリは国境地帯に隠れ、Khanのような部族民に匿われていると考えられている。アフガンと欧米高官たちは、タリバンとアルカイダはワジリスタンからアフガニスタンに入ってくる、と信じる。「アルカイダは南北ワジリスタンを使っているという情報がある」とアフガニスタン内務大臣のAli Ahmad Jalaliが『AP』に語った。

イスラマバード政府から派遣された、北部ワジリスタンの高官Sher Zadaも、政府にとってこの地域は活動しにくいという。「南北ワジリスタンには、非常に非常に非常に難しい地域がある。全く入ることができない地域もある」。アルカイダとタリバンに共感する住民が多いというが、それでも諜報部は巧みに網を張っているため、一生ビンラディンが隠れることはできないと主張する。

パキスタンは、この地域や北のモーマンド行政区で作戦を展開してきた。あまり歓迎できる土地ではない。男たちはみなAK-47を持ち、女性はブルカをかぶる。部族長たちの泥でできた要塞が張り巡らされている。家族や氏族の間の対立が頻繁に起こり、誰もが貧しく、教育は行き届いてない。

Zadaは言う。「軍がここにいるのは、たった一つの理由からだ。アルカイダとタリバンを捕まえること」。アルカイダがこの地域を拠点としたのは、初めてのことではない。北ワジリスタンの州都Miran Shahは、アルカイダの訓練所Zhawar Kili Al-Badrキャンプから、そう遠くはない。98年にアメリカは、このキャンプをトマホークミサイルで攻撃した。ビンラディンは攻撃される直前に、このキャンプを去ったといわれる。

10ヵ月前、ワジリスタンの部族長たちはパキスタン政府と取り引きをし、学校と病院、灌漑用水の代りに、チェックポイントを設置し、軍を入れることに同意した。その結果、何百年もの間入ることができなかったこの部族地帯に、軍が入った。住民は、アメリカの特殊部隊が領内にいるのを見たという。しかしイスラマバードとワシントンは、公的にはこれ否定している。

《なんともたよりない同意》

今月になってパキスタン軍は、北部ワジリスタンのバヌー地域でアルカイダ捜索を展開した。しかし部族地帯からロケット弾が発射され、結果的に誰も逮捕できなかった。部族長のNoor Khaliqは、自分の氏族がアメリカに協力することは絶対ないという。「キューバの収容所に、まるで動物のように人々を送り込むのは残酷のひと言だ。だから、我々は絶対に協力しない。彼らはイスラム教徒で、アメリカに引き渡されてはならない」。

先週Khaliqと2人の部族長たちは、北ワジリスタンのShawal地方から6時間ラクダとジープを乗り継ぎ、『AP』に会うためにやってきた。政府は自分たちの取り引きを守ってないために、部族民たちは落ち着かないという。「アルカイダを防ぐ代わりに、政府はたくさんのことを約束した。学校、病院、水などだ。しかし、どれも実現してない。妊娠した女性たちは、病院に行く間もなく死んでいく。学校がないので子供たちは木の下で勉強している」と長老のMohammed Nawazは言う。「約束が守られなければ、我々も守るのをやめる」。

米軍はパキスタン国境を気にするが、タリバンやアルカイダの基地をピンポイント攻撃できないでいると、米軍スポークスマンCol. Rodney Davis。米軍はコーストに基地を持つ。この基地と、もうひとつ別の南部にあるShkinの基地は、毎日のようにタリバン抵抗分子からロケット弾攻撃を受けている。8月31日には米兵2人が殺され、1人が負傷した。「同盟軍は何度もパキスタン国境付近から撤退している。この国境地域は世界で最も困難な地形だ」とCol. Rodney Davisは語る。

hoonAP Exclusive: Hunt for Bin Laden Resisted
By PAUL HAVEN、MIRAN SHAH, Pakistan


■アメリカ、タリバン攻撃でパキスタン側を爆撃[030930 The News]

タリバンを追っていたアメリカの戦闘機が、パキスタン領内の南ワジリスタンを爆撃した。負傷者はいないという。

部族地帯のAngoor Addaの目撃者によると、正午頃、Zia Uoba地方の山岳地帯をアメリカ軍が爆撃したという。いっぽう、爆撃はアフガン領内で行なわれたという説もある。

部族地帯からの情報だと、タリバンたちはアフガニスタンのパクティア州Birmal地域で再結成しているという。

ワナからの情報によると、Birmalで同盟軍とタリバン戦士たちの間で戦闘が続き、空からの爆撃が数時間続いている。これまでで、もっとも長い戦闘のようだという。

hoonUS bombs Pak area as Taliban intensify attacks
By Behroz Khan、PESHAWAR


■アフガニスタン、パキスタン国境に兵を増員[030930 The Nation]

アフガニスタンのパクティア州は、パキスタンとの国境に500人の兵士を増強することを決めたと、州知事のMuhammed Ali Jalali。

兵士たちは、パキスタンの南ワジリスタンと隣接する国境付近に配置されるという。タリバンは、南ワジリスタンから15kmアフガン側に入ったBarmal地方を、すでに支配しているという。

hoonAfghans to beef up troops on Pak border
ISLAMABAD(AFP)


■メッセージはパキスタンから電話で――アルジャジーラ[030930 The Nation]

アルカイダのザワヒリの声明は、パキスタンから電話で受け取ったとアルガャジーラテレビが月曜日に発表した。

「パキスタンから匿名で電話をかけてきた者が、ザワヒリのメッセージを提供すると述べた」という。「メッセージは電話で録音され、すぐに放送された」。

ライバルのアルアラビアテレビも同じテープを日曜日に放送したが、どのような経路でテープを入手したのか、詳細は発表してない。

ohMessage came from Pakistan: Al-Jazeera
DOHA(AFP)


■タリバン、ビデオで抵抗を呼びかける[030930 Aljazeera]

アルジャジーラテレビは、タリバン司令官がアフガニスタン、イラク、チェチェン、パレスチナの抵抗分子に戦いを続けることを促す内容のテープを放送した。

Mullah Hidayat Allah Akhhondがタリバン戦士たちに、最近のイラクでの出来事は、自分が武器を取るように促した結果であると演説する様子が収められていた。「パレスチナ、チェチェン、アフガニスタン、イラクを占領する外国人たちに抵抗することを要求する」と述べた。「イラクはいったいなぜ占領されたのか? まだ大量破壊兵器を探し出さなければならない。イラクにビンラディンはいないのに、なぜ占領した?」。さらに民族間の戦いに引き込まれないよう、アフガン人たちを注意し、カルザイ政権を非難した。

これまでたびたびアルカイダのテープは公開されてきたが、タリバンのものは初めてである。アナリストによると、タリバンがいまだ戦っていることをアピールするためのものだという。

カブールのレポーターHabib Hakimiは、タリバンはまだアメリカから排除されてないということを証明したがっているという。「パキスタンやサウジからの援助を求める声明とも言える」。テープの中でAkhhondは、タリバンはDayd Chopandをはじめ、ザーブル州南西部の町を再び支配下に置いていると主張している。

パキスタンのISIの前長官Hamid Gulは、アメリカはアフガニスタンに侵攻するという失敗を犯したと非難。アフガニスタンはコントロールするのは非常に難しいという。「タリバンはアフガニスタンではまだ人気がある。彼らの支配を懐しがる人々さえいる。あの時代、国はもっと平和で安定していた」と述べた。

ohTaliban tape urges resistance


■アルカイダを援助した者は罰を受けるとパキスタンの部族[030929 Reuters]

アルカイダが隠れていると疑われているパキスタンの部族地帯の部族長たちは、テロネットワークのメンバーを匿っているものは罰を受けると発表した。

南ワジリスタンでは、去年小競り合いがあり、10人のパキスタン兵がアルカイダとチェチェン人によって殺された。この時、4人のチェチェン人も殺された。

日曜日に国境付近のWana北部の村でジルガが開かれ、アルカイダを匿った者は罰せられるという取り決めを行なった。ワジール族のTaji Khel支族の長Nasir Lalaが『ロイター』に語ったところによると、さまざまな部族長と政府代表との間で合意に達したという。罪を犯した者は、「家を取り上げられるとともに、1万7000ドルの罰金が課される」という。

部族長のLalaは、このような厳しい罰を人々に課することに疑問をもつ。「人々はどこからこのような巨額な金額を集め、どうやって新たな家を建てたらいいというのか?」。また政府が、村人たちを非武装化しようとしていることに対しても批判した。武器の所持は古来からの伝統だという。「本当にばかげたことだ。政府はいっぽうで武器を捨てろという。しかし、いっぽうでテロリストを捕まえろという」。

部族長たちは、過去においてアルカイダが国境付近にいたことを認める。ソ連がアフガニスタンに侵攻してきた時代のことだ。Lalaは政府にもっと情報を提供してほしいと訴える。「ムシャラフやカルザイは、ビンラディンがここに隠れているという。それなら、どこにいるか教えてほしい。そしたら、後のことは自分たちでできる」。

rightPakistani tribes to punish those helping al Qaeda
By Abdul Sami Paracha、KOHAT


■タリバン、ビデオで抵抗を呼びかける[030929 Reuters]

アルジャジーラテレビが、タリバンゲリラがアフガン政府と戦うことを誓い、アメリカのイラク占領を非難するビデオ声明を放送した。

「アフガニスタン、パレスチナ、チェチェン、イラクにおける異教徒の占領に対して戦うことを呼びかける」と、タリバンのスポークスマンと名乗るMulla Hedayatollah Akhundが述べた。ロケット弾とライフルを手にした、髭を生やしたタリバンの一団が映された。また、タリバンが破壊したと思われる車輌を点検している様子も映し出された。

アルジャジーラによると、タリバンの映像が一般に公開されたのは、タリバン政権崩壊後初めてだという。タリバンはアメリカにバックアップされたアフガン政府に対する攻撃を、最近激化させている。先週末はヘルマンド州で、州知事のボディーガード7人を殺害したばかりだ。

「イラクはいったいなぜ占領されたのか? まだ大量破壊兵器を探し出さなければならない。あそこにはビンラディンはいないのに、なぜ占領した?」とタリバンスポークスンは述べた。またビデオでは、毛布でくるまれた遺体とみられる映像と、タリバンを載せた車体が映し出された。

ohTaliban call for resistance in videotape-TV
DUBAI


■アルカイダのリーダー、ムシャラフを排除せよとパキスタン人に促す[030929 Reuters]

日曜日に、アルジャジーラとアルアラビヤテレビが、アルカイダのザワヒリの声明を放送。ザワヒリは、イスラムとイスラム教徒を排除しようとしているキリスト・シオニストからなる十字軍と戦うよう、呼びかけた。テープは、その内容から最近のものと思われるが、正確な日付はわからない。

またテープは、パキスタンのムシャラフ大統領がアメリカに協力していることを非難。イラクにイスラム教徒を派遣し、アメリカ兵の代りに殺そうとしていると述べた。「パキスタンのイスラム教徒は団結し、裏切り者を排除してイスラムとイスラム教徒たちを守るリーダーを選ばなければならない」と述べた。

アメリカに対する直接的な脅迫はなかった。「アメリカに率いられるキリスト教徒と異教徒の十字軍は、イスラムを敵と見なす。テロとの戦いと言いながら、それは彼らにとってはジハードにすぎない。十字軍はイスラムを排除し、ワシントンとテルアビブ、ロンドンの奴隷にしようとしている」。「イスラム教徒はよく考え、神のためにキリスト・シオニストの十字軍と戦わなければならない」。

さらにアメリカ議会が、9.11に関して発表したレポートも非難。サウジがハイジャック犯を援助したかどうかの問題に触れた部分を取り挙げた。「アメリカ政府がサウジの要求にもかかわらず隠蔽した部分には、クルアーンの一部の引用がされていた。それはユダヤ教徒とキリスト教徒に対する憎しみを語った部分で、この部分のコピーが出回ることを防ぎたかったのだ。アメリカの奢りと犯罪は非常に大きい」。

ブッシュ大統領は、このレポートを機密文章だとして、サウジに見せるのを拒否している。リヤドは、隠すようなことは何もしてないと非難していた。

hoonQaeda leader urges Pakistanis to oust Musharraf-TV
By Ghaida Ghantous、DUBAI


■アルカイダのテープ、ムシャラフ排除を要求[030929 Aljazeela]

アルジャジーラは日曜日に、アルカイダのスボークスマン、ザワヒリの声明を放送。テープでザワヒリはパキスタン人に、ムシャラフ大統領を排除するよう要求した。またパキスタンがイスラエルを承認しようとしており、アメリカに認めてもらうためにイラクに派兵しようとしていると、非難した。

さらに、パキスタン軍高官や兵士たちに、もしインドがパキスタンを攻撃したら、ムシャラフは「あなたがたをヒンドゥー教徒に引き渡し、自分の銀行の秘密口座を持って逃亡するだろう」と述べた。

ザワヒリは、イスラエルのシャロン大統領がインドを訪問したことにも触れ、これを非難。アメリカとユダヤ教徒、インドが同盟してイスラムに対立している証拠だと述べた。

CIAはこのテープを「おそらく本物」としているが、アルジャジーラはこれがいつ録音されたものであるかつかんでない。

hoonAl-Qaida tape calls for Musharraf's ouster


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003.